すくレポ

NHK for School を使ったら、どんなふうに使ったかをレポートしてみよう!題して、すくーるレポート「すくレポ!」面白いレポートは、スタッフが取材したり、アワードで表彰したりするよ!

NHK for School

SNSトラブルを防ぐ 1年間の取り組み

投稿者

大阪府 大阪暁光高等学校 北辻研人さん

対象

中学・高校

なるほ度!
60%
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年間指導計画を作成し、色々なSNSトラブルから学び、未然に防いでいく取り組みを行いました。高校1年生を対象に5クラスで実施しました。授業ではNHK for Schoolの動画教材などを用いて6回の取り組みを行い、アンケート・集計を実施しました。動画を視聴し、感想や意見の交流やクラス討議を行ったり、ケーススタディをすることで内容を深めトラブルを起こさないために、自分ならどうするかを視点にアクティブに学べました。
 SNSのもつ危険な要素やルール、マナー、モラルなどを学ぶことだけが重要ではありません。指導では、SNSを禁止的なニュアンスで指導するのではなく、便利なツールとして上手に使えるようになってほしいという思いを持って、伝えています。
 この取り組みの中で、重視したのは、SNSに投稿するとき、トラブルにならないか考えてあげられるようになることです。最終の結果では、SNSに投稿する際、考えてあげられる意識を持つ生徒が当初の48%→69%と20%以上増え、良い変化が見られました。
 本校では、他校に比べ校内で自由にスマートフォンを使える環境にあります。学校行事などに合わせ、SNSトラブルについて学ぶ内容を精査し、計画的に長期的に実施しました。特に最近流行りのTiKTokは1学期に急激に使用する生徒が増えていました。体育大会前ということもあり、肖像権に関する授業や指導だけでなく、担任の先生とも情報共有し、トラブル回避のために行事前には特に意識して注意を促しました。生徒のSNS使用状況の変化に合わせて指導することができた1例です。
 取り組みの中で、トラブルを無くしたいんだという私の思いが強くなっていました。しかし、トラブルをなくすためにどうすべきかという内容のアンケートにある生徒の意見で「危険なことやトラブルになるので気をつけたいと思うが、SNSは楽しむためのものなので、今のままでいいのではないか」というものがありました。こちらの思いが生徒に窮屈に思わせていたのかもしれません。
 こういった取り組みは、取り組めば取り組むほど、教員としてはトラブルをゼロにしたいものです。しかし生徒は、失敗することもあれば、トラブルを起こすこともあります。そうなった場合には、それは指導する良いチャンスと考え、上手に使えるように取り組んでいくことが大事だと改めて考え直すことができました。

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