放送 ほうそう リスト 竹取物語 物語の元祖と言われている「竹取物語」。天上界と人間界が交差する神秘や、悲哀をおびた人間模様を、平安時代の社会背景などの情報も盛り込みながら、味わう。 土佐日記(紀貫之) 10世紀、男性が、男性のまねをする女性になりすまし、日記形式で書かれた作品。このような複雑な設定はなぜ生まれたのか。当時の男性と女性の文体の違いを解説する。 伊勢物語 10世紀に成立した初めての歌物語。在原業平をモデルに、事実と虚構を織り交ぜた一代記風。歌物語と言うユニークな構成と、きめ細かい心理描写を読む。 枕草子(清少納言) 豊かな感性とあふれる知性が魅力の「枕草子」。作者清少納言は、天皇の妻に仕えるエリート女官だった。雅な宮廷の文化を解説し、この古典をより面白く読む。 源氏物語(紫式部) 前半、桐壺や若紫に焦点を絞って紹介する。光源氏の美意識や行動様式、満たされない心を理解できるように、平安時代の宮中の人間関係、恋愛観などを解説する。 説話 今でも親しまれている昔話。「今昔物語集」や「宇治拾遺物語集」。それらは、何話かを紹介し、王朝文学とは違う、庶民が登場し、庶民に親しまれた昔話のルーツをたどる。 平家物語 栄華と没落、勝者と敗者。「平家物語」は無常観に貫かれている。番組では、琵琶法師に語り継がれた文学の独特のリズムを味わいながら、この長大な物語を概観する。 徒然草(兼好法師) 世の中から一歩引いた視点で書き連ねた「徒然草」。世間の出来事などから導き出す処世訓は、人間の本質に迫る。時代が変わっても十分通用する奥深さを読み取れる。 狂言 喜劇的な要素の強い狂言。この伝統芸能の歴史的背景や、注目すべき表現のポイントを押さえ、鑑賞の入門とする。 漢文(1)故事成語 中国の歴史や説話を由来とし、日常的な言葉に根付いている故事成語。初めて漢文に触れる生徒を対象に、普段意識しない言葉のルーツに目をむけ、漢文の世界へ誘う。 漢文(2)漢詩 日本の文学に長年にわたって大きな影響を与えてきた漢詩。杜甫や李白の詩を読みながら、時代も、国も、言語も越えて味わうことができる不思議を解き明かす。 漢文(3)論語 紀元前、戦乱の中国で道徳を説いた孔子。その思想は東アジアに広がり、2500年もの間、社会や人々の指針となってきた。短い言葉に込められた深い思索を味わう。 おくのほそ道(松尾芭蕉) 人生=旅=俳句。そんな世界観を構成しているのが「おくの細道」だ。江戸時代、句作を職業として生きた芭蕉。推敲を重ねた句を人生観に重ね合わせながら読む。 雨月物語(上田秋成) 怪奇小説9編からなる江戸時代後期の代表的な読本(よみほん)。恐ろしさや不気味さだけでなく、人間の心理や人生の悲哀など、繊細な描写を味わう。 日本永代蔵(井原西鶴) 近松と並ぶ江戸時代の流行作家による娯楽性の高い読み物。都市に暮らす、したたかな庶民の姿が生き生きと描かれている。当時の流通経済を解説し、西鶴の斬新さを理解する。 曽根崎心中(近松門左衛門) 江戸時代、実際の事件を取り上げ、大ヒットした浄瑠璃。この作品の新しさは、主人公が、貴族や武士などの特権階級ではなく、ごく普通の同時代の民衆であることだった。 落語 しぐさや声色一つで、複数の人物を造形し、聞き手の想像力をかき立てる落語。古典落語の例を紹介しつつ、根強い人気を誇るこの話芸の魅力を探る。 万葉集 天皇から庶民まで幅広い読み手の歌を記録した「万葉集」。政治や振興と結びついた宮廷の歌、防人の悲痛な歌など、当時の人々の素朴で力強い調べを味わう。 大鏡 史実を元に物語性をもたせて書かれた歴史物語。藤原道長の栄華の裏表を、対話形式で力強く描く。同じ平安時代が舞台でも「枕草子」「源氏物語」とは趣が違う文章を味わう。 古今和歌集 平安時代、貴族の高等遊戯として短歌は発展した。とりわけ恋愛の場面では、思いを伝える手段として和歌が活躍。当時の恋愛についての解説を交えながら読む。