考える授業の流れ

「実験の質」を高めるための事前思考

  • 事前に自分の考えを深める時間をとることで、実験をする際の視点を明確にし、実験の質を高めます。

「根拠のある予想」を立てるための展開

  • 番組の視聴を通してたくさんの気付きを生み出し、思考ツールを使うなどして整理することで、根拠のある予想がスムーズに立てられます。

対話を通して自分の「考えをブラッシュアップ」

  • ペアやクラス全体で自分の考えを交流するたびに、小さなブラッシュアップを繰り返します。
  • 考えが練り直されるたびに、子どもたちは考えがまとまってくるので楽しくなります。

授業の流れ

〇 学習活動 ● 番組 ◎ 動画クリップ □ 教材
■ 記入式シートなど ◇ 支援

ステップ(1) 予備観察・問題把握
時間をおいて観察して気付いたことの比較から「ふしぎ」を見いだそう!

シート

ステップ(1)の流れ

8分

シート

コップに冷たい水を入れて、みんなで観察し、気付いたことをメモしておく。

  • コップの表面がぬれてきた
  • 水が入っている高さまでしかぬれていない

教師の支援

1つのコップをカメラで撮影して大型モニタで映す。もし、大型モニタがない場合は、グループごとに1つ渡す。

コップの様子で気付いたことを発言するように促し、板書する。

たくさんの気付きが出るような雰囲気をつくる。

動画①「番組シーン①~③」(0'00~4'21)を視聴する

動画を見て、水滴についての問題を把握する。

教師の支援

ふしぎについて児童に確認し、板書するなど整理して、全員がふしぎを把握できるようにする。

コップの外がわの水てきはどこから?

コップの外がわの水てきはどこから?

ステップ(2) 予想を立てる準備
「ふしぎ」について「予想の手がかり」をさがそう!

シート

ステップ(2)の流れ

3分

シート

予想の手がかりを探すため、まずは、コップの水滴について気付いたことを書き出す。

教師の支援

予想の手がかりが見つけにくい場合には、下記の思考ツールを使うとよい。

記入シート①(ウェビングシート)を配布する。

予想の手がかりを探すために、まずは、コップの水滴について気付いたことを、ピンクのカードに書いて、真ん中の問題の下に貼るように伝える。

4分

シート

次に、4つのヒントについて、気付いたことを写真につなげて書き出す。

 ヒント動画
1)汗
2)風呂の窓
3)窓に息をかける
4)袋の野菜

教師の支援

次に、ヒントについて気付いたことを、4つの写真に近いところに、青のカードで書き出すように指導する。

1つだけではなく、たくさん出せるようにゲーム感覚で。

4つのヒントは、コップの外側の水滴と同じように、ぬれていなかったところに水滴がついてくる似たような場面だということを指摘する。
※似ていることを探すのが手がかり探しの第一歩

5分

シート

さらに、その気付きについて知っていることを書き出す。

教師の支援

気付いたことから連想することを、緑のカードでつなげて書くように指導する。

これまでの経験を思い出して参考にするように助言する。

連想したことについて知っていることを、さらにつなげて、緑のカードで書き出すように助言する。

つなげる方法がわかりにくい場合は、「理科の見方・考え方 関係づけするとき」をみんなで視聴する。

教師の支援

つなげる方法がわかりにくい児童が多い場合は、ウェビングを使って、予想の手がかりを探すコツをつかむために、クリップを見る機会を作る。

10分

グループで自分の考えを伝え合う。

教師の支援

他の人と伝え合い、新たに知ったことを緑のカードで付け加えるように助言する。

2分

自分の予想の手がかりになりそうなものを丸で囲む。

教師の支援

気になる「ヒントについての気付き(青)」と「連想したこと、それについて知っていること(緑)」の両方を囲うように、線を書くように伝える。

それらと、コップの水滴について気付いたことを関係付けて、手がかりとし、予想の根拠を探すように助言する。

ステップ(3) 予想を立てる
「予想の手がかり」を使って「理由のある予想」をしよう!

シート

ステップ(3)の流れ

13分

シート

自分の予想をまとめる。

言葉で説明が難しい場合は、イラストや図を用いる。

教師の支援

記入シート②(予想ワークシート)を配布する。

図やイラストを使って説明してもよいと伝える。

自分の予想を書く時間が足りない児童には仕上げるように宿題とする。

ステップ(4) 予想の改善
自分の予想を説明し、他の人の予想も聞いて、予想をバージョンアップさせよう!

