◇比べ方の分からない児童には、人は服装、ウサギは動き、チューリップは花に注目して、朝・昼・夕方を比べることを助言する。
「実験の質」を高めるための事前思考
- 事前に自分の考えを深める時間をとることで、実験をする際の視点を明確にし、実験の質を高めます。
「根拠のある予想」を立てるための展開
- 番組の視聴を通してたくさんの気付きを生み出し、思考ツールを使うなどして整理することで、根拠のある予想がスムーズに立てられます。
対話を通して自分の「考えをブラッシュアップ」
- ペアやクラス全体で自分の考えを交流するたびに、小さなブラッシュアップを繰り返します。
- 考えが練り直されるたびに、子どもたちは考えがまとまってくるので楽しくなります。
本教材の活用(1時)※6時間単元中の1時
1日の時間の変化に着目し、晴れた昼に生き物が活発に活動することに関係することは何かについての予想とその根拠についてじっくりと考えるように設計。
~1時~
<ステップ(1) ふしぎをつかむ> 1日の中での生き物の様子の変化を比べて、ふしぎを見つける
- 人、チューリップ、うさぎについて、時間ごとの動画や写真を比べて、気付いたことを書き出す。
- 気付いたことから連想されることもできるだけ書き出す。
- 朝・昼・夕方の生き物の様子を比べた動画から「生き物の様子が昼だけちがう」というふしぎをつかむ。
<ステップ(2) 予想を立てる準備> 雨の日の生き物の様子から予想の手がかりを集める
- 晴れの日と同様に雨の日の動画や写真を比べて、気付いたことを書き出す。
- 気付いたことから連想されることもできるだけ書き出す。
<ステップ(3) 予想を立てる> 生き物の晴れの日と雨の日の様子を手がかりにして予想する
- 晴れの日と雨の日の情報を整理したものを比べて、晴れの昼だけ生き物の様子が違う理由(関係すること)を考える。
- 児童1人で予想を立てることを大事にするため、たっぷり時間を取る。
- 自分の意見を持った状態で、他の児童に説明したり、説明を聞いたりする活動が「対話的」な学びの重要なポイントとなる。
<エキストラステップ 考え方の振り返り> 自分の「理由のある予想」はどうやって生まれたかを振り返る
- 自分が作成した情報分析シートをもう一度眺めてみて、予想がどのようにして立てられたのかを考える。
【次時以降】
- 晴れの日の1日の気温の変化を温度計を使って測定して、折れ線グラフにまとめる。
- 雨の日やくもりの日ではどのような気温の変化になるのかを、ここまでに学んだことや経験をもとに予想して、晴れの日と同様に実験をおこない、グラフにまとめる。
- 天気と気温の変化についてまとめる。
- 4年生の学習では、根拠のある予想をする活動を重視している。
そこでこの教材では、「根拠」をどう持つかについて、思考ツールを活用することで、児童が自ら意識して思考できるように設計している。
<データチャート> 並んだ写真を見て気付いたことを書き出し、そこから連想することを手がかりにして、予想の根拠を見つける
- それぞれの写真の右側に「気付き」を書く。
- さらにそれぞれの下側に、その気付きについて「知っていること」を連想して書く。「気付き」や「連想したこと」を関係付けて考えてみる。
- これによって、予想をするための手がかりを視覚的に見つけやすくなる。
<情報分析シート> 晴れの日と雨の日のデータチャートを比較して予想を立てる
- 予想を立てる上で、上部の左側の枠に「晴れの日のデータチャート」、右側の枠に「雨の日のデータチャート」を貼り付ける。
- 2つのデータチャートに「書き出した気付き」「連想したこと」を関係付けて、予想を中段の枠に書く。
- さらに、予想を立てた理由について、下段に書く。
- ふしぎについて気付いたことと、友達や動画から得た情報とを結び付けることで、より説得力のある根拠が生まれたことに気付けるように支援する。
活用単元
第4学年B(4)天気の様子
天気や自然界の水の様子について、気温や水の行方に着目して、それらと天気の様子や水の状態変化とを関係付けて調べる活動を通して、次の事項を身に付けることができるよう指導する。
-
ア次のことを理解するとともに、観察、実験などに関する技能を身に付けること。
(ア)天気によって1日の気温の変化の仕方に違いがあること。 -
イ天気や自然界の水の様子について追究する中で、既習の内容や生活経験を基に、天気の様子や水の状態変化と気温や水の行方との関係について、根拠のある予想や仮説を発想し、表現すること。
教材を活用する際の注意点
- 主体的で対話的な学びを行うには、最低限の知識がベースとなる。必要に応じて、3年時の学習内容も復習しておく。
