NHK札幌放送局

WEBニュース特集 夏山シーズン到来! 注意点は?

北海道WEBニュース特集

2019年7月3日(水)午後3時00分 更新

道内でも本格的な夏山シーズンの時期を迎えて、注意したいのが山の事故です。 道警のまとめによりますと、去年、北海道内で起きた山岳遭難の件数は117件と、4年続けて100件を上回りました。高止まりとも言える状況です。このうち死者と行方不明者は合わせて12人。それだけでなく、ケガをした人も61人に上っています。 せっかくの登山。楽しむために私たちができる対策とは何か。専門家に話を聞きました。 
                           (2019年7月2日 放送)

【まず服装に問題が…】

札幌近郊の藻岩山に登山するという想定で、北海道山岳連盟の会長を務める小野倫夫さんに、気をつける点についてチェックしてもらいました。まず、指摘されたのは服装です。「点数的には60点」と採点されてしまいました。まず問題にされたのは、素材が綿のズボンとTシャツ。小野さんによると「今、山に行く人は綿のものは着ない」とのこと。綿は雨や汗によってぬれると乾きにくく、体を冷やしてしまうため、最悪の場合、夏でも低体温症を引き起こす可能性があるということです。

【そして靴にも注意】

さらに足元にも注意が必要だという指摘が。靴に隙間が空いていると、石やダニなどの虫が入り込む可能性があります。歩きにくくなり、登山の際に負担になると言います。隙間を隠すために、専用のカバーを使うと安心して登ることができます。もちろん、登る前には熊よけの鈴を身につけるのも忘れてはいけませんね。

【登山道を歩くコツは】

足元が不安定な登山道。ケガを防ぎ、疲れにくくする歩き方も教えてもらいました。小野さんは「歩幅は狭く、大幅で行くと疲れてしまう。それにたとえば石を踏んでしまった時、歩幅が大きいと滑ってしまうけれども、小幅であれば滑らない」とアドバイスしてくれました。

【遭難という事態を避けるために】

そして、道に迷って遭難するという最悪の事態を避けるために必要な対策。まず欠かせないのは基本的なことですが、標識や看板などで進む方向を確認することです。

また、今はスマートフォンを持っていれば、アプリの地図を活用するのが便利です。これにより、常に自分の居場所を把握することが可能になります。

【「登山計画書」も忘れずに】

最後に小野さんが強調していたのが、どの山に登るのかを家族や周りの人に伝えておく、ということです。これをしておかなければ、戻っていないときに山で遭難しているかもと、周りの人たちが気付かない可能性があるからです。さらに小野さんは「登山計画書」を作成することも大切だと話していました。これは登山ルートなどを書き、警察に提出するもので、警察のホームページから送信することもできます。計画書を作成すれば、▼登山者自身が十分な準備をすることになりますし、▼連絡が取れなくなった場合でも的を絞った捜索が可能だということです。

【とにかく無理をせず】

小野さんの話で、印象的だったのは「一番大切なのは無理をしないこと。予報は良い天気でも、悪くなったらすぐ引き返すこと。山は逃げないから」という言葉です。取材を通じて、とにかくしっかりと備えをして、何か不測の事態があれば無理をせずに引き返すという心構えが大事だということを強く感じました。アドバイスを守って、夏山シーズン、事故のないように楽しみたいですね。

札幌放送局:太細真弥キャスター
前嶋紗月記者   

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