シート

ステップ(4)の流れ

5分

前時で立てた自分の予想を見直す。

予想について、グループで話し合う。

教師の支援

タブレット端末の画面を見せ合いながら、自分の予想を理由も含めて説明するように伝える。

他の人の予想について質問もするように助言する。

5分

シート

他の人の意見や予想を聞いて、自分の予想を手直しするところはないか検討する。

自分の予想の足りなかったところ(根拠の補強)や考え間違いなどを改善する。

教師の支援

他の人の意見も参考にして、自分の予想を改善してもよいことを伝える。

説明に使った記入シート②をコピーして、それを改善していくように伝える。もし、新たに書きたいという児童がいたら、新しい記入カード③を配布する。

5分

シート

動画②「番組シーン⑤~⑦」(5'31~7'14)を視聴する

改善した予想を仕上げる。

教師の支援

予想を改善するためのさらなるヒントとして、動画を見る機会を作る。

番組の児童の予想がどう生まれたかを参考にして、自分の予想の根拠も考えてみる。

15分

みんなの予想の発表を行う。似た予想については、付け足しなどで内容を補充。

自分とは違う予想についても、理由がある予想であることを理解する。
※この段階では多くの予想に否定材料がまだないことを確認する

自分はどの予想のグループかネームカードを黒板に貼って宣言する。

教師の支援

大型モニターと児童のタブレット端末に同時に一覧表示。

じっくり他の児童の考えを見る時間を取る。

クラス全体で児童の考えを発表、共有する。

発表を聞いて、予想をさらにバージョンアップさせてもよいと伝える。

板書しながら、クラス全体の予想をいくつかのグループにまとめる。

ステップ(5) 実験計画を立てる
同じ予想をしたグループで、その予想を確かめる方法を考えよう!

シート

ステップ(5)の流れ

3分

同じような予想をした児童で、新グループを作る。

教師の支援

クラスの複数の予想について、児童をグループ分けして、席替えするように伝える。

コップの外がわの水てきがどこからきたのか、予想を確かめる方法を考えよう!

7分

予想に基づいた実験計画(予想を確かめる方法)をグループで話し合い、まとめる。

(例)コップに染み込んだ中の水が外に出たと予想

  • 水の入ったコップ全体の重さを、外側に水滴がつく前後で調べる。(重さは変わらないはず)
  • コップの中の水が減っていくのかを見るために、マジックペンで印をつける。(中の水が減るはず)

教師の支援

自分たちが確かめたいことは何かを意識して、そのための計画になるように助言する。

余裕があれば、予想通りならどうなるはずかを考えておくことをすすめる。

コップの外がわの水てきがどこからきたのか、予想を確かめる方法を考えよう!

ステップ(6) 考え方の振り返り
自分の「理由のある予想」はどうやって生まれたかを振り返ろう!

シート

ステップ(6)の流れ

5分

シート

どうやって理由のある予想が生まれたのか、予想がどのようにして変化していったのか、どちらかを選んで、振り返って書く。

教師の支援

記入シート④⑤(情報分析シート)を配布する。

【予想の組み立て方を振り返る場合】

どうやって理由のある予想が生まれたのか、何を結び付けたのか、振り返って書く。

教師の支援

資料シート③を参考にして、予想を組み立てる活動について振り返りを書くように伝える。

予想を組み立てる上で、「ふしぎについて気付いたこと」を上段左の枠に、「けい験や動画で知った関係しそうなこと」を上段右の枠に書き出し、その2つを関係付けて考えることで生まれた新たな考えを中段に書くように伝える。

下段には、予想の組み立て方について思ったことを書くように伝える。

【交流による予想の変容を振り返る場合】

どのようにして予想が変化していったのか、自分の最初の予想と改善した予想を比較して、振り返って書く。

教師の支援

上段の左側に最初の予想、右側に改善後の予想を貼り付け、中段にどのように考えが変化したか書くように伝える。

下段には、予想が変化したことについて思ったことを書くように伝える。

  • 動画を見て気付いたことと、これまでの体験や知識を関係付けしたから、理由がある予想ができた。
  • 他の人の意見を参考にして予想が補強できた。など

教師の支援

根拠のある予想をする方法、説得力のある予想する方法を確認する。

シート

時間に余裕があれば……

「番組シーン⑨~⑩」(7'37~10'00)を視聴する

教師の支援

時間に余裕があれば、興味を広げるために動画を見る機会をつくる。

次時以降(3~6時間目)

  • 自分たちで考えた実験をおこない、実験結果を整理して、わかったことをまとめる。
  • 空気中の水蒸気は、どうやったら取り出せるのか考え、実験で確かめる。
  • 温度変化によって、空気中にあった水蒸気が水滴に変わったことについてまとめる。
  • 空気中にはどうして水蒸気があるのかに興味を持ち、洗濯物や水たまりが乾くことから、自然の中の水のゆくえについて考え、実験で調べる。
  • 自然の中での水のすがたについて、学んだことをまとめる。水⇔水蒸気という可逆的な現象を知る。