考える授業の流れ

「実験の質」を高めるための事前思考

  • 事前に自分の考えを深める時間をとることで、実験をする際の視点を明確にし、実験の質を高めます。

「根拠のある予想」を立てるための展開

  • 番組の視聴を通してたくさんの気付きを生み出し、思考ツールを使うなどして整理することで、根拠のある予想がスムーズに立てられます。

対話を通して自分の「考えをブラッシュアップ」

  • ペアやクラス全体で自分の考えを交流するたびに、小さなブラッシュアップを繰り返します。
  • 考えが練り直されるたびに、子どもたちは考えがまとまってくるので楽しくなります。

授業の流れ

〇 学習活動 ● 番組 ◎ 動画クリップ □ 教材
■ 記入式シートなど ◇ 支援

ステップ(1) ふしぎをつかむ
1日の中での生き物の様子の変化を比べて、ふしぎを見つける

シート

ステップ(1)の流れ

3分

シート

動画①「番組シーン①②」(0'00~2'30)を視聴する

動画を見て、晴れの日の生き物の様子の変化からふしぎを探す。

教師の支援

比べ方の分からない児童には、人は服装、ウサギは動き、チューリップは花に注目して、朝・昼・夕方を比べることを助言する。

5分

シート

ふしぎを探すため、それぞれの生き物の様子について、朝・昼・夕方を比べて、気付いたことを書き出す。

教師の支援

ふしぎの手がかりを整理しやすいように、下記のデータチャートを使って支援するとよい。

記入シート①(データチャート1)を配布する。

ふしぎの手がかりを探すために、まずは、動画を見て気付いたことを、ピンクのカードに書き出して、それぞれの写真の近くに貼るように伝える。

近くの児童と話し合って書いても構わないことを伝える。

5分

次に、それぞれの状況について、知っていることや連想することを書き出す。

教師の支援

それぞれの状況について、知っていることや連想することを青のカードで、できるだけたくさん書き出して近くに貼るように指導する。

これまでの経験を思い出して参考にするように助言する。

3分

ペアやグループで自分の考えを伝え合う。

教師の支援

他の人と伝え合い、新たに知ったことを青のカードに書き出して、付け加えるように助言する。

2分

朝・昼・夕方について気付いたこと、ふしぎに思ったことを書く。

教師の支援

写真や書いたことから気付いたこと、ふしぎに思ったことをシート下に書くように指導する。

ステップ(2) 予想を立てる準備
雨の日の生き物の様子から予想の手がかりを集める

シート

ステップ(2)の流れ

3分

シート

動画②「番組シーン③〜⑤」(2'31~5'50)を視聴する。

動画を見て、予想のテーマ(ふしぎ)を把握し、手がかりになりそうなヒントを探す。

教師の支援

生き物の様子が昼だけちがうことに注目。相違点からふしぎが見つかることに気付けるようにする。

雨の日と比べることで、予想の手がかりを探すように助言する。

どうして生き物のようすはみんな昼だけちがうのか?

3分

シート

予想の手がかりを探すため、雨の日のそれぞれの生き物の様子について、朝・昼・夕方を比べて、気付いたことを書き出す。

教師の支援

記入シート②(データチャート2)を配布する。

晴れの日の場合と同じように、気付いたことをピンクのカードに書き出して、それぞれの写真の近くに貼るように伝える。

近くの児童と話し合って書いても構わないことを伝える。

2分

次に、それぞれの状況について、知っていることや連想することを書き出す。

教師の支援

それぞれの状況について、知っていることや連想することを青のカードで、できるだけたくさん書き出して近くに貼るように指導する。

これまでの経験を思い出して参考にするように助言する。

3分

雨の日の朝・昼・夕方について気付いたことを書く。

教師の支援

写真や書いたことから気付いたことをシート下に書くように指導する。

どうして生き物のようすはみんな昼だけちがうのか?

ステップ(3) 予想を立てる
生き物の晴れの日と雨の日の様子を手がかりにして予想しよう!

シート

ステップ(3)の流れ

5分

シート

晴れ日と雨の日の生き物の様子から気付いたことを手がかりにして、晴れの昼だけ生き物の様子が違うことについて、何が関係するのか予想を立てる。

教師の支援

記入シート③(情報分析シート1)を配布する。

2つの図を見比べて、気付いたことをもとに予想を立て、理由も書くように伝える。

既習の内容や生活経験を基に、根拠のある予想になっているかを確認するように伝える。

4分

シート

動画③「番組シーン⑥〜⑨」(5'51~10'00)を視聴する

動画③を参考にして、手直しするところがあれば、予想を改善する。

教師の支援

予想が違ったとしても、根拠のある理由になっていれば良い予想であるということを確認する。

10分

シート

みんなの予想の発表を行う。

  • 昼は日ざしをあびたり、えさをもらったりして気持ちがウキウキするから活発になる。
  • 生き物の様子が晴れの昼だけ変わるのは、まわりの温度が関係している。
  • 晴れの日だけの様子が違うのは、太陽が出て、昼だけ気温が高いのかも。

教師の支援

大型モニターと児童のタブレット端末に同時に一覧表示。

クラス全体で児童の考えを発表、共有する。

次時の予告
晴れの日の1日の気温の変化について調べる。

エクストラステップ 考え方の振り返り
自分の「理由のある予想」はどうやって生まれたかを振り返ろう!

シート

エクストラステップの流れ

3分

シート

どうやって理由のある予想が生まれたのか、振り返って発表する。

教師の支援

時間があれば、記入シート④(情報分析シート2)を配布してもよい。

予想を組み立てる活動について振り返り、考え方のコツをつかめるようにする。

予想を組み立てる上で、「ふしぎについて気付いたこと」を上段左の枠に、「けい験や動画・交流で知った関係しそうなこと」を上段右の枠に書き出し、その2つを関係付けて考えることでできた新たな考えを中段の枠に書くよう伝える。

下段の枠には、どうやって「根拠のある予想」が生まれたか、振り返って思ったことを書く。

資料シート④の番組児童がどうやって理由のある予想を生み出したかを参考にしてもよいと伝える。

  • 動画を見て気付いたことと、これまでの体験や知識を関係付けをしたから、理由のある予想ができた。

教師の支援

根拠のある予想をする方法、説得力のある予想する方法を確認する。

次時以降(2~6時間目)

  • 晴れたの日の1日の時間ごとの気温の変化を調べる実験をおこなう。
  • 測定結果を折れ線グラフを用いてまとめる。
  • 雨の日やくもりの日では気温の変化はどのようになるかを、ここまでに学んだことや経験をもとに予想して、実験をおこない、晴れの日と同様に折れ線グラフを用いてまとめる。
  • 晴れの日と雨やくもりの日の1日の気温の変化を比較して、天気による1日の気温についてまとめる。