今回のおはなし

― 公園 ―

ボビーとユキゴッホが、それぞれの音叉を鳴らす。

ユキゴッホ「ご~っほ・・・。どぉこで・・おんさぁ~見つけたぁ・・のぉ? (会話を試みる)」

トッポとボビーが、「兄ちゃん(ボス)」「モンスターと」「あの子」「どこ?」などと身振り手振り。会話がかみ合わないのだ。

ユキゴッホ「ごほ? (よく分からない)」
トッポ、何かを思いつきユキゴッホの方へ走り出す。

トッポ、地面に何か幼い字で書き出し。ユキゴッホに向かって地面に書いた文字を指さす。

ユキゴッホ「(それを読んで)ごほ・・、あの子にぃ・・・・、・・・おんさぁ・・・・わたす・・・探して・・」

ユキゴッホ「(頷く)ご~っほ・・・」

トッポとボビー、身振り手振りで「雪ダルマ」「出して」とせがむ。
ユキゴッホ「ごほ? (よく分からず困る)」

トッポ・ボビー「フー! ・・・フー! (ユキゴッホの雪を吐く真似をする)」

ユキゴッホ「(分かり頷く)ご~~っほ!」

ユキゴッホ「ご~~~っほ・・・」
と口から例の雪ダルマを出す。

瞳を輝かすトッポたち。

ユキゴッホ「(思念を込める)ごぉ~~~~っほ・・・」
と、雪ダルマの腹に何やら映像が映し出され、火花が見える。

ユキゴッホ「(驚いて)ご~っほ! なぁ~んだぁ~~~?」
さらに、思念を込めると、そこが枯葉のカーテンの前だと分かる。
そこには、カタカタとリンゾーがいた。

トッポ「きっと」、「あの子」、「一緒だ」と手話をする。

ユキゴッホ「ご~っほ! ご~っほ! (喜ぶ)」
ユキゴッホ、と喜んでトッポとボビーとハイタッチ!

― カタカタたちのところ(枯れ葉のカーテン前) ―

リンゾー「(クラリネットを鳴らし)ぶひょろぉぉ~ぶひょぶひょろ~!」
情けない音を出してみせるリンゾー。

カタカタ「(溜息)いくらやっても、こりゃぁあかんわぁ。お前、それでもガッキアニマルかいなぁ・・」

リンゾー「ぶひっ・・」
と肩を落とし、絵を描きはじめてしまう。
カタカタ「(毒づいて)いっつも絵ばっか描いてるから、ド音痴になっちまったんじゃねーのかぁ? ・・(言いかける)」

リンゾーが描いていたのは、クラリネットを鳴らす幼い彼が、周囲の者から笑われている絵だった。

カタカタ「(さすがに可愛そうになり)・・・なはは、まぁお前には、絵っていう才能があるじゃねーか。」

カタカタ「明るくお節介なだけで、てんで弱っちーキャラ公なんかより、世のため人のためになるってもんよ。なぁ! なははは・・・」

リンゾー「(心配で)キャラさまだぞ、キャラさまだぞ・・・」
カタカタ「(その視線を逸らし)ったくよぉ・・、(枯れ葉のカーテンのほうに目をやって)

カタカタ「おいら人質なんだろ? 人質置いてってどうするっての・・・(心配)」
毒づいてみせた・・。

― 音楽堂 ―

陽光の中で、ひっそりと佇んでいる。それに、セリフが先行して、
キャラの声「・・音楽の・・・エネルギー・・・?」

― 同・内 ―

ピアニッシモと話しているキャラ。ヒュンは中空に目を泳がせている。
ピアニッシモ「そう・・。ずーっと昔から・・この島には、音楽のエネルギーが降り注いできていたの・・。」

ピアニッシモ「音楽ビタミン、なんて呼ぶ人もいるわ・・・」

キャラ「音楽ビタミン・・・! (笑って)ホントだぁ。楽しい音楽は、どんなビタミンより元気が出るかも。」

そのキャラの無邪気さに思わず微笑むピアニッシモ、ややあって、
ピアニッシモ「ティファンは、そんな音楽ビタミンと大の仲良しだった・・。」

― ピアニッシモの回想あるいはイメージ ―

ティファンが音叉を奏で、虹色の音符の帯のようなものと共鳴しあっている。

ピアニッシモの声「やがて音楽ビタミンは・・・大好きなティファンともっと一緒にいたいと願うようになった。そして・・・・」

― もとのところ ―

ピアニッシモ「・・・ガッキアニマルの姿を借りて・・・地上に降り立つことにしたの・・・」
キャラ「(何かを悟る)・・・・・! ひょっとして・・・(言いかける)」

だが、ポロン・・! ヒュンがピアノの鍵盤を叩いた。
キャラ「!」となってヒュンを見るが、
ピアニッシモ「キャラさん。・・ヒュンが、・・地下から邪悪なエネルギーを呼んでしまったのは、ご存じでしょう?」

キャラ「(驚き)え! あ、でもそれは・・・(言いかける)」

ピアニッシモ「もちろん、ヒュンに悪気はなかった・・。でも、ティファンには衝撃的なことだったの。・・・姉として」

キャラ「お、お姉さん? そ、それじゃ・・・ティファンさんは・・・・」
ピアニッシモ「(笑んで)どうやら、そのことを誰も教えてくれなかったようね?」

キャラ「んもう! (以降、いつもの早口のキャラで)だぁってぇ、ドラムスコさんったら恋のライバルが女神でも、ワシャ応援するよだとかなんだとかぁ・・! あはっ! うふふ、でもよかったぁ、やっぴやっぴ~❤」

明るく笑う。と、釣られてピアニッシモも笑う。
キャラ、ピアニッシモが笑うのを見て、思わずニコリとなる。キャラは、寂しそうなピアニッシモが笑ってくれて嬉しいのだ。

キャラ「(ポツリ)よかった・・・」
ピアニッシモ「え?」
キャラ「だって・・、ピアニッシモさん、・・・なんだか寂しそうだったから」

ピアニッシモ、笑みをしまう。
ピアニッシモ「ティファンのことが・・・心配で仕方がないの」
キャラ「うん・・」
ピアニッシモ「(遠い目になって)音楽ビタミンは・・・邪悪なエネルギーと戦った・・・」

― ピアニッシモの回想あるいはイメージ ―

ピアニッシモのシルエットが、邪悪なエネルギー(黒い渦)と戦っている。
ピアニッシモの声「でも、地下からあふれ出した魔の力は、島の音という音を狂わせていった・・・。そして・・・」

黒い渦が、ピアニッシモの目を刃物のように横切る。途端、血のような赤い液体が飛び散った・・。

― もとのところ ―

ピアニッシモの目、遠くを見ているが、焦点があっていない。

キャラ「(それが分かり)ピアニッシモさん・・・、あなたが、・・・あなたが・・音楽ビタミンさんなんですね?」

キャラにゆっくりと微笑みかけるピアニッシモ、そして小さく頷いてみせる。
ピアニッシモ「そして・・愛の戦士、キャラさん・・・あなたをこの世界に召喚したのも・・・わたしよ」

キャラ「・・・・!」

?

NHKのサイトを離れます

トップへ戻る