第12弾
パラ卓球 × チームふたり
岩渕幸洋選手役・神木隆之介さんインタビュー
“人は自分の弱さも強さも知り、もっと強くなれる”
まず、収録を終えた感想をお聞かせください。
神木 すごく緊張しました。僕は、アニメが大好きなので、下野さん(大地 役)と梶さん(純 役)のような職人のお二人と並んでアフレコさせていただいて、本当に緊張しました。でも、お二人ともすごく気さくで、やさしく教えてくださったので、安心して挑むことができました。今は、緊張の糸から解放された気分です(笑)。
今回、パラ卓球の岩渕幸洋選手という実在の人物を演じられましたが、いかがでしたか。
神木 やはり難しさはありましたね。僕は岩渕選手とお会いしたことはないので、事前に動画でお話されている姿などを拝見しました。このアニメの中で、“弱みを強みに変える”という岩渕選手のセリフもありますが、そんな岩渕選手の圧倒的な強さやパワーを、純と大地とのやりとりの中でも出せたらいいな、と思って演じました。
役作りで何か意識されたことはありますか。
神木 最初に監督からキャラクターの説明を受けた時に、「左の足首を自分でハンディだとは思ってない。むしろ君たちより強いんだよ、かかってこいよっていうくらい、前のめりで強い感じを表現してほしい」と言われたんです。なので、そこは意識して演じましたね。
あとは僕、中学の時に卓球部だったので、打ち合いの時の動き方などにはなじみがあり、その辺はやりやすかったです。
アニメの中で、特に気に入ったシーンはありますか。
神木 僕の演じる岩渕選手が大地と純とラリーをして、大地の球速が速くて返せなかった時に、「前陣速攻、今のよかった」と大地を賞賛するんです。そして、そのあとの大地の言葉を受けて、岩渕選手が「なるほど、いいヒントもらったかも」と言うシーンがあるのですが、なぜ自分が負けたのかを知り、相手のすごいところを聞いて、それを素直に受け入れる。そして自分の糧にして、次に生かそうとする。そこが僕の大好きなシーンですね。
今回の「アニ×パラ」で、どんなことを伝えたいですか。
神木 岩渕選手の“弱みを強みに変える”というセリフに込められた思いですね。僕もそうなんですが、誰しもが「自分はここがダメだな」と思って落ち込んだり、「ここがもっとこうだったらよかったのに」と考えたりしてしまうと思うんです。もちろんその悩みは、小さなものから大きなものまでさまざまだとは思いますが……。でも、それを武器に変えてやるぞっていうパワーは、誰しもが持てるパワーではないと思うんですよね。人は前を向けるんだ、自分の弱さも強さも知ってもっと強くなれるんだ。そんな岩渕選手の強さを見てほしいですね。僕も演じさせていただいて、すごく元気やパワーがもらえたんです。だから、このアニメを見たみなさんにも、そんなメッセージが伝わればいいなと思います。
パラアスリートのみなさんは、本当に心が強くて、学ぶことがたくさんありますよね。
神木 そうですね。その競技の試合を画面で見ている時って、その画面に映っていることしか見ることができないじゃないですか。でも、その選手の過去や思い入れなどを知ると、さらにそのすごさが分かりますよね。今回この「アニ×パラ」に関わらせていただいて、いろんなことを乗り越えたからこそ、今の強さがあるんだなっていうのをすごく感じました。
最後に、視聴者のみなさんへメッセージをお願いします。
神木 本当に元気とパワーがもらえる作品になっています。みなさまの周りにも、尊敬する“ヒーロー”のような方がいらっしゃると思います。僕自身も、改めて周りの方たちにパワーをいただいていると感じましたし、そんな方たちに感謝したいなと思いました。ぜひ、ご覧ください。