2012年05月11日 (金)コワーキングスペース~新しいシゴトバ~


一見おしゃれなカフェのような空間に陣取り、ノートPCを広げて仕事をする人たち。そこでは隣り合った人どうしでビジネスについての議論も始まる…。

cws1.jpg職業が異なる人たちが同じ場所を共有してそれぞれの仕事をする「コワーキングスペース」と呼ばれる場所が、今増えています。
新しいビジネスの芽も生まれている“新しいシゴトバ”とは?

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【コワーキングスペース続々登場】
「コワーキング(coworking)」とは「一緒に働く」という意味で、「コワーキングスペース」はさまざまな立場・職業の人たちが場所を共有して仕事をする場所を指します。
お互いの知識やアイデアを交換できる“新しい仕事場”。従来の「貸しオフィス」とはちょっと概念が異なります。
発祥はアメリカですが、日本国内でも去年から急増しています。渋谷だけで20か所前後、全国では60か所以上あると言われています。先月末に渋谷駅前にオープンした複合施設「渋谷ヒカリエ」の中にも、大手文具用品メーカーが新しいコワーキングスペースを開設しました。公園をイメージした内装で、ベンチやソファのほか、大きな机やカウンターなどさまざまな設備をそろえています。思い思いの場所で各自が仕事できるようになっています。

続々とコワーキングスペースが登場するその渋谷に、去年12月にオープンしたコワーキングスペースは、会員がすでに100人以上を超えるほどの人気。中をのぞくと、起業をしたばかりの人、これから起業する人、そのほかデザイナーなど、クリエイター系の若い人であふれています。
ここでは、室内は基本的に自由席で24時間仕事が可能です。会員登録が必要で、料金は基本的なプランで月に1万5000円からです。

cws9.jpg【自由に議論】
このコワーキングスペースでは、隣り合った人どうしですぐに議論が始まります。
自由に議論したり情報交換したりできる雰囲気があるのです。運営側も、むしろ自由に交流することを推奨しているのです。壁には「黒板」も。利用者どうしで自由に書き込んで使っています。

cws2.jpgこのコワーキングスペースを利用している男性の1人を取材しました。男性は、洋服などを売買する「フリーマーケットサイト」を運営しています。しかし、デザインには自信が無かったため、ここで顔を合わせるデザイナーに協力を依頼。その結果、魅力的なサイトを作ることができたと言います。コワーキングスペースでの出会いがビジネスのコラボレーションを生んでいます。

cws3.jpg【広がるつながり】
一方、コワーキングスペースを起点とした人の出会いは、意外なところにも広がっています。
「町工場活性化」をアドバイスするビジネスを手がけている男性は、日中は町工場を訪問、その後はコワーキングスペースで作業というワークスタイルです。
今、考えているのは、町工場の人たちをコワーキングスペースに招いて、同業者や異業種の人と課題を議論してもらうこと。
実際、先月には、渋谷のコワーキングスペースを使って、町工場の活性化策を議論するイベントを開催しました。
町工場の後継ぎの人に加えて、デザイナーや建築家など町工場以外の業種の人たちも参加。ここでは、子どもたちに町工場で遊んでもらう企画のアイデアが出されました。
コワーキングスペースは、「日頃、接点がない人どうしの交流の場」にもなっているのです。

cws4.jpg【女性の間にも広がる利用】
コワーキングスペースの利用者は若い男性だけではありません。「子育て中の女性」の間にも広がっています。
大手IT企業を退職した女性は、子育ての合間を使って起業の準備を進めてきました。
今、考えているのは、タブレット端末をお年寄りや子どもでも使いやすいようにして提供するビジネス。自宅では仕事に集中できず外部の人と出会いもないことから、「女性専用のコワーキングスペース」に通うことにしました。

cws6.jpgその女性が通うのは、東京の東日本橋にあるコワーキングスペース。
特徴は白を基調にした明るい内装。そして、子育て中のママさんたちが多く集まるので、子どもを連れてきても気兼ねなく仕事や議論ができます。

cws5.jpg女性は、コワーキングスペースで、自分のビジネスに興味を持ったマーケティングの専門家と知り合い、今後、アドバイスをしてもらうことになりました。
志を同じくした人が集い、ビジネスの新しい芽も生まれる。
それが、コワーキングスペースという仕事場です。

【コワーキングスペースごとに特色】
コワーキングスペースは、渋谷、下北沢、それに地方などと、立地場所によって「特色」が生まれています。そこでは、それぞれ利用者どうしの一種の「コミュニティー」も出来ています。
自分のビジネスに役立つ、居心地のよいコワーキングスペースを探して利用する、そういう流れになっているようです。

発祥の地・アメリカでは、コワーキングスペースから起業したネット上の写真共有サービスの会社、Instagramが3000万人のユーザーを抱えるまで急成長した成功例もあります。
日本のコワーキングスペースでも、将来は、いずれそこから「巣立って」大きな会社に育てたいと考えている20代、30代がたくさんいます。

ビジネスの構想を温めて将来ジャンプするまで準備する場所。
コワーキングスペースから、将来ビッグな会社が巣立っていくことを期待したいと思います。

投稿者:山下和彦 | 投稿時間:06時00分

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コメント

情報セキュリティという観点ではどうなんでしょう?

良い出会いの場では確かにありますが
個人情報の取扱い
企業秘密
詐欺
など、ちゃんと守るルール
守られる仕組みはあるのでしょうか?

場所や機会を与えてもらうチャンスはあるとして
トラブルに遭遇しないか気になります。

投稿日時:2012年05月11日 08時14分 | 情報セキュリティという観点

コメントありがとうございます。企業を作ってビジネスをしていくうえで、企業秘密の取り扱いや個人情報の管理が重要になってくるのは間違いありません。各コワーキングスペースによると、そうした情報については、その場では扱わない・話をしないようにするなど、独自のルールを決めているケースが多いようです。また、コワーキングスペースを使うのは、起業準備あるいは起業したて、という方が多いので、ビジネスが本格的にスタートしていない段階であればオープンな場での作業も特に支障ないという事情もあるようです。

投稿日時:2012年05月11日 19時41分 | yoshizawa

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