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樺太・千島戦争体験の絵(8)ソビエト軍上陸後に少年が出会った大人たち

樺太・千島戦争体験の絵

2018年8月30日(木)午後4時00分 更新

樺太南部の真岡にソビエト軍が上陸した日、当時13歳の少年は生涯忘れることのできない大人たちに出会った。

中年の女性は刃物を片手に近寄ってきて・・・

この絵を描いたのは静岡県浜松市の岸擴さん(86)。昭和20年8月20日の朝、樺太南部の真岡でソビエト軍が侵攻してきた時、岸さんは自宅で逃げ遅れ、家族と離ればなれになった。

銃撃を避けながら近くの防空ごうに駆け込むと、中では大人たちが「自決」について話し合っていた。その1人の中年の女性は刃物を片手に近寄ってきて、こうささやいた。「あんちゃんはおばさんが殺してやるからね」。

5日前に戦争が終わったのにここで死ぬわけにはいかない

岸さんは銃撃が続く防空ごうの外へと飛び出した。かろうじて命をつなぎ、家族と再会した。

極限の状況下での人間の強さ

その後ソビエト軍の捕虜となった岸さん一家が他の人とともに真岡駅近くを通りかかったときのことだった。子どもを背負ったおじいさんが銃を構えたソビエト兵の前に両手を広げて立ちはだかった。銃口は倒れた日本の兵士に向けられていた。

自分たちが殺されるかどうか分からないときに、止めに入るのはすごい勇気だった

岸さんはおじいさんがあのときとった行動は極限の状況下での人間の強さだったと今も考えている。

※動画はこちらでご覧いただけます

(2018年8月29日放送)

#樺太千島戦争体験の絵


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