2017年01月05日 (木)ことばドリル「うれしくてたのしくて」 授業リポート


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ことばドリル は、番組とドリル教材で読み書きのルールを学べる番組です。2016年11月18日(金)に、東京都杉並区立天沼小学校2年3組で、ことばドリル「うれしくてたのしくて」 を使った授業が、第67回放送教育研究会全国大会の公開授業として行われました。

★ みんなで、番組の問題を解いてみよう!
 
授業が始まると担任の大中奨(しょう)先生は、「昨日は〈うれしかったこと〉をテーマに作文を書いてもらいましたね」と言って、その中からひとつ文章を読み上げました。

ピアノのれんしゅうをして、じょうずといわれてうれしかったです。

先生は「このように、『うれしかったです』と書いていた人がたくさんいました。でもこれだと、書いた人がうれしかったんだということはわかるけど、どんなふうにうれしかったのかわからないよね。今日はここに“どんなふうにうれしかったかがわかる言葉”を加える勉強をします」と言い、黒板に〈気もちがよくつたわることばをつかって作文しよう〉という「めあて」を貼りました。そしてパソコンで番組を再生し、前方のスクリーンに大きく映し出しました。 

===【 ことばドリル「うれしくてたのしくて」 あらすじ】===
はかせが作ったロボットが、おつかいをして戻ってきました。このロボット史上初の快挙を多くの人に知ってもらうため、記者会見が開かれました。
会見では、記者たちがロボットにおつかいの感想などを質問しました。しかしロボットは何を聞かれても「ウレシカッタ」としか答えません。記者たちは「どううれしかったのかわからないと、記事にならないな」と、帰ろうとします。あわてた博士は、ロボットに無理に、どううれしかったのかを言わせようとし、とうとうロボットは壊れてしまいます。

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子どもたちは、登場人物のコミカルな動きに笑ったり、問題の答えを考えたりしながら、楽しそうに番組を見ていました。

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番組が終わると先生は教室の前方に、ことばドリルホームページ の中にある 「うれしくてたのしくて」のことばドリルAの画面  を、大きく映し出しました。

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この問題は、「はかせが〈はじめておつかいをしたときのかんそうは?〉とロボットに尋ねています。ロボットは①~③のどれを答えれば、うれしかった気持ちがよく伝わるでしょうか?」 というものです。
① うれしかったです。
② すごくうれしかったです。
③ ぞくぞくするほどうれしかったです。

「どれだと思いますか?」と先生が尋ねると、たくさんの手が元気いっぱいにあがりました。
ある子が「③です!」と答えると、たくさんの「同じです!」という声があがりました。先生が発表した子に、“ぞくぞくするほどうれしい気持ち”をジェスチャーで表すように言うと、その子は満面の笑みを作ってうれしい気持ちを表現。「おお、いいね!」「うれしい感じがする!」という声がかけられ、教室中があたたかい雰囲気に包まれました。

「じゃあほかに、うれしい気持ちを表す言葉はあるかな?」と先生。すると、「胸がじんとするほど」「涙が出るほど」「心も晴れるほど」と、次々と言葉があがってきました。

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★ うれしい気持ちを、自分の言葉で作文に書いてみよう!

授業の後半は、前半で学んだことを生かして、一人ひとりでワークシートに作文を書きました。

最初の課題は、〈最近一番うれしかったこと〉について書くこと。
子どもたちが集中して書く姿を見て、先生は「みんなどんどん書いているね。自分で言葉を考えて書いていてすごいね!」と感心していました。

10分がたち、「だれか作文を発表したい人!」という声に、一斉に手があがりました。
指された子は、書画カメラに自分のワークシートをうつして発表していきます。

ゴムどうりょくのプロペラひこうきをとばせて、うれしくて、こころのおくまでにじいろにかがやいていました。

サッカーでさいごに1点入れられて、てんにのぼるぐらいうれしくてたまりませんでした。

どの作文からも、その子が感じたうれしい気持ちがよく伝わってきます。

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次の課題は、
〈「ながなわでみんなでさいこうきろくを出せたので、わたしもうれしかったです」という文章を、どう直しますか?〉というもの。各自でワークシートに書いたあと、隣同士で話し合ってから、発表しました。

