すくレポ

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NHK for School

「銀河銭湯パンタくん」の続きを考え、寸劇で発表しよう!

投稿者

三重県 四日市市立笹川小学校 藤川純子さん

対象

小1、小2

なるほ度!
40%
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24名のうち外国ルーツの子どもが7名います。日本語の日常会話ができる子、初期日本語指導を受けている子、特別支援学級在籍の子などがいます。別室指導を受けることの多い外国ルーツの子は、他児と自然に関わる場面が少ないこともあって、教室内ではどうしても「お世話される」だけの関係に終始してしまいがちです。また道徳の教科書はテキスト中心で、日本語学習中の子にとっては、それだけで理解が難しく授業参加へのハードルが上がってしまいます。
『銀河銭湯パンタくん』のシリーズは、独特のキャラクターや不思議な人形劇の世界を魅力としているため、外国ルーツの子どもたちもひき込まれ、楽しく学習を続けることができました。同じ空間で同じ物語の世界に浸りその時間を楽しむことは、「集団としての学び」の土台になるのだということに気づかされました。
このシリーズでは、登場人物が「どうしようかな?」と迷ったときに「ドッチロン」というキャラクターが出てきます。そのタイミングで動画を一度止めて、「このあとパンタくん、どうするかな?」と、児童に行動を予想させ、3つの選択肢の中のいずれかに、自分のネームタグを貼りに来させるようにしました。例えば「あやまる」「あやまらない」「わからない」から選ばせ、その予想を選んだ理由を話し合います。いったん自分の立場を明確にすると、意見が出しやすくなり、その後の話し合いが深まるように感じました。また日本語で自分の意見を発表することが難しい子どもたちにとっては、ネームタグを貼るというわかりやすい方法で、みんなと同じ土台に立つことができ、学習に参加しやすくなりました。
「パンタのらくちん作戦」の回では、リフティングの練習をさぼって大失敗したパンタに、周囲のキャラクターがどんな声をかけるかをみんなで予想し、黒板に書き出しました。そして授業の最後に、それぞれの希望する役で寸劇を演じました。
「パンターだめーぷぷぷー!」と、パンキチの口真似をした子や、「まわりがぐちゃぐちゃだよ…」と、神経質なバースになりきった子もいて、教室は笑いに包まれました。そんな中、「あーあ。ずるなんかしなきゃよかったぁ…」と、うなだれるパンタ役の子に、ピッコラ役の子が「こんどいっしょに練習するっぴ!」と、優しく明るく声をかけていたのが、とても微笑ましかったです。この学級の集団としての育ちが、感じられる実践になりました。

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