幼稚園・保育所向け番組のひろば

放送番組を利用した保育実践

心豊かで意欲的な幼児を育成する
~教育番組「ノージーのひらめき工房」を視聴して~

埼玉県飯能市立浅間保育所
(平成25年度 関東甲信越放送・視聴覚教育研究大会~埼玉大会~より)

1.はじめに

 子どもはいつでも本気で遊び、その中からたくさんの事を学んでいる。自分作りの土台や人とのつながり、子どもが育ち合う集団も豊かにしていく。浅間保育所では、遊びを充分に楽しむ事で、心身共に満足した生活を送って欲しいとの願いを込め、昨年度「自由遊びデー」を設けた。しかしその際、製作活動に目を向けると必要な道具が上手く使えない事で意欲が失せてしまっている場面が見受けられた。そこであきらめてしまうのではなく、子どもの意欲を大切にしながら興味を広げ、試行錯誤しながら遊びを発展させていけるような保育士の援助こそが大切だと感じた。
 今回、テレビという身近なメディアを利用し、子ども自身が必要な情報をどのように吸収していくのか、又それを保育士が保育を実践する中でどのように活用していけるかを考え研究を進めた。

2.本園について

 浅間保育所は市内8番目の保育所として、昭和49年に開所した。飯能市の南東部に位置し、開所当時は茶畑に囲まれたのどかな環境の中で、工場を中心に発展してきた地域であったが、国道299号線バイパスの開通に伴い、商業施設等の生活環境が整備されたことにより近年は住宅開発が急激に進んでいる。若い世代の人口増に伴い30年ほど前、近くに小学校が開校し、数年前には民間保育園が開園するなど、現在も転入者の多い地域である。
 園児数は毎年100名定員を上回る状況が続いている。宅地化により自然に触れられる環境が毎年少なくなってきているが、園のすぐ前にある専用の畑で季節の野菜を栽培、収穫し、クッキング保育を取り入れるなど、食を通し四季を感じる活動を実践している。また、地域の方々との出会いを大切にするため、地域交流保育にも力を入れている。