- 思考ツールについては、使い方がわからない児童には適切な支援・助言をする。
授業の流れ
〇 学習活動 ● 番組 ◎ 動画クリップ □ 教材
■ 記入式シートなど ◇ 支援
1時間目
この時間の詳細ステップ(1) ふしぎをつかむ
1日の中での生き物の様子の変化を比べて、ふしぎを見つける
ステップ(1)の流れ
3分
●動画①「番組シーン①②」(0'00~2'30)を視聴する
○動画を見て、晴れの日の生き物の様子の変化からふしぎを探す。
3分
○ペアやグループで自分の考えを伝え合う。
◇他の人と伝え合い、新たに知ったことを青のカードに書き出して、付け加えるように助言する。
ステップ(2) 予想を立てる準備
雨の日の生き物の様子から予想の手がかりを集める
ステップ(2)の流れ
3分
●動画②「番組シーン③〜⑤」(2'31~5'50)を視聴する。
○動画を見て、予想のテーマ(ふしぎ)を把握し、手がかりになりそうなヒントを探す。
◇生き物の様子が昼だけちがうことに注目。相違点からふしぎが見つかることに気付けるようにする。
◇雨の日と比べることで、予想の手がかりを探すように助言する。
どうして生き物のようすはみんな昼だけちがうのか?
どうして生き物のようすはみんな昼だけちがうのか?
ステップ(3) 予想を立てる
生き物の晴れの日と雨の日の様子を手がかりにして予想しよう!
ステップ(3)の流れ
4分
●動画③「番組シーン⑥〜⑨」(5'51~10'00)を視聴する
◇動画③を参考にして、手直しするところがあれば、予想を改善する。
◇予想が違ったとしても、根拠のある理由になっていれば良い予想であるということを確認する。
10分
○みんなの予想の発表を行う。
- 昼は日ざしをあびたり、えさをもらったりして気持ちがウキウキするから活発になる。
- 生き物の様子が晴れの昼だけ変わるのは、まわりの温度が関係している。
- 晴れの日だけの様子が違うのは、太陽が出て、昼だけ気温が高いのかも。
■大型モニターと児童のタブレット端末に同時に一覧表示。
◇クラス全体で児童の考えを発表、共有する。
◇次時の予告
晴れの日の1日の気温の変化について調べる。
エクストラステップ 考え方の振り返り
自分の「理由のある予想」はどうやって生まれたかを振り返ろう!
エクストラステップの流れ
3分
○どうやって理由のある予想が生まれたのか、振り返って発表する。
■時間があれば、記入シート④(情報分析シート2)を配布してもよい。
◇予想を組み立てる活動について振り返り、考え方のコツをつかめるようにする。
◇予想を組み立てる上で、「ふしぎについて気付いたこと」を上段左の枠に、「けい験や動画・交流で知った関係しそうなこと」を上段右の枠に書き出し、その2つを関係付けて考えることでできた新たな考えを中段の枠に書くよう伝える。
◇下段の枠には、どうやって「根拠のある予想」が生まれたか、振り返って思ったことを書く。
◇資料シート④の番組児童がどうやって理由のある予想を生み出したかを参考にしてもよいと伝える。
- 動画を見て気付いたことと、これまでの体験や知識を関係付けをしたから、理由のある予想ができた。
◇根拠のある予想をする方法、説得力のある予想する方法を確認する。
次時以降(2~6時間目)
- 晴れたの日の1日の時間ごとの気温の変化を調べる実験をおこなう。
- 測定結果を折れ線グラフを用いてまとめる。
- 雨の日やくもりの日では気温の変化はどのようになるかを、ここまでに学んだことや経験をもとに予想して、実験をおこない、晴れの日と同様に折れ線グラフを用いてまとめる。
- 晴れの日と雨やくもりの日の1日の気温の変化を比較して、天気による1日の気温についてまとめる。
配布シート
ステップシート①
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文字パーツ
・共通タイトル
ステップ(1)問題りかい
晴れの日の1日の中での生き物のようすの変化をくらべて「ふしぎ」を見つけよう!
・本文
活動① 番組動画①を見て、晴れの日の生き物のようすの変化しているところをさがそう
活動② それぞれの生き物のようすについて、朝・昼・夕方をくらべて「気付いたこと」をピンクのカードに書いて、記入シート①におこう
活動③ ピンクのカードに書いた「気付き」について知っていること、連想することを青のカードに書いて、連想したピンクのカードの下におこう
活動④ できあがった記入シート①を見せながら、自分の考えを伝え合い、新たに知ったことは青のカードで付け足そう
活動⑤ 朝・昼・夕方のようすをくらべて気が付いたことを、「気付いたこと」に書こう
・フキダシ
「ふしぎ」を見つけるには、何かに注目してくらべることが大事だよ!
