「理科の見方・考え方」については、中学校学習指導要領解説では「自然の事物・現象を,質的・量的な関係や時間的・空間的な関係などの科学的な視点で捉え,比較したり,関係付けたりするなどの科学的に探究する方法を用いて考えること」と記載されています。加えて、領域ごとに特徴的な視点が挙げられています。例えば、「エネルギー」を柱とする領域では「量的・関係的な視点」、「粒子」を柱とする領域では「質的・実体的な視点」などです。
しかし、これ以外にも、「鉄とプラスチックと木では、同じ温度でも、触ると温度が違うように感じる」のように、「質的な視点」と「関係的な視点」を組み合わせることがあります。また、「植物の育ち方」では、「共通性・多様性の視点」の他に「時間的な視点」が必要になる場合もあります。
そこで、このコーナーでは、「理科の見方」を1つずつに分けて紹介することで、視点の組み合わせは多様であることを意識してもらえるようしました。
その際、「理科の見方」は日常に適用しても役立つものであることを伝えるために、題材はあえて理科的ではない身近なものにしています。「理科の考え方」についても同じです。ただし「思考スキル・ツール」については伝えたいことが分かりにくくなるので、題材は理科的なものにしています。