トッポとボビーのハンドトーク レッスン

どうしたんだろうね

人差し指を立てて、左右に動かす。
(<キャラたちをゆびさして>みんな、どうしたんだろうね)

わかんない (しらない)

右手の指先で右胸あたりをサッサッと2回ほどはらいます。

あいつをやっつけちゃえ

1.モンスターを指差す。
(<モンスターを指差して>あいつ)
2.ホント剣を振り下ろすマネ。
(<ホント剣を振り下ろすマネ>やっつけちゃえ)

今回のおはなし

― 前回リンゾーと再会したところ ―

リンゾーの背に現れたユキゴッホの何倍もある黒々とした影(モンスター)。
キャラ「わぁ~~~~~~~~!」
トッポと抱きあがって悲鳴をあげるキャラ。
カタカタ「(呆れて)だからそうじゃなくってぇ。キャラ公、ここでポイント稼いどかんと、魔女に立ち向かえないんじゃないの?」

キャラ「あ、そうだった!」
見れば、巨大な影は手に例の音叉を持っている。
キャラ「ええと・・まずモンスター辞典を開いて・・と」
タブレットを操作する。

― タブレットのモンスター辞典・インサート ―

モンスター名『ミュート』の字が浮かぶ。それらの映像に、
ナレーション「魔女に仕えるモンスター軍団! その中でも一番残酷で凶暴・・、なおかつ最強と呼ばれているモンスター、その名もミュート!」

― もとのところ ―

ミュート「うごぉぉぉ~~~~!」

すっかりミュートの姿になり、咆哮(ほうこう)をあげて暴れ出す。

カタカタ「(飛んで)あわわわ~~、ちょっとちょっと、ぼくたちは一般市民ね。キミのお相手するのは、このおいしそうな女の子よ。伝説の戦士らしいんで、せいぜい仲良く戦ってちょうだい!」
逃げ回りながら、ミュートをキャラのほうに誘導する。

キャラ、逃げながらタブレットの情報を読み、
キャラ「ん~っと・・魔女のモンスターの特徴は、何といっても周りの音を次々に呑み込んでしまうことで・・・。(はたとなって、画面に向かい)音を・・食べちゃうぅ?」
と、目の前に飛んで来るカタカタ、

カタカタ「キャ、キャラ公! 正義の戦士だとかって、だ、大丈夫なんか? あっりゃぁ~、ババババケモンでっせ~?」
というセリフの途中から音声が消え、パクパクする口からセリフの文字がこぼれてくる。
カスタの音も含めて聴こえなくなったのだ。

ミュート「うごごぉぉぉ~~~~!」
咆哮を上げるミュート。

その開いた口に、セリフや擬態音の文字が呑み込まれていく。
しまいには、ミュート自身の咆哮、地鳴りさえも呑み込んでしまう。

キャラ、「いったい、どうなってるの?」
とトッポに声をかけるが、それは音になって出てこない。
どきっと自分の喉(のど)を触るキャラ。

だがトッポとボビーは、もともと音のない世界にいる。
キャラたちが何をパニクっているのか分からない。
お互い手話で、「みんなどうしたんだろうね?」「さぁ?」などと言い合っている。

だがそうする間にも、ミュートが襲い掛かってくる。
トッポ、「あわわ・・」となってキャラに、手話、身振り手振りで「ねぇねぇ」「剣で斬れ」とけしかける。
ボビーも一緒になって、勇ましく剣を振るう身振りをしてみせる。

それで、
キャラ「よし!みんなでたたかおう!」
とホント剣を抜く。

カメラがキャラの勇姿を回り込むようにして、キャラが対峙するミュートの猛威を映し出す。

―――と画面、一変して、

― ゲーム対戦画面 ―

いきなりアクションゲームの対戦画面になる。

キャラ、カタカタ、ユキゴッホ、リンゾーとミュートの2Dキャラが向かいあっている。
(この画面は、ゲーム音ありの世界)

