はじめに
本園では、子どもが積極的に色々な活動に取り組めるように自由活動の時間を多く取り入れています。教師は、幼児の生活にふさわしい遊び場を考え、創意工夫をこらすことができる遊具(道具)や教材を年齢や季節に応じて選択し、日々の活動を通して豊かな心情が育つよう配慮すると共に、落ち着いた雰囲気を作ることを心掛けています。
私たちは、様々な環境の中から子どもが自分に合ったものを選び活動することで、遊びも学びも発展していくと考え、音楽教育(ムーブメント活動)と共に放送教育に取り組んでいます。
研究テーマ
「子ども自らが環境にかかわり自発的に遊びを創り出す力を育むために
~放送番組と実体験がもたらす “学びの効果” ~」
- テーマ設定理由
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子ども達を取り巻く環境は大きく変化しつつあります。情報環境や物的・人的環境など、全ての環境が子どもの人とのかかわりや活動範囲に様々な影響を与えています。
そんな中で、友達や教師とかかわり、互いに思いを認め合い、身近な体験の蓄積から遊びを創り出す経験を大切にしたいという思いから、放送番組が活用できるのではないかと考え、実践に取り組んできました。
実際に子ども達は、日常の遊びの中での直接体験と、放送番組から得る間接体験から膨らませたイメージを結びつけることで、自発的な行動を発展させ学ぶ意欲を高めてきました。そこでもう少し深く研究していきたいと考えて、今回のテーマを設定しました。
- クラスと番組視聴形態
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今回の実践でご紹介する5歳児(年長児)は25名(3年保育が11名、2年保育が12名、1年保育が2名)です。年中、年少の時には、友達と一緒に視聴する楽しさと、思った事・感じた事を自由に表現する喜びを味わうことをねらいとして、「つくってあそぼ」を視聴していました。
年長になった4月から、「しぜんとあそぼ」の中から教師が事前にテキストを見て、時期や子どもの興味・関心等に合うものを選んで視聴しています。