「朝・昼・夕方の変化」に注目して、くらべるといいカモ
これまでのけい験を思い出して、さん考にするといいよ!
共通パーツ
汎用パーツ
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キャラクター
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動画シート①
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資料シート①-1
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資料シート①-2
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記入シート①
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ステップシート②
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文字パーツ
・共通タイトル
ステップ(2)予想を立てるじゅんび
雨の日の1日の中での生き物のようすの変化をくらべて「予想の手がかり」を集めよう!
・本文
活動① 番組動画②を見て、「予想のテーマ」をつかみ、雨の日の生き物のようすの変化から「予想の手がかり」をさがそう
活動② 雨の日のそれぞれの生き物のようすについて、朝・昼・夕方をくらべて「気付いたこと」をピンクのカードに書いて、記入シート②におこう
活動③ ピンクのカードに書いた「気付き」について知っていること、連想することを青のカードに書いて、連想したピンクのカードの下におこう
活動④ できあがった記入シート②を見せながら、自分の考えを伝え合い、新たに知ったことは青のカードで付け足そう
活動⑤ 朝・昼・夕方のようすをくらべて気が付いたことを、「気付いたこと」に書こう
・フキダシ
予想するには手がかりさがしが大事だよ!
「朝・昼・夕方で変化しているか」に注目して、くらべるといいカモ
これまでのけい験を思い出して、さん考にするといいよ!
動画シート②
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画像パーツ
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文字パーツ
・共通タイトル
ステップ(2)予想を立てるじゅんび
雨の日の1日の中での生き物のようすの変化をくらべて「予想の手がかり」を集めよう!
・動画リンク
番組動画②
https://www2.nhk.or.jp/school/watch/bangumi/?das_id=D0005110402_00000#in=151&out=350
・フキダシ
動画を見る方法は、先生から指じを受けてね!
資料シート②-1
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画像パーツ
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文字パーツ
・共通タイトル
ステップ(2)予想を立てるじゅんび
雨の日の1日の中での生き物のようすの変化をくらべて「予想の手がかり」を集めよう!
・本文
服に注目すると
動きに注目すると
花の開きに注目すると
資料シート②-2
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資料シート②-3
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記入シート②
▼右クリックで画像をコピー
ステップシート③
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文字パーツ
・共通タイトル
ステップ(3)予想を立てる
「予想の手がかり」を使って「理由のある予想」をしよう!
・本文
活動① 記入シート③の上の部分、左に記入シート①を、右に記入シート②をはろう
気になる部分は丸でかこおう
活動② 記入シート①と記入シート②の生き物のようすから気付いたことを手がかりにして、「自分の予想」と「そう考えた理由」を、記入シート③にまとめよう
活動③ 動画動画③を見て、「自分の予想」に足りないところや間ちがっていたところはないか、考えよう
活動④ クラスのみんなで、予想の発表をしよう
・フキダシ
手がかりをもとに予想の理由も考えよう!
これまでに知っていたこと、けい験したことに注目して、結び付けるといいカモ
足りないところや間ちがいがあれば直そう!
記入シート③
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動画シート③
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資料シート③-1
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画像パーツ
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文字パーツ
・共通タイトル
ステップ(3)予想を立てる
「予想の手がかり」を使って「理由のある予想」をしよう!
・本文
服に注目すると
動きに注目すると
花の開きに注目すると
資料シート③-2
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ステップシートEX
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文字パーツ
・共通タイトル
エクストラステップ 考え方のふり返り
自分の「理由のある予想」はどうやって生まれたかをふり返ろう!
・本文
★エクストラ活動
活動① 記入シート④の一番上のだん左側に「ふしぎについて気付いたこと」、右側に「けい験や動画・友だちから知った関係しそうなこと」を書こう
活動② その2つを結びつけて出てきた「そこから生まれた予想」を書こう
活動③ 「理由のある予想」はどうやって生まれたのか、「予想の立て方について思ったこと」に書こう
・フキダシ
どうやって「理由のある予想」ができたのかわかれば、ほかの予想でも役に立つよ!
「けい験や動画・友だちから知ったこと」には、体験から知っていたこと、友だちや動画から思いついたことをいれるといいよ
し料シート④の番組では予想がどう生まれたかの例を参考にしてもいいよ!