 ながなわでみんなでさいこうきろくを出せたので、わたしも“心がはれるほど”うれしかったです。

ながなわでみんなでさいこうきろくを出せたので、わたしも“とび上がりたくなるほど”うれしかったです。

子どもたちは「なるほど!」「いいね!」と言いながら聞いていました。

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授業の最後、先生は「今日はステキな言葉がいっぱい出てきましたね。みんなの書いたワークシートを教室に貼っておくので、今週日記を書くときに、取り入れてみてください」と言いました。子どもたちはニコニコしながらうなずいていました。

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★ 次の週に、大中先生にお話を聞きました。

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――子どもたちが楽しそうに言葉について考えていた姿が、印象的でした。先生は、授業をふり返ってみていかがですか?

子どもたちが積極的に取り組む姿を見て、手ごたえを感じました。

番組の視聴後、まずみんなで一緒に、番組ホームページのドリル問題を解きました。ここで、子どもたちが番組の内容をきちんと理解していることが確認できました。
その後、一人ひとりに作文を書いてもらいましたが、何を書いていいかわからないという子はいませんでした。何より、
「世界が爆発しそうなくらいうれしかったです」「床に倒れるほどうれしかったです」など、私の予想を超えたステキな言葉がいっぱい出てきて、感動しました。その中でも、「ゲームでいいキャラクターをゲットして、『よっしゃー』といいたくなるほどうれしかったです」という文を書いている子がいて、自分の心の声を表現できていることに驚きました。
これだけいい言葉がいっぱい出てくるなら、隣どうしで話し合った後、それを“他己紹介”させても面白かったかなと思います。

――このクラスでは、毎週末に自分の好きなテーマで日記を書いているそうですね。

はい。これまでは『楽しかったです』と書くだけの文章が多かったのですが、この授業の後で書いてもらった日記では、多くの子が
「胸が飛び出るほど緊張しました」「お姉ちゃんにすぐ教えたくなるくらいうれしかったです」「泣きたいくらいくやしかったです」
というように、自分の気持ちを工夫して表現していて、内容がぐっとよくなりました。番組の効果を非常に感じました。

――子どもたちは ことばドリル が大好きなようですね。

ええ。2年生になってから5回ほど見ているのですが、いつも笑いながら見ています。
ことばドリル はコント仕立てで、言葉づかいの失敗例を見せてくれるところがいいですね。テンポよく突っ込んでくれるので、ふだんの生活だと流してしまう失敗例について、楽しみながら「これはおかしいな」と立ち止まって考えることができます。
今回の授業もそうでしたが、ことばドリル を見ることで、学習意欲も向上していると実感しています。

――先生は国語を通して、子どもたちにどんな力をつけてほしいですか?

自分のことを相手に伝える力ですね。
子どもたちと会話をしている時、「楽しかった」としか言わなかったら、こちらから「どんなふうに楽しかったの?」と聞きます。すると、いろいろな言葉で話してくれます。それをだれかが聞かなくても、最初から自分の力で出せるようにしてほしいです。

今回の「気持ちの表現」は、3学期に学ぶ「様子を表す言葉」の前段階として学習しました。私は国語の授業に限らず、ふだんのやりとりの中でも、主語と述語はあっているか、文章が順序立てて書かれているかといった、読み書きの基礎基本を指導するように心がけています。
自分の考えを伝える力を身につけると、国語だけでなくほかの教科にも役立ちます。そして勉強だけでなく、生活のあらゆる場面で生かされます。

これからも ことばドリル の視聴と日記の指導を継続しながら、子どもたちと楽しく言葉の学習をしていこうと思っています。

 

ことばドリル
< Eテレ (月)午前 9:20 ~9:30 >

※この授業は、第67回放送教育研究会全国大会 の中で公開されました。(NHKのサイトをはなれます)

投稿者:デジタル教材スタッフ | 投稿時間:13:00

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