コンテンツ活用・実践集
すたあと「おはなししよう すきなもの」

自分のことを日本語で伝える、はじめの一歩に!
「すたあと」は新しく学校生活をスタートする1年生をサポートする番組ですが、日本に来たばかりの子どもにもオススメです。番組に登場する子どもたちの発言は、語彙や文型の生きた教材になります。この活用案は、さまざまな日本語力の子どもが自分のことを伝えられるように、「指さす」「絵をかく」などの方法も取り入れています。
- 学年/年齢
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- 小1・2
- 小3・4
- 小5・6
- 中学
- 高校
- その他
子どもの背景
- 文化背景
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- 漢字圏
- 非漢字圏
- 漢字圏/非漢字圏
- 滞日期間
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- 1年未満
- 1年以上〜3年未満
- 3年以上〜5年未満
- 5年以上
日本語の力
- 聞く・話す
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日常的なトピックについては大半を聞き取ることができる。話す際は、キーワードや表現文型を事前にデモンストレーションすることで、練習や会話などの学級活動にもある程度参加できる。
- 読む・書く
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ひらがな・カタカナは読み書きができる。1年生の漢字を習得中。短い簡単な文章を読んで理解できる。まとまった長い文章はまだ理解できない。短文で出来事作文が書けるようになってきた。
- 学習目的
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- 日本語の学習
- 教育内容の学習
- 日本語と教育内容の学習
- その他(学校・社会生活)
- 形態
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- 個別指導
- 少人数グループ
- 一斉指導
- 自学自習
- 学習の場
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- 日本語の教室等(在籍教室とは別の日本語学習のための部屋)
- 一般教室(在席する学級)
- 地域の支援教室等
- 自宅
感想コメント&応用アイデア
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日本語力の垣根を越えた関係作りに
この活動案は、日本語初級の生徒のみを対象としたものですが、私の勤務校のように、日本語が第一言語の者も含めた多様な言語環境の生徒がいる状態でも実践できるのではないかと感じました。日本語能力が限られた生徒であっても、まわりの様子を見て活動に取り組むことができます。学級活動などで取り組むことで、日本語力の垣根をこえて生徒同士の関係性を作ることもできるかもしれません。
茨城県インターナショナルスクール日本語教師
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リラックスして話してもらうために
習得語彙が少なく自信のない子や小さい子の場合、またはマンツーマンの場合などは、指人形やぬいぐるみを使って対話させると、先生と話すよりリラックスして話してくれますよ。それから、「すき」といっしょに「だいすき」や「きらい」「だいきらい」を教えておくと、今後の学校生活で使える場面が増えそうです。私のクラスでは、黒板の隅にこの4つを並べて顔の絵を描いておいたら、すぐに定着しました。
三重県 外国人集住地域 公立小学校教員 藤川純子
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「動物」や「生き物」をテーマにしてもいいかも
「どうしてかというと」をメインに教えたい場合、食べ物をテーマにすると「あまい」「おいしい」以外の理由を思いつきにくいので、動物や生き物をテーマにすると「はやい」「かっこいい」「くろい」「つよい」「かわいい」など、形容詞語彙が広がりそうです。
三重県 外国人集住地域 公立小学校教員 藤川純子
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在籍級でも取り組めそう
在籍級での一斉指導でも、学級開きや学期初めの時期に取り組めそうないい活用例だと思います。日本語指導が必要な児童だけでなく、コミュニケーションが苦手な児童にも取り組みやすいことでしょう。学習後にクラスに掲示する自己紹介カードを作成したり、レクレーションでくだものしりとりをしたりすることで反復練習になり、より定着がはかれると思います。
大阪市立小学校教頭 田原健之介
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多様な子どもが集まる地域の教室にもぴったりの活動
地域の教室は、母語も年齢も日本語のレベルも異なる子どもたちが集っています。学校ではなかなか友達ができない子も、地域の教室では日本語のハンデを気にすることなく仲良くしている姿をよく見ます。その子たちがまず相手を知り、友達作りのきっかけとなるよう、この活用案を使ってみたいです。誰でも楽しめる内容がいいですね。
東京都 地域日本語支援教室 友成久恵