実践リポート

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「おばけの学校たんけんだん」で友達と関わり合いながらおもちゃ作り

福山 里加 教諭

福山 里加 川崎市立西有馬小学校教諭

番組に出てきた3つのおもちゃの製作活動や実際に遊びを追体験することで、おもちゃの動きの面白さやほかのおもちゃ作りにも挑戦してみたいという意欲が高まりました。おもちゃ作りでは、自分と同じおもちゃを作った友達と動きを比べたり、他の素材を使っておもちゃの動きを試したりする中で、新しいおもちゃを作ってみたいという思いにつながりました。新しいおもちゃ作りでは、追体験で発見した気付きや、動画クリップをヒントにしながら、思い通りのおもちゃとなるよう制作に取り組みました。

おばけの学校たんけんだん【対象】小学校1・2年生/生活

おばけの学校たんけんだん

とある“おばけの学校”に通うおばけの子どもたちは、人間の学校 に通ってみたくてしかたがない。先生の魔法で人間の姿になった子どもたちは、思いっきり“生活科の活動”を体験します。思わずやってみたくなる活動が満載です!

番組ホームページへ

活用のねらい

様々な材料を前に「さあ、動くおもちゃを作ろう」と声をかけると、すぐにでも作り出そうとする子がいる一方で、技能の習熟状況や製作経験に差があり、不安な顔をする子もいます。そこで、番組を視聴し、これまでの製作経験を振り返ったり、番組に出てきたおもちゃを作ったりすることを通して、「自分にもできそう」「こうしたら、もっと高くとぶんじゃないかな」「他にも作ってみたい」と、身近にある材料を使って動くおもちゃを作ってみたいという意欲を高めることをねらって活用しました。

授業の様子

(1) 番組に出てきたおもちゃ作り
 〇『おばけの学校たんけんだん~うごくおもちゃ大しゅう合!~』を視聴
 〇3つのおもちゃコーナーで追体験し、改良を加える
 〇同じグループで遊ぶことを通して、「比べる」「試す」
 〇新たな気付きや製作への期待の高まり

番組を視聴しながら、自分たちもおもちゃを作ってみたいという気持ちが高まっていきました。視聴後、「おばけ達に負けないぐらいのおもちゃを作ろう」と、素材や数を変えたり、友達と比べたり、動きを試したりしながら、番組に出てきたおもちゃを1つ選んで作りました。活動後の感想では、身近にある材料を使ったおもちゃ作りをみんなで楽しむ面白さを感じていました。

(2) 自由におもちゃ作り
 〇必要に応じて、動画クリップからヒントを得る
 〇前回の製作経験を生かした工夫
 〇願いの実現と面白さの発見

前時までの経験を生かしながら、集めてきた素材を使い、動きに対する思いを大切にしながら、自由製作を行いました。途中、番組サイトにあるおもちゃの動きに関する動画クリップをタブレット端末で必要に応じて個別視聴できるようにしました。

子どもの変容

〇おもちゃ作りや遊びを通して生まれた気づきや思い・願い
活動後の振り返りでは、「(番組に出ていた)おばけのように、びゅんびゅんロケットを筒でやってみたけど、重くてあまり飛びませんでした。
そこで、牛乳パックでやってみたら軽くなって遠くまで飛びました」と、素材を工夫しておもちゃを作る楽しさを感想で述べていました。
番組に出てきたおもちゃを全員で作ることで、自分と同じおもちゃを選んだ友達と比べながら、ふさわしい材料を見つけたり、何度も試したりするといった、生活科で大切にしたい学習活動を行う姿が見られました。

〇自由製作での工夫
番組に出てきた「ぴょんぴょんバッタ」の製作経験を生かして、ゴムの数や本体の材質、加える力加減を工夫して「紙コップロケット」を作り、1m以上跳んだ子。「ふわふわ風船」からヒントを得て、しぼんだ傘袋にストローを通して空気を入れ、中に入っているジュースの缶が下にさがる動きの面白さを発見して「エレベーター」を作った子などいました。
その一方で、思うように動かず悩んでいる子もいました。そこで、おもちゃの動きに関する動画クリップ(ゴム2、風1、磁石1)計4つを、必要に応じてタブレット端末で個別視聴できるコーナーを設置しました。ゴムの力を発揮できずに悩んでいた子は、動画クリップからヒントを得て、紙コップから長いサランラップの芯に変更することで、遠くまで飛ばすおもちゃを作ることに成功しました。

