第13弾

パラアルペンスキー × 江口寿史

もっと知りたい!パラアルペンスキー

パラアルペンスキーとは?

1976年にオーストリアで開催されたインスブルックパラリンピックから実施されているパラスポーツ。滑降(ダウンヒル)、スーパー大回転(スーパーG)、大回転(ジャイアントスラローム)、回転(スラローム)、スーパー複合(スーパーコンビ)の5種目が行われる。
それぞれの種目で、立位(スタンディング)・座位(シッティング)・視覚障害(ビジュアリーインペアード)のカテゴリーに大きく分けられている。立位カテゴリーは義足を使う人、ストックを使わずに滑る人など、それぞれの選手で滑り方が異なる。座位カテゴリーでは全員が「チェアスキー」に乗って斜面を滑走する。「チェアスキー」は最高速度が100kmを超え、選手たちはストックの代わりとなる「アウトリガー」を使いながら斜面を駆け下りる。視覚障害カテゴリーでは、選手はガイドと一緒にガイドの案内を聞きながら滑降する。

2022年に向けての注目の選手/パラアルペンスキー


村岡 桃佳 選手(むらおか・ももか)
埼玉県出身。アルペンスキー座位、クラスLW10-2(両腕と肩のみを使用して回転)。4歳の時に横断性脊髄炎を発症し、車いす生活となる。中学生のときにチェアスキーヤーの森井大輝選手にあこがれてチェアスキー競技を始め、2018年の平昌パラリンピックでは出場した5種目すべてで表彰台に立ち、冬季パラリンピックにおける日本人選手史上最年少の金メダル、そして日本選手最多となる1大会5個(金1/銀2/銅2)のメダルを獲得。2019年からはパラ陸上競技短距離にも本格的に取り組み、2020東京パラリンピックで6位入賞を果たした夏冬二刀流のパラアスリート。



森井 大輝 選手(もりい・たいき)
東京都出身。アルペンスキー座位、クラスLW11。4歳からスキーを始める。インターハイを目指していた高校2年生のときにバイク事故で脊髄を損傷し、1998年の長野パラリンピックを病室で見たことがきっかけでチェアスキーを始める。2002年ソルトレークシティーパラリンピックに初出場、以後2018年の平昌パラリンピックまで5大会連続で出場。2006年のトリノパラリンピックでは大回転で銀メダルに輝く。現在までにパラリンピックで銀メダル4、銅メダル1を獲得。障害者アルペンスキーワールドカップでは3度の総合優勝、世界選手権では4度の優勝を果たしている。

2022年に向けての注目の選手/パラクロスカントリー


新田 佳浩 選手(にった・よしひろ)
岡山県出身。クロスカントリー、クラスLW8(立位)。3歳のとき左腕を負傷しひじから下を切断。翌年からスキーを、小学3年生でクロスカントリースキーを始める。クロスカントリーでは上りを得意とする。バイアスロンやリレー競技にも出場するスプリントからロングまでこなせる万能型。2002年のソルトレークシティーパラリンピックで銅メダル(クロスカントリー5kmショートクラシカル)を獲得し、2010年バンクーバーパラリンピックで初めて金メダル(クロスカントリー10km・1kmクロスカントリーミドルクラシカル・スプリントクラシカル)に輝く。2018年平昌パラリンピックでも金メダル(クロスカントリーミドルクラシカル)と銀メダル(クロスカントリースプリントクラシカル)を獲得。



川除 大輝 選手(かわよけ・たいき)
富山県出身。クロスカントリー、クラスLW5/7(上肢障がい)。生まれつき、手足の指の一部がない。6歳でスキーを始め、中学2年の時に旭川で行われたワールドカップにオープン参加(順位や公式記録がつかない参加形態)。高校ではスキー部に入部して専門的な練習に打ち込むようになる。レースではストックを持たずに腕を大きく振って滑走する。2018年の平昌パラリンピックでは高校生にして初出場、混合リレーで4位に入賞した。2019年のワールドカップ札幌大会パラノルディック世界大会では金メダルを獲得。北京パラリンピックでの活躍が期待される若手のホープ。