第8弾

パラバドミントン × 瀬尾公治

テーマ曲・木村カエラさんインタビュー

“選手の方々が心を解放してプレーできますように”

アニ×パラ第8弾「パラバドミントン×瀬尾公治」のテーマ曲をご担当いただくにあたって、パラバドミントンについていろいろと調べられたそうですね。

木村 私は中学時代にバドミントンをやっていたんですけど、パラバドミントンについては詳しくなかったので、映像を観てみたり、どんな競技なのか調べてみました。そこから受け取ったヒントは、障害を抱えている人も、そうでない人も同じなんだ、ということ。障害の有無に関係なく、「前に向かって進むこと」をテーマにして描こうと思いました。

テーマ曲の制作にあたって、絵コンテからインスピレーションを受けた部分などはありましたか。

木村 たとえば、翼ちゃん(CV:平野 綾)と龍之介くん(CV:斉藤壮馬)の関係です。言葉にしなくても二人は通じ合っていて、龍之介くんの存在が翼ちゃんの力になっている。そんなところが、すごく印象に残りました。
パラバドミントンのドキュメンタリー映像を観たときも、家族や友達の応援が力になっているんじゃないか、その人たちに見てもらいたくて頑張れる部分があるんじゃないか、と感じていて。今回の曲では、前へ進むときそばにいてくれる身近な人の存在、大切な人の存在を、うまく表現できたらいいなと思いました。

できあがったテーマ曲「Wish upon a star」は、日本語にすると「星に願いを」。星などがモチーフになっていますが、どういったところから発想を?

木村 バドミントンのシャトルからスペースシャトルを連想して、宇宙、星空、無重力と、想像を広げていきました。無重力空間を漂うような、心も体も自由になる感覚を表現したいと思ったんです。
タイトルは、言葉にしなくても通じ合う様子と、星に願う様子を重ねてこのタイトルに決めました。試合をしながら大切な人を思い浮かべたり、大切な人に見てもらいたいと願ったりする――。そんな気持ちに寄り添いたいと思いました。

「無重力」に関しては、障害の有無に関係なく同じ、という意味も含んでいるのですね。

木村 そうです。そして、心の解放は、私もライブをするときなどに意識している部分です。恥ずかしさや緊張を取り払って心を解放した瞬間に、自分の世界が見えるものだと思っています。
でも、そうするにはパワーが必要なんですよね……。選手のみなさんにもそんな部分があるんじゃないかと思って、心を解放して満足のいくプレーができるように、後押しできる歌を目指しました。

撮影では、木村さんも車いすでのバドミントンを体験されました。やってみていかがでしたか?

木村 すごいなと思いました! バドミントンって、コートのなかを機敏に動かなくちゃいけないんですけど、それを車いすでやるのは本当に大変で……。選手のみなさんのすごさが身にしみてわかりました。シャトルを打つまでの一瞬に車いすの操作をするので、頭もフル回転させないといけないんですよ。そのうえで、実際の試合ではいろいろな駆け引きもあると思うので、すごいことをされているなと。選手のみなさんを改めて尊敬しました。

パラバドミントン選手の方々と、楽しそうにお話もされていましたね。

木村 みなさん、すごく明るくて優しい方々で、今日一日でとても元気をいただいて、ますますパラバドミントンに興味が湧きましたし、応援したい気持ちになりました。今回のアニメを見たみなさんも、これを機に、ぜひパラバドミントンに注目してほしいです。きっと、たくさんの勇気、元気をもらえると思いますよ!

本日は、ありがとうございました。