ゲーム内実況「キャラのこうげき」
ゲーム内実況「ミュートはまとわりついた」
ゲーム内実況「カタカタはふるえている」

ゲーム内実況「カタカタはにげだした」
ゲーム内実況「しかしリンゾーにつかまれた」
ゲーム内実況「リンゾーはミュートの絵をかきだした」

ゲーム内実況「ユキゴッホは雪をはいている」
ゲーム内実況「ミュートはまわしげり・・・ができない」
ゲーム内実況「ミュートはすべっている」

ゲーム内実況「キャラのこうげき」
ゲーム内実況「キャラはすっころんだ」
ゲーム内実況「たまたまクリティカルヒット」

ゲーム内実況「いたそうな顔でにげだした」
ゲーム内実況「ミュートは音叉をおとした」
ゲーム内実況「たたかいにかった」

コインが山のように降ってくる・・・。

― もとのところ ―

カタカタ「いえ~~~~い!」
キャラ「やった~!」
ユキゴッホ「ごっほ~!」
消えていた音が戻ってくる。

カタカタ「(有頂天)うっひょ~~~、やったねぇ~~キャラ公!」
トッポたち、手話で「格好いい!」とやってキャラとハイタッチ。
キャラ「(手話の意味を理解し)うふふ!格好よかった格好よかった?」
トッポたちとはしゃぐ。

キャラ「はーい。撮るよ~!」
カタカタ「はいは~い!」
以下、タブレットで撮ったインスタ写真が、カシャカシャっとフラッシュ・バックしていく。

―――コインの山を前にピースしているキャラたち。
メダリストのように、コインを咥えてみせるカタカタ。
拡大鏡でコインを検分しているリンゾー。

地面に置いたタブレット(ホロスコープで漏斗が浮かび出ている)に、ホント剣をスコップにしてコインをすくっては放り込んでいるキャラ・・・(そうやると、コインが溜まるのだ)。
キャラ「経験値とコインもゲットー!」
タブレットのキャラの経験値、獲得ポイントがどんどん上がっていく。

ユキゴッホ「ごほ~!」
ユキゴッホが、音叉を鳴らす。
キーンと響く音が心地いい。
キャラ「綺麗な音」

カタカタ「やれやれ。あのミュートとかいうモンスター、最強だぁなんて書いてあったけど。大したことなかったな、キャラ公」
びゅんびゅん! とホント剣を振り回すキャラ、調子に乗り、
キャラ「なははっ、この伝説の美少女戦士、キャラさまにかかったら、あんなモンスター、片手でコチョココチョ~ォだっつーの! ぐふふっ、ぐぁ~っはははは~(ふんぞり返って、笑いだす)」

カタカタ「(呆れて、浪花節風に)豚もおだてりゃぁ木に登るぅ・・(豚の鳴き声)ブゥ!」
キャラ「そんじゃ稼いだコインで、みんなにアイスおごっちゃおうっかなん?」
カタカタ「え!アイス!? おごっておごって~! アイスめっちゃ好きやねんもう!」

だが一陣の風が吹く。

そして吹いたと思ったら、キャラのほっぺがつきそうなところに、ヒュンの横顔があった。

キャラの馬鹿笑い、硬直。
キャラ「(ころっと乙女チックになって)はっ、ヒュンさま」
カタカタ「おーい!」
どどっとコケるカタカタ。

そのヒュン、キャラのほうは見ようとせず、だがユキゴッホの持つ音叉をじっと見つめている。
ユキゴッホ「ごほ」
ユキゴッホが、音叉を鳴らす。

その音を目を閉じて聴くヒュン。
ヒュン「(ハミング)」
と、ヒュン、ふいに何かの音のハミングをしたかと思うと、ユキゴッホがもう一度音叉を鳴らす。

ヒュン「ラァ~ーーー」
その音を口に出した。
思わず尻尾のバイオリンの弦を弾いている。
だが、そこからはトロンボーンの、しかも「ラ」ではない音が奏でられてしまう。

と、ヒュン、急にヒステリックな顔になり、
ヒュン「違うよ!」
キャラ・カタカタ「え?」
ヒュン「バイオリンじゃない!」

尻尾を荒々しく叩きだす。
がちゃがちゃのトロンボーンの音になってしまう。
ヒュン「(ヒステリックに)違う! 違う違う違う!」
尻尾を足で踏みつける踏みつける。

キャラ「ヒ、ヒュン!」
ヒュンの尻尾から少し血が出る。
それでもなおも踏みつけようとするヒュン。
だがその一瞬早く、彼の尻尾をキャラの手が庇(かば)っている。

ヒュン「・・・!(驚いて目を剥く)」
だが、ヒュンがキャラと目を合わせることはない。
硬直したままだ。
ヒュンを見つめるキャラ。

カタカタ「!」
キャラ「ヒュン・・・・」
ヒュン「・・・・・(聴こえているが、微動だにしない)」
キャラ「(泣いて)・・・ヒュンは、間違ってない・・・。悪いのは、魔女だよ。・・・・(溜めて)・・ヒュン・・・・」

?

NHKのサイトを離れます

トップへ戻る