丸木舟(まるきぶね)は何から作られた?
よく見ると木目(もくめ)が見えます。ムクノキという大きな木をけずって作られています。ムクノキは暖(あたた)かい地域で育つ木で成長が早いことで知られます。
もっと知りたい なぜムクノキ?
なぜこちらが前?
先が反り上がっている形をしているので、こちらが舟の前(船首)だと考えられています。波をかぶらないようにするための形です。
もっと知りたい かたちから考える使われた場所
削(けず)った跡(あと)でわかる舟の作り方
内側が細かく波打っているように見えるのは石斧(せきふ)と呼ばれる石の斧(おの)で削(けず)った痕跡(こんせき)です。
縄文時代、青銅(せいどう)や鉄といった金属はまだ作れなかったため、木を削るときに石を使っていました。削った跡を調べれば、削る場所によって斧のサイズを変えているかといったことがわかるかもしれません。
もっと知りたい 石でどうやって切った?
舟の厚みは?
CGにしたことで丸木舟の厚みが初めてわかりました。丸木舟の断面の薄いところは0.9cm。厚いところで10cm。木の密度によって重さが変わるため、重いところは薄く削り、軽いところを厚めに残したとも考えられます。縄文人が木の癖(くせ)を十分に理解して削っていたのかもしれません。
もっと知りたい なぜ重さが変わる?
海で使うための工夫(くふう)
舟の横の部分を舷(げん)と呼びます。この部分が高いのは波のある海で使うための工夫と考えられています。池や湖のように波のないところで使う丸木舟は舷が低い特徴(とくちょう)があります。
もっと知りたい どこまで丸木舟で行った?
樹芯(じゅしん)
船首を見ると年輪がよく見えます。年輪の中心を樹芯と呼びます。樹芯は弱く割れやすいので、普通は使わない場所ですが、大きな丸木舟を作るためにあえて使っています。
縄文人は木の性質をよく知っていて、どの部分をどう使うべきなのかをよく考えていたようです。
焦(こ)げ
黒く見えるところの一部は作った人が火を使って焦がした跡(あと)と考えられています。何かを燃(も)やした跡のような黒く焦げている場所がいくつかあります。縄文時代の丸木舟によくある特徴(とくちょう)です。
もっと知りたい なぜ焦がした?
丸木舟で何を運んだ?
この舟はよく浮(う)くので大人数が乗れますが、こぐことを考えれば、5人乗りくらいがちょうといい人数でしょう。釣(つ)りに出かけたり、遠くの場所からものを運ぶために使われました。移住のために生活に欠かせないものを積んだ可能性(かのうせい)もあります。
もっと知りたい 移住のために何を運んだ?
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