考える授業の流れ

「根拠のある予想」を立てるための展開

  • 番組の視聴を通してたくさんの気付きを生み出し、思考ツールを使うなどして整理することで、根拠のある予想がスムーズに立てられます。

対話を通して自分の「考えをブラッシュアップ」

  • ペアやクラス全体で自分の考えを交流するたびに、小さなブラッシュアップを繰り返します。
  • 考えが練り直されるたびに、子どもたちは考えがまとまってくるので楽しくなります。

授業の流れ

〇 学習活動 ● 番組 ◎ 動画クリップ □ 教材
■ 記入式シートなど ◇ 支援

前時まで

  • <宿題> カシオペヤ座とオリオン座を見つけて、気付いたことをメモする。

教師の支援

大人の協力を得ながら、各家庭で星の事前観察をする。

カシオペヤ座とオリオン座が見られるおよその位置や時間を伝えておく。

ステップ(1) 予備観察・問題把握
オリオン座との比較から、冬のカシオペヤ座についての「ふしぎ」をつかもう! 

シート

ステップ(1)の流れ

5分

冬の星空を見て気付いたことを発表する。

  • 夏の空よりもたくさんの星が見えた。
  • 明るい星があった。
  • 星の色がいろいろあった。
  • カシオペヤざは北の空、オリオンざは東の空に見えた。

教師の支援

出てきた気付きを板書する。

5分

シート

動画①「番組シーン①②」(0'00~2'27)を視聴する

動画を見て、カシオペヤ座についての「ふしぎ(予想のテーマ)」を把握する。

教師の支援

「ふしぎ」について児童に確認し、板書するなど整理して、全員がふしぎを把握できるようにする。

北の空に見えるカシオペヤざ、このあと時間がたつとどうなる?

北の空に見えるカシオペヤざ、このあと時間がたつとどうなる?

ステップ(2) 予想を立てる準備
星座の見える位置に関することから「予想の手がかり」を集めよう!

シート

ステップ(2)の流れ

3分

シート

予想の手がかりを探すため、北の空のカシオペヤ座の位置が冬の9時にどう見えているのかをピンクのカードで書き出す。

  • 北極星左上
  • 北の空に見える など

教師の支援

予想の手がかりを見付けるのが難しい場合には、下記のウェビングシートを使って支援することも考えられる。

記入シート①(ウェビングシート)を配布する。

予想の手がかりを探すために、北極星との位置関係に注目してカシオペヤ座の位置を言葉で表すように伝える。

気付いたことを中央の写真の下に、ピンクのカードで書き出すように指導する。

5分

シート

動画②「番組シーン③~⑤」(2'28~5'17)を視聴する

5分

シート

3つの手がかり候補から気付いたことを青のカードで書き出す。

教師の支援

つづいて、動画②の3つの手がかり候補を見て気付いたことを、それぞれの写真の近くに青のカードで書き出すように指導する。

5分

シート

青カードと関連している自分の体験や経験から知っていることを緑のカードで書き出す。

教師の支援

それぞれについて、自分の体験や経験から思いつくことを、青のカードの近くに緑のカードで書き出すように指導する。

つなげる方法がわかりにくい場合は、クリップ①「理科の見方・考え方 関係づけするとき」をみんなで視聴する。

教師の支援

つなげる方法がわかりにくい児童が多い場合に、ウェビングを使って、予想の手がかりを探す方法を知るために、クリップを見る機会を作る。

5分

ペアやグループで自分が気付いたことを伝え合う。

ステップ(3) 予想を立てる
「予想の手がかり」を使って「理由のある予想」をしよう!

シート

ステップ(3)の流れ

10分

シート

自分の予想をまとめる。

言葉で説明が難しい場合は、イラストや図を用いる。

教師の支援

記入シート②(予想ワークシート)を配布する。

図やイラストを使って説明してもよいと伝える。

自分の予想を書く時間が足りない児童には仕上げるように宿題とする。

ステップ(4) 予想の改善
自分の予想を説明し、他の人の予想も聞いて、予想をバージョンアップさせよう!

シート

ステップ(4)の流れ

8分

前時で立てた自分の予想を見直す。

予想について、グループで話し合う。

教師の支援

タブレット端末の画面を見せ合いながら、自分の予想を理由も含めて説明するように伝える。

他の人の予想について質問もするように助言する。

4分

シート

他の人の意見や予想を聞いて、自分の予想を手直しするところはないか検討する。

自分の予想の足りなかったところ(根拠の補強)や考え間違いなどを改善する。

教師の支援

他の人の意見も参考にして、自分の予想を改善してもよいことを伝える。

説明に使った記入シート②をコピーして、それを改善していくように伝える。もし、新たに書きたいという児童がいたら、新しい記入カード③を配布する。

5分

シート

動画③「番組シーン⑥-⑨」(5'18~8'04)を視聴する

改善した予想を仕上げる。

教師の支援

予想を改善するためのさらなるヒントとして、動画を見る機会を作る。

番組の児童の予想がどう生まれたかを参考にして、自分の予想の根拠も考えてみる。

10分

みんなの予想の発表を行う。似た予想については、付け足しなどで内容を補充。

自分とは違う予想についても、理由がある予想であることを理解する。

教師の支援

大型モニターと児童のタブレット端末に同時に一覧表示。

じっくり他の児童の考えを見る時間を取る。

クラス全体で児童の考えを発表、共有する。

発表を聞いて、予想をさらにバージョンアップさせてもよいと伝える。

ステップ(5) 観察や実験から考察
教室の中で星の動きを体験し、何が言えるか考えよう!

シート

ステップ(5)の流れ

3分

シート

動画④「番組シーン⑩⑪」(8'04~10'00)を視聴する

教師の支援

動画を視聴して、どのように星が動いているかを観察する。

10分

シート

傘を広げて、どのように星が移動したのかを観察しながら考える。

教師の支援

例えば、番組で紹介していた傘を製作して、空全体の星の動きを考えられるようにする。

時間があれば、クリップ集を自由に視聴するようにすすめる。

星の見え方について学んだことをまとめる。

教師の支援

星の動きについて、時間と共にどのように動くのかを空全体の動きとして板書して整理する。

ステップ(6) 考え方の振り返り
自分の「理由のある予想」はどうやって生まれたかを振り返ろう!

シート

ステップ(6)の流れ

5分

シート

どうやって理由のある予想が生まれたのか、振り返って書く。

予想する際、情報を結び付けることでどのような発見があったか考える。

教師の支援

記入シート④(情報分析シート)を配布する。

予想を組み立てる活動について振り返り、考え方のコツをつかめるようにする。

予想を組み立てる上で、「ふしぎについて気付いたこと」を上段左の枠に、「けい験や動画・友だちから知った関係しそうなこと」を上段右の枠に書き出し、その2つを関係付けて考えることでできた新たな考えを中段の枠に書くよう伝える。

下段の枠には、どうやって「根拠のある予想」が生まれたか、振り返って思ったことを書く。

資料シート⑤の番組児童がどうやって理由のある予想を生み出したかを参考にしてもよいと伝える。

  • 観察で気付いたことと、これまでの体験や知識を関係付けをしたから、理由のある予想ができた。
  • 他の人の意見を参考にして予想が補強できた。など

教師の支援

根拠のある予想をする方法、説得力のある予想する方法を確認する。

次時以降

  • 特になし