第17弾

パラアーチェリー × うしおととら

岡崎愛子役・麻生久美子さんインタビュー

「何かが無くなっても何かはある」~前を向く岡崎選手の強さ~

今回、岡崎選手という実在のパラアスリートを演じるにあたり、どのように役作りされましたか。

麻生:役作りは、岡崎選手のこともパラアーチェリーのことも、私がちょっと不勉強で知らなかったので、資料をたくさん見させていただいたり、映像とかですね。岡崎選手のお話ししてる姿とかが、わりとふわっとしているというか、かわいらしい。やわらかい感じなんだけれども、競技に入るとりんとしていて、とても精神力も強いというか。そういうところがうまく出せたらいいなというのがありました。

今回は競技の話が中心なので、どちらかというと岡崎選手の強い部分を意識されたのでしょうか。

麻生:そうですね。最初は強く前向きな岡崎選手をメインに私の中で考えてたんですけど、(うしおととらに登場する妖怪)“白面の者”に隙を見せるようなシーンもあるので、そういう“怖さ”“弱さ”みたいなところも、今回少しですけど、表現できたのかなと思います。

好きなセリフやシーンはありますか。

麻生:「何かが無くなっても何かはある。前に向かうことはできる」っていうセリフが好きです。とても前向きなセリフですよね。「できる」っていうことば自体が力を与えてくれるというか。私もふだんから「大丈夫だよ。できるよ、できるよ」みたいなことを、わりと言うタイプで。口にしたり、前向きな姿勢や気持ちをふだんから大切にしているので、岡崎選手のキャラクターとマッチしているというか、岡崎選手の声として発せられてよかったですし、すっと体に入ってきたって感じですね。

人間の絶望を餌にする“白面の者”を岡崎選手の強い精神ではねのけるという物語ですが、麻生さん自身だったら、その状況をどうはねのけられますか。

麻生:難しいですよね。そこまでの絶望感を味わったことが、もしかしたらまだないかもしれないですけど、でも落ち込んだりとか、そういう時はもちろんあって。私の場合は、いったんとことん落ち込んでみたりとかは意外とするんです。目を背けないというか、「どうして自分がこうなってるのか」みたいなところは一とおり考える。一応、考えて考えて、そのあとは周りにいる人に頼る感じですね。だから、家族だったり友達だったり、いろんな人たちに支えてもらってるなという感じがしています。

逃げないということなんですね。

麻生:逃げないですね。そこから目をそらしても、結局そこにたどり着いちゃうというか。だから落ち込んでるんでしょうし。それで解決するわけではないですけど、ちゃんと自分の中で腑に落ちるまで一とおり考えます。

今回、岡崎選手の強さというのはどのように感じられましたか。

麻生:岡崎選手と直接話をしていないのでもちろんわからないんですけど、でもやっぱり競技をされている岡崎選手を見ていると、強い精神力の持ち主なんだなっていうのが、あの目を見ただけでも伝わってくるので。受け入れて前を向いている、そこに岡崎選手の強さがあるのかなと思いました。

「アニ×パラ」は多様性のある社会を目指しているプロジェクトですが、麻生さんとしては、今後どのような社会になったらよりよいと考えますか。

麻生:難しいですよね。でも、身近なところから考えていくと、やっぱり人に対して思いやりを持つこと、そこがいちばん大切かなと思ってます。だから、家族も友達も、それ以外の人も、困っている人がいたら助けてあげたいと思いますし、毎回それができるわけではないけれども、人の気持ちを考える思いやりみたいなものを一人一人持っていれば、ちょっといい社会になるかなと思います。

ありがとうございました。