今回のおはなし

― ピアニッシモの音楽堂(前回の小返しから) ―

キャラ「そうでしょうか・・、ピアニッシモさん?」

キャラ「ヒュンは・・・分かってる・・・。ただ気持ちのいい音楽を作ろうとしていただけ。」

キャラ「だからヒュンは…ちゃんと分かってると思うんです!」

ピアニッシモ「キャラさん・・・・!」

キャラ「(泣いて)悪気はなかったけど。・でも、島のみんなに迷惑をかけちゃった。そしてそのせいでティファンさんも・・。だからヒュンは、ヒュンは、もう十分悲しんでると思うんです。」

ピアニッシモ「キャラさん・・。よくそこまで、ヒュンのことを分かってくれましたね。」

キャラ「そ・・それじゃぁ・・・」

ピアニッシモ「(とびっきりの笑みを浮かべ)・・・ありがとう。」

キャラ「・・・・!」

ヒュン「(少し顔を苦痛に歪めて)五月二十九日・・午後三時十三分四十秒・・・」
ヒュンが、鍵盤でGマイナ―を弾く。

ピアニッシモ「(一人頷いて)・・・Gマイナ―・・・」

ピアニッシモ「ティファンが消えたあの日・・この子は、この哀しい音から・・・逃れられずに来たのね。」

ピアニッシモ「・・・五月二十九日・・。そう、・・・その日、ティファンはあの邪悪なエネルギーを抑えこむと・・・」

― ピアニッシモのイメージ ―

ティファンが異空間に飛ばされていく。
ティファン「(絶叫)ヒュ~~~~~~~~ン~~~~!」
光の渦にかき消えてしまう。

― 音楽堂内 ―

ピアニッシモの声「・・・異空間に飛ばされてしまったの・・・」
キャラ「(!?)」

ピアニッシモ「・・(苦笑して、小さく首を振る)音楽の神様が・・・(少し溜めて)ティファンを・・呼び寄せた・・。わたしにはそう思えてならないの・・・」

ピアニッシモ「ヒュンは、ティファンに聴いてもらいたくて音楽を作り続ける。そうすればその音楽は神様の元に集まり、やがて大きな音楽のビタミンとなって、そしてまたこの音楽の島に降り注ぐことになる。音楽はヒュンが作り上げたとしても、それは本当の意味で完成したことにはならない。」

キャラ「・・・?」

ピアニッシモ「音楽を聴いた人がその悲しみは喜びを共感できて、初めて完成する。」
ヒュンは、中空に顔を向け、彼にしか聴こえない音を探している。
ピアニッシモ「きっと神様はヒュンにもそんなことを知ってもらいたかったんじゃないかしら。」

ピアニッシモ「・・・(少し溜めて)本当は、魔女なんかどこにもいなかった・・・」

キャラ「ええ?」

ピアニッシモ「ヒュンの壊れやすい心にそっと寄り添ってくれる人が必要だった。・・・ティファンの代わりになるような。・・・それでわたしは、うその魔女のおはなしを作って・・・」

ピアニッシモ「キャラさん、・・・あなたに・・・すべてを託すことにしたの。」

キャラ「(!)」

― 枯葉のカーテンのところ ―

カタカタ、カスタでリズムをとっている。リンゾーと二人でリズムに合わせて体を揺らしている
リンゾー「(必死にリズムをとっている)」
カタカタ「いいか、リンゾー? (リズムをよーく聴いてだなぁ~・・・」

だがリンゾー、言うそばからカタカタの刻むリズムとはかけ離れて、
クラリネット「フガァ~~」
カタカタ「カタカタ~」

クラリネット「フガァ~~」
カタカタ「あれあれ~」

クラリネット「フガァ~~」
カタカタ「どしたどした~」

クラリネット「プアアアアア~~」
あまりにも外れた音にカタカタが飛ばされる。

カタカタ「リズムを聴けってゆーとるやんけぇ~~このアホンダラァァァ~~~~~!」

リンゾー「(くしゃみ)」
鼻が元に戻ると、どこかでキ~ンという音叉の音。
リンゾー「(?)」

カタカタ「そうそう、お前もなぁ、ガッキアニマルなんやから、こういう音叉の音に敏感にやなぁ・・・」
言いかけてはたとなる。と、さらに音の音叉が鳴る。

カタカタ「はぁ?」
ユキホゴッホ「ごーっほ!」
振り返ると、ユキゴッホとトッポとボビーがやって来ており、音叉を鳴らしたところだった。

カタカタ「(なぜか時代劇の年増女風に気取り)あれまぁ、お前さんたちゃあ雪のゴッホさんとトッポとボビーじゃござんせんかい?」

言い終わる間もなく、再会を喜んだユキゴッホ、トッポ、ボビーが駆け寄ってくる。
リンゾーも喜んでいる。
カタカタ「(!?)」
ユキゴッホ・リンゾー「(歓喜)」

カタカタを中心にみんなが抱き合いはじめる。カタカタひしゃげる。
カタカタ「ぎゃあああああああ!」
ユキゴッホ・リンゾー「(歓喜)」

みんなのハグの中心にいるカタカタ、もみくちゃにされるが、嬉しそう。
カタカタ「近い近い! 痛い痛い!」
ユキゴッホ・リンゾー「(歓喜)」

輪になって再会を喜ぶ一同。
カタカタ・ユキゴッホ・リンゾー「(喜び合う)」

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