成田は、アシスタントロボット・タマの情報により、義足の中学生・海の運動能力に目をつける。海はバスケ選手である兄のようになることを夢見ていたが、手足の障害のためあきらめていた。そんな海に、成田が「車いすバスケットボール」をすすめる。海は、とまどいながらも車いすバスケのプレーに圧倒され、試しに車いすに乗ってみる。

車いすバスケットボールを始めた中学生の海はようやく車いすで走れるようになった。しかしコントロールはまだまだで、チームメイトにまったく追いつけない。あせる海は成田に八つ当たりする。すると成田は、「車いすに力を伝えるためにはそれなりの姿勢がある」と言い残して去っていく。成田のヒントのおかげでビリをぬけ出した海はボールを触らせてほしいと監督に交渉する。

優希と車いすでのスピード勝負をすることになった海。特訓中に、体全体を使った車いす操作のヒントを偶然つかむ。優希との勝負で追い詰められた海は、いちかばちかそのヒントを生かしたコーナリングを成功させて、見事勝利する。優希に実力を認められる海。２人はチーム強くすることを誓い合う。そして海は、練習試合の出場メンバーに選ばれる。

海は、地区予選の出場メンバーに選ばれた。相手チームは、以前練習試合で完敗したレッドアローズだ。海は、成田から与えられた課題、「自分だけのボール感覚」をつかむため、チームメイトの優希と隼人の力を借りて特訓を始める。海は左手の指の本数が少ない。その左手でボールをコントロールするにはどうすればよいのか？そして試合当日、レッドアローズは強力なメンバーを揃えてやってきた。

ハンドボール部のエースとして活躍する勝は、全国進出を決めた試合の帰り道、事故で右足を失ってしまう。ハンドボールができなくなったことで生きる張り合いを失くした勝を、幼なじみの愛は懸命にはげます。そんなある日、成田がアシスタント・ロボのタマとともに勝の前に現れる。そして勝に「別の可能性が生まれる」と語り、義足のランナーの映像を見せる。

成田によって義足を使えば再びスポーツができることを知った勝は、リハビリを開始した。一方、成田は勝のために、競技専用の義足を開発する。リハビリを乗り越えた勝はその義足で走ることができるようになった。アスリートとして世界で活躍する未来に期待をふくらませ、１００メートルの日本記録に挑む勝。しかしそのタイムは、おどろくほど悪かった。

勝は初めて挑戦した走り高跳びで、片足義足の高校生日本記録をいきなりこえてしまった！しかし、その後はなかなか記録を伸ばすことができない。愛とともに、さまざまな選手の跳び方を研究し、勝は成田が開発した競技用のもの以外に生活用の義足で跳ぶこともためしてみる。一方、成田は勝の映像を分析し、あることに気づく。

成田が開発した新しい義足で勝の助走スピードは上がった。勝は、義足を信じるためのトレーニングを開始する。目標は１メートル９０センチ。トレーニングを重ねて跳べるようにはなったが成功率が上がらない。成田は踏み切りに課題があることを告げる。踏み切りの練習に集中する勝を見た愛は、勝がハンドボールで活躍していたころのことを思い出す。

成田（なりた）は、恩師（おんし）の勝田（かつた）のたのみで、ゴールボール部の監督（かんとく）をやることになった。体を動かすことが極端（きょくたん）に苦手な成田に監督などできるのか？タマは心配する。そしてはじめての練習の日。集まったのはマリと京子（きょうこ）の２人だけだった。このままでは人が足りず試合に出ることができない。成田たちは、勝田の孫（まご）・エミをさそうが、エミはスポーツが大きらいだった。

ゴールボールの練習にマネージャーとして同行したエミだが、急におなかが痛くなったという成田の代わりに、選手としていきなり試合に出ることになってしまう。目かくしをして音をたよりにプレーするゴールボール。急いでマリと京子から基本を教わったものの、初めてのエミには何が起きているのかさっぱりわからない。やがて、エミが初心者であることが、相手チームに気づかれてしまう。

スポーツなんかきらいだと言っていたエミだが、試合に負けたくやしさから、ゴールボールを続けることを決意する。マリと京子の助けを借りて、アイシェードをして見えない状態に慣れるための練習を始める。暗闇の中で動くには、練習を重ねて体で感覚をつかむしかない。次第に動けるようになるエミ。そして成田による特訓が始まる。

公式戦を前に、エミは、「回転投げ」を練習したいと成田に告げる。腕を大きく回して投げる回転投げは、威力が増す上に、ボールが手からはなれる直前まで音がしないという投げ方だ。この難しい技に挑むエミだが、投げた後に自分の位置を見うしなうなど、苦戦する。成田の特訓で、試合までに身に着けることができるか？

かたうでのスイマー・拓に会うため、成田はスイミングクラブを訪ねた。障害のない選手たちにまじって自在に泳ぐ拓を見て、成田はその才能を確信する。しかし拓は親友の智といっしょに、楽しいから泳いでいるだけで、競技には興味がなかった。成田は「いつか才能が楽しいだけの水泳をゆるさなくなるだろう」と告げる。

水泳大会で勝てなくなった拓は、泳ぎを楽しむことができなくなっていた。しかし成田は、拓はパラ水泳で世界レベルの可能性を持っていると告げる。もう一度水泳を楽しむため、拓は、成田の元で肉体改造を開始した。ところが記録会で拓は自分の体に違和感をおぼえ、親友の智に負けてしまう。落ち込む拓のために、成田はあるものを用意していた。

パラ水泳の国際大会に出場した拓は、自分と同じ障害があるジョンソン選手に出会う。国内大会ではすでに敵がいない拓だったが、世界のレベルに圧倒され、メダルを逃してしまう。練習で競い合える相手がいない拓は、ひとりで世界を目指さなければならないことに孤独を感じ始める。拓にはライバルが必要だ。成田はある選手を連れてくる。

スタートをみがけば速くなれる。拓は、成田のさそいで練習相手を引き受けた親友の智とともに特訓を重ねる。目指すは国際大会でのメダル、ジョンソンに勝って世界一になることだ。そしてむかえたパラ水泳国際大会。予選では、スタートはよかったものの思わぬミスで順位を下げてしまう。しかし、なんとか決勝には残ることができた。拓はスタートで大きな勝負に出ることを決める。