今回のおはなし

― キャラのタブレット画面 ―

ゲームのマニュアルが表示されている。獲得できる賞品の一覧表だ。「光の剣」「巻き物」「魔法の杖」「変身バケツ」などといった賞品群が描かれている。

その画像をキャラの指先が動かしている。
キャラの声「えっと・・光の剣・・・変身バケツ・・・・・魔法の杖でしょう・・。」

カタカタ、リンゾーとタブレットを覗きこんでいるキャラ。
キャラ「ほら、やっぱし、音叉なんてどこにもない。どうしていきなり、音叉が賞品になっちゃったんだろ」

カタカタ「さぁね。地図だって、まともに表示されへんねん。突然音叉が賞品になっても不思議じゃないわさ」

タブレットからチャララァ~ンと軽薄な効果音が流れて、
タブレットの女性の声「サプラァ~イズ!」

タブレットの女性の声「これからも、何が起こるかわかりませんことよ!」
カタカタ「はぁ?」

と、キャラ、リンゾーを見て
キャラ「ふん?」
カタカタ「(?)」
キャラ「リンゾーさん、何描いてるの?」
リンゾー「(一生懸命)」

リンゾーが、いつの間にかミュートが音叉にキスしている絵を描き上げている。
リアルで色彩鮮やかだが、かえって気持ち悪い。
カタカタ「キモ! リンゾー、あんなヤツの顔、カラーで描くなっちゅーの!カラーで!」

キャラ「5分の・・・3?」
カタカタ「はぁ?」

見れば、リンゾーの描いた絵の音叉に、5分の3と記されている。
キャラ「ユキゴッホさんところにあるのが、5分の1っていうのだったから、あと3つだね」

とカタカタ、急にホームズ風になり、
カタカタ「ふぉふぉふぉふぉ その通りだよ、ワトソン君。」
キャラ「はい?」

カタカタ「じゃが、かといって残り3本が無事だとは言い切ることはできまい?」
大げさに首を振って見せるホームズのカタカタ

カタカタ「(気取って推理するように)ゲームの賞品になるはずのない音叉が、だがしかし賞品となって現れた。」

カタカタ「対戦の直前にそれを知った愚かな戦士キャラは、ええ~、ウソ~? なんて具合に慌てたもんじゃから」

カタカタ「ころっと負け・・・大切な大切な音叉を敵に獲られてしまった・・・」
キャラ「(憮然と)いつまでも人の傷、ほじくるか」

カタカタ「(構わず)つまり! いかなる事態も予想しておかなくては、この先強大な敵を相手に戦い抜くことができない! ・・ということなのじゃよ」

リンゾーは暇そうにしている。

カタカタ「ふふふ・・・ふぁ~はははは・・」
調子に乗り、ふんぞり返って高笑い。
だが、カタカタの背後にいつの間にかヒュンが立っているのに気づき

キャラ「ヒュン!」
目の前のカタカタを手で払う。
カタカタ「いやー!」

キャラ「(嬉しく)もう今日は・・作曲するの、おしまいにしたの?」

じっと地面の一点を見つめているヒュン、キャラのほうに手を差し出す。
キャラ「?」

だが次の瞬間、ヒュンがキャラの手を握っている。
キャラ「(!)」

ヒュン「行こう。・・・一緒に行こ」
キャラ「(!)」

だがヒュン、それには答えず、少し強引にキャラの手を引き、いっぽうへ歩き出す。
キャラ「(嬉しく)ヒュンったら・・・!」

ぽかんとなっているカタカタとリンゾー。
カタカタ「ヒュンたらん、って。はぁ? なんやのあれ?」
リンゾー「ぶったら・・(鼻を鳴らす)」

カタカタ「あ、あのー・・。キャラ公。せめて、どこへ、いったいなんの目的でご一緒せなならんのか、聞いてくださいまっしゃろか?」

と、ヒュン、カタカタの言葉を聴きとめたのか、足を止める。
キャラ「?」
ヒュン「(ぽつり)・・・・音叉」

キャラ「え? 音叉があるところを知ってるの?」
だがそれには答えず、ヒュン、ふたたびキャラの手を引き歩き出している。

カタカタ「音叉って・・マジ?」
ぽかんとなるが、リンゾーがヒュンを真似て、ゾウの鼻の先にカタカタを捉える。
カタカタ「(!?)」

引っ張るように歩き出す。
カタカタ「ちょ、ちょっとリンゾー、引っ張るなっての。ひひひ、ひとりで行けるわ!」

リンゾー「(「Oh! AIO」で)だぁ~ははは・・、お手ぇて~つ~なぁいで~~お~あいを~♪」
カタカタ「なんや?」

リンゾー「ひ~びか~せて~♪」
カタカタ「絡みづら!」
リンゾーには、キャラの手を引くヒュンとカタカタを引っ張る自分の姿が重なって見えている。

― 風の谷ウル・全景 ―

ミュートの鼻歌「(「Oh! AIO」で)だっべだっべだべさで~~~おおあいおぉ~~~~だべ」

― 同・谷底 ―

中空にドロのようなものがぐるぐる渦になっている。
以前の話数と同様に、きちんとテーブルにつくミュート
まがまがしい料理らしきものをよそう
ミュートの鼻歌「だべだべだべっべ~」

ぺちぺちと不吉なものを皿に盛るミュート
ミュート「(歌の続きで)♪ふ~ふ~ふ~ふふ~!」

ひと口いかが? と差しだした。
ミュート「め゙じあ゙がれ゙!」

脇に立っているサミー、トッポ、ボビー、バット(皆毒マスクを付けている)
サミーたち「(一斉に)おおおお、おえぇ~~~~~! (吐きそうになる)」

サミー「しっかし、ミュートのダンナぁ、ほんとにこんなとこにもう一本の音叉、隠してあんのかい?」

バット「みゅはぁ~~もういやぁ~~(気持ち悪くてたまらん)」

だがトッポとボビー、好奇心で恐々とミュートの食べ物を覗きこんでいる。
「気持ち悪い」「でも」「おいしいのかな?」と身振り手振りで言い合って喜んでいる。

サミー「ばか! うまいわけねーだろ! こんなもん食ったら、腹壊すぞ」

バット「みゅははは・・、シンパイ・・・みゅはぁ~?」
サミー「あったりまえだろ。弟たちを心配しねー兄貴がどこにいる」

ミュート「だぁ~べ~か~ほ~~~ご?」

サミー「(少し照れて)過保護だと? ふん(少し困る)」
ミュート「(ゲップで)げぇ~~~~~っぷだべさぁ~~~~!」
サミー「やっと食い終ったか。」

サミー「さぁさぁミュートのダンナ。さっさと音叉持って、こんなとこ引き上げようぜ」
ミュート「だんだべさぁ~~~!」
サミー「あ?」

どんとテーブルを叩き
ミュート「これ、どけるだべさ!」
サミー「はぁ? どけろっての?」

仕方なく、テーブルをどかすサミー。
サミー「ん~よいしょ(テーブルをはこんでいる)」

ミュート「(精神統一)はぁ~!!!!!!」

と、ミュート、テーブルのなくなった泥の地面に
ミュート「ひ~ら~~~けぇ~~~ゴマだべさぁ~~~~~~!」

泥の地面が開き
サミーー「(ア然で)マ、マジィ~?」

中からこ汚い金庫が出てきたのだった。

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