NHK札幌放送局

WEBニュース特集 ウナギ、代替品もいろいろ

北海道WEBニュース特集

2019年7月30日(火)午後4時06分 更新

7月27日は「土用のうしの日」です。これを前に取材に訪れた札幌市内の専門店では、ウナギを食べて精を付けようと、たくさんの人たちでにぎわっていました。ところが、今、ウナギの資源の減少が続いています。その結果、ウナギのかば焼きは値上がりしていて、札幌での小売り価格はことし6月で100グラムあたり1588円。去年の同じ月よりおよそ14%上昇しました。でも、ウナギ、お手ごろに食べたいですよね。そんなニーズを満たそうと、道内の小売店は、さまざまな工夫を凝らし始めています。
                            (2019年7月26日 放送)

【ウナギの代わりは、道民おなじみの…】

「かば焼き重、できたてです!いかがでしょうか」 店員の声が響いていました。道内の大手コンビニチェーン「セイコーマート」のコーナーに並べられた、かば焼きの弁当。ごはんに乗っているのはウナギではなく、北海道特産のサンマです。特製のタレがついた状態で、店内のオーブンで焼き上げて提供しています。このコンビニでは、土用のうしの日向けのうな重の販売をやめたあと、7年前からサンマを売り出しました。近頃、不漁だとはいうものの、ウナギに比べれば国内の水揚げ量は数倍以上。ウナギにより近づけてほしいという消費者のニーズに応え、ことしからは「山椒」をつけました。値段は、消費税込みで520円。8月上旬までの1か月間に、去年より20%以上多い38万食を販売する計画です。

セイコーマートを展開する「セコマ」広報部の佐々木威知部長は「今、ウナギの資源が少なくなっているということでさらにウナギが高騰していて、それも追い風になって今、販売数量が好調になっていると見ています。北海道の人が『土用のうしの日には何食べますか』と聞かれたら『サンマです』というふうに言ってもらえるようになりたい」と強気です。

【スーパーでも代替品が…】

ウナギに代わる商品、スーパーでも次々と販売されています。札幌市内のスーパー「イオン」が設けた土用のうしの日の特別コーナー。並んでいるかば焼きは、ウナギではなく、鶏肉、そして豚肉。さらにウナギのかば焼き「風」のかまぼこまであります。どれも1パック、300円から600円程度とウナギに比べて価格を抑えた商品です。

このうちのかまぼこのかば焼きを、どんな味なのか食べてみました。想像していたよりも柔らかく、かむとトロトロと溶けていくようなウナギの柔らかさが表現されていることに驚きました。

来店していた人たちにこうした商品の印象を聞いてみると、子どもと一緒だった女性は「選ぶのに迷います。子どもがお肉好きなのでお肉の方がいいかな」と話していました。別の女性は「代用されるのもいいと思う。ウナギに比べればぐんと値段が安く買いやすい」と評価していました。

【“本物”のウナギは証明付き】

一方で、このスーパーでは、もちろんウナギのかば焼きも扱っています。特に売り込んでいるのは、稚魚をとった漁業者から養殖業者まできちんと確認されている商品。ウナギは、稚魚の乱獲が一番の懸念です。このため、このスーパーでは一部の商品について流通ルートを確認できていることを保証。資源を管理しながら、供給している姿勢を消費者にアピールしています。こうした商品について、イオン札幌元町店の白戸正樹店長は「これからも長くウナギを楽しんでもらうためにも、我々も資源保護に協力したい」と力を込めていました。

【ウナギ、大切に食べよう】

いろんな「かば焼き」、どれもおいしそうでした。ただ、やっぱりウナギを食べたいなと思ってしまう方もいるかもしれません。でも、日本が世界のウナギを食べ尽くしているという批判は国際的に強まるばかりです。実際、ニホンウナギは5年前に国際機関が絶滅危惧種に指定。このままだと今後、ワシントン条約に基づいて国際的な取引が規制される可能性さえ出てきています。だからこそ、代替品も活用しながら、ウナギを大切に食べていくことが必要だと感じました。

札幌放送局 永井華子キャスター 
〃     小林紀博記者  

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