NHKさいたまブログ

リーグ優勝、そして日本一を目指す埼玉西武ライオンズ5年目の指揮をとる辻発彦監督に今シーズンの戦いについて毎月、話を聞いていきます。

チーム状態や注目選手それにラジオ放送で伝えきれなかったインタビュー内容など、辻監督の人柄に触れながら伝えていきます。

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2回目は投手編です。

チーム防御率が去年まで3年連続でリーグ最下位、ことしも22試合を終えてリーグ5位の4.16(4/22時点)。いまひとつ結果が出ない投手陣に、特に先発ピッチャーに対し、辻監督は「やっぱりしっかり先発ピッチャーが5回、6回、7回までいくのが理想です」とこぼしていました。

(インタビューは4月14日、データは4月22日時点)
3年連続でチーム防御率が最下位の西武。5年目の指揮をとる辻監督は、オフ期間に「課題は先発ピッチャー」と明言し、西口文也投手コーチのもと、春のキャンプでは2月1日の初日から参加したピッチャー全員がブルペンで投げ込むほど気合いが入っていた。

そして早々に7年目の高橋光成投手を開幕投手に指名。高橋投手は初の大役で勝ち星をあげ、ここまで4試合で3勝をマークしている。ことし志願してリリーフから先発に転向した平井克典投手も同じく3勝。一方、開幕からローテーションに入った2年目の浜屋将太投手、3年目の松本航投手、5年目の今井達也投手がフォアボールから失点するケースが散見され、チーム与四球は105とリーグワーストとなっている。

《辻監督》
「精神的なものかなと思うんですけどね。ベンチにいても、みんなそうだと思うんですよ。守ってる野手も『ああ、またか』と。ただそこを克服するのは本人しかない。ヒットをバンバン打たれているかと言ったらそうではないので、四死球が多いというところから苦しいピッチングになっているのが現状。その中でなんか光るものがあればね…。」

試合中、ベンチから厳しい視線を送る辻監督。フォアボールを出してマウンドを降りる先発ピッチャーにどういう声をかけているのか聞くと、苦笑いしながら胸の内を話してくれた。

《辻監督》
「難しいですね、それは。僕が言うとちょっと強くなりそうなんで。投手に声かけづらいんですよね。自分が守ってれば、そういうピッチャーに駆け寄って、『打たせてみないと、わかんないだろ』とか『まだフォアボールよりヒットの方がマシだよ』『恐れるな、後ろを見てみろ、みんな守っているんだから』とか、そういうことばをかけたこともありますけど、難しいですね」


辻監督が頭を悩ますのは、野手のやりくりで厳しい台所事情がある。開幕戦に先発出場した選手が相次いでけがで離脱し、これまでのような打線の援護が見込めない状況に、辻監督は4月4日のソフトバンク戦の前に、投手陣に『頑張ってくれ』と声をかけた。それは1点でもリードしていれば、リリーフには、去年の新人王、平良海馬投手セーブ王の増田達至投手に託せるという期待があるからだ。

《辻監督》
「今はこう、とりあえずうしろ2枚がしっかりしている。去年同様、先発が試合を作ってしっかりリードして、勝ちパターンになるという形がね。しっかりとそういう展開に持って行きたいなと思うんですけどね。」

こうした状況を受けて、先発ローテーションの組み替えも検討し始めた。2軍ではベテランの内海哲也投手6年目の本田圭佑投手が好投を続けている。新型コロナの影響で来日が遅れた去年の開幕投手のニール選手新外国人で左投げのダーモディ投手が隔離期間を終えて、2軍のマウンドに上がっている。指揮官は「一番いい状態で呼びたい」と下からの突き上げに期待しながら、先発ローテーションに入っているピッチャーの奮起を促していた。

《辻監督》
「先発ピッチャーたちは一生懸命投げているのはわかっている。さらに一段階あがっていけば当然、フォアボール出さずにどんどん攻めていけるピッチャーになってくれるんじゃないかと期待しているんですけどね。今いるメンバーでやるしかないけど、しっかり先発ピッチャーが5、6回、7回までいくのが理想です。若い選手をやりくりしながらどうにか点をとるという戦い方をしないといけないし、そんなに長打も期待できないので、とにかく食らいついてくしかない。」

このインタビューのあと、絶対的な抑え・増田投手が2試合連続で失点し、9回までリードしていた試合を落としてしまった。ピッチャーのやりくりには今シーズンも頭を悩ますことになりそうだ。