NHK札幌放送局

男爵いものおなまえっ!に隠された壮大な愛の物語!「ネーミングバラエティー 日本人のおなまえっ!」

NHK北海道

8月24日(金)午後7時30分 更新

旅行先として常にトップを争う人気の北海道。 今年(2018年)は、北海道という地名がついてから150年目を迎えるアニバーサリーイヤー。

そんな北海道は、ご存じの通り、ニセコや富良野、トマムにルスツなどの珍しい地名から、北海道グルメのジンギスカンなど、実はおなまえっ!目線でも珍しい名前の宝庫。

そこで今回は北海道でぜひ食べたいグルメの1つ、「男爵いも」を徹底調査してみました。

バターをからめたり、コロッケやフライドポテトにしたり。とにかくおいしい男爵いも。
でも、考えてみれば「男爵いも」って変わった名前だと思いませんか?

「ヨーロッパからきたいもだから“男爵”?」
「根っこが長くて、ひげに見える感じが男爵?」
「ほかのいもと比べて男っぽいから?」

いえいえ、どれも違います。

いもは「薩摩いも」や「安納いも」のように、地名からとられることが多いもの。では、なぜ“男爵いも”は“男爵いも”なのか⁉

男爵いものおなまえっ!の由来は1900年代の北海道にまでさかのぼります。

当時、北海道は全国からやってきた移住者によって、各地で開拓が行われていました。しかし、冬は氷点下になる北海道では、稲が育たず、深刻な米不足に悩まされていたのです。

そんな食料問題を解決したのが、川田男爵。

日銀の総裁を務めた川田小一郎を父に持ち、爵位と莫大な財産を受け継いだ龍吉は、日本で初めて蒸気自動車のオーナーになるなど、正真正銘のおぼっちゃま。20代のころイギリスに留学した龍吉は、最先端の技術を学び、その後、函館の造船会社の社長に抜擢されていました。

そんな龍吉が夢中になったのが、ジャガイモの栽培でした。

最新の農具や実験器具を備えた研究施設を作り、龍吉は私財をなげうって北海道でも育てられるジャガイモの品種を研究。珍しいアメリカ産の品種IrishCobbler(アイリッシュ・コブラ―)に着目。ついに北海道で育つ苗を手に入れた龍吉は、貧しかった農民に無償で分け与えたのです。

そして稲が育たず貧しかった農家は、龍吉の許可を得て、育てたジャガイモを新しい名で売り出すことに・・・。そうしてついた名前が、男爵からもらったいもだから、「男爵いも」。その後、男爵いもは、その名前が受けて大流行。貧しかった農民たちも、一息つくことができました。

しかし、「男爵いも」の話はここでは終わりません。
なぜ、龍吉がいもの研究に熱中したかというと・・・そこには愛の力があったのです。

川田男爵が亡くなった後、男爵の部屋で金庫が見つかりました。
28年ぶりにその扉を開けてみると…。そこには、大量の手紙が保管されていました。

手紙の送り主は、留学先のイギリスで出会った恋人、エディ。その数は80通にも及び、手紙にはキスを意味する“×”マークが!×の数は、多いものではなんと151個!

龍吉にとってジャガイモは、恋人エディとのほんのり甘い恋の味だったのです。

2018年7月12日(木)放送
ネーミングバラエティー 日本人のおなまえっ!
「北海道のおなまえSP」より

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