実践を振り返って

番組を視聴後、「ぼくも、ぴょんぴょんバッタを作ってみたいな。ぼくだったら、ゴムの数をもっと増やして遊んでみたいな。」など、おもちゃ作りでやってみたいことを出し合う姿が見られました。番組に出てきたおもちゃ作りを追体験することを通して、試行錯誤して遊びを創り出す楽しさを味わっていました。
その後の自由製作では、自然と同じ動きを目指す人同士が集まって、遊びを創ったり、アドバイスし合ったりして改良を加え、双方向性のある活動の中で気付きの質を高めながら学んでいました。
10時間単元という長い活動でしたが、始めに視聴させてきっかけ作りをするだけでなく、活動の途中で必要に応じて個別視聴したことで、改良策を見出し、最後まで意欲を持続して製作することができました。

本時案(授業プラン)

学習活動 ♢指導上の留意点
1 1

〇番組視聴

[第12回]「うごくおもちゃ大しゅう合!」



〇番組内のおもちゃから1つ作ってみたいものを選ぶ。
【ぴょんぴょんバッタ】
素材とゴムの数にこだわって、〇〇より高く跳ぶおもちゃを作ろう。
【びゅんびゅんロケット】
本体を軽くして、遠くまで飛ぶおもちゃを作ろう。
【ふわふわ風船】
玉を工夫して、長く浮くおもちゃを作ろう。

♢身近にある材料を使って、自分でも動くおもちゃを作ってみたいという思いや、動きを試したいという気持ちを高める。

♢おもちゃごとに、動きに対する思い(工夫ポイント)を確認する。
2 2~5

〇番組に出てきたおもちゃを作る。
〇おもちゃで遊ぶ。
〇改良を加える。
〇活動後の振り返り

♢おもちゃごとに活動場所を決めておき、友達と教え合ったり遊びを創り出したりできるようにする。

3 6~10

〇集めてきた素材をもとに設計図を描く。
〇おもちゃを作る。
〇おもちゃで遊ぶ。
〇改良を加える。
〇活動後の振り返り

♢設計図は、絵だけでなく、「スーッと進む」「シューっと飛ぶ」「〇〇まで高く跳ぶ」など、動きに対する思いを言語化させる。
♢番組クリップを個別視聴できる場所を作っておく。
動画クリップ
「ゴムで動くおもちゃ」 「紙コップロケットを遠くへとばそう」 「風で動く、かざぐるま」 「じしゃくを使ったいろいろなおもちゃ」

♢改良した点(青付箋)困っていること(赤付箋)を書いて、設計図に貼り足していく。
♢必要に応じて、「相談タイム」「遊びタイム」を取り入れる。

堀田 博史

「おばけの学校たんけんだん」を活用した福山さんの実践は…福山学級では、制作活動において、子どもたちの技能の習熟状況や経験の差により、その取り組み意欲にばらつきがありました。「おばけの学校たんけんだん」を視聴することで、自分にもできそう、他にも作ってみたい、と意欲を高めることをねらっています。「おばけの学校たんけんだん」の番組のチカラとは、同年代の子どもたちが番組に出演する中で、様々なことに気づき、いろいろな感覚を使いながら活動を進めていく姿を見て、楽しさを感じ、自分にもという自覚を促すことだと思います。福山学級の子どもたちが、番組の演出を繰り返し、作る楽しさを実感しているように、小学校低学年では、友達と一緒に活動し、試行錯誤を繰り返す経験がとても大切です。先生方には、そのような活動を促す環境を整えて欲しいです。 (堀田 博史)

堀田 博史

「おばけの学校たんけんだん」を活用した福山さんの実践は…福山学級では、制作活動において、子どもたちの技能の習熟状況や経験の差により、その取り組み意欲にばらつきがありました。「おばけの学校たんけんだん」を視聴することで、自分にもできそう、他にも作ってみたい、と意欲を高めることをねらっています。「おばけの学校たんけんだん」の番組のチカラとは、同年代の子どもたちが番組に出演する中で、様々なことに気づき、いろいろな感覚を使いながら活動を進めていく姿を見て、楽しさを感じ、自分にもという自覚を促すことだと思います。福山学級の子どもたちが、番組の演出を繰り返し、作る楽しさを実感しているように、小学校低学年では、友達と一緒に活動し、試行錯誤を繰り返す経験がとても大切です。先生方には、そのような活動を促す環境を整えて欲しいです。 (堀田 博史)

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