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佐賀 バレーボール久光スプリングス石井優希さん 引退を語る!

NHK佐賀 ニュースただいま佐賀 インタビュー
  • 2023年06月28日
久光スプリングス 石井優希さん

バレーボールVリーグ1部、久光スプリングスの石井優希さんが、2022/23シーズン限りで現役を引退しました。
岡山の高校を卒業後、2010年に入団し、チーム一筋13年でリーグ優勝6回、全日本選手権で優勝7回。まさに、チームの黄金期を支えました。
日本代表として2016年リオデジャネイロ、2021年東京の2大会連続で五輪に出場。
高い得点力と攻守にバランスがとれたオールラウンダーとして、チームをけん引しました。

インタビューしたのは、飯塚洋介アナウンサー。自身も高校時代はバレーボール部。
Vリーグや全日本選手権など、長くバレーボールの実況中継を担当してきました。

石井優希さん 引退決断の真意は?

飯塚アナ

現役引退を決めて、今はどんな気持ちですか?

石井優希さん
 

やり切った気持ちが強いので、すっきりしています。ここ最近はボールも触っていないです(笑)。

とはいえ、22/23シーズンもレギュラーで出場していました。
個人的には、正直まだまだできると思うのですが。。。

いや~、気持ちが一番だと思うので、やり切った気持ちが強いです。年々技術も落ちてきたと思うので、このタイミングが一番良かったのだと自分では思っています。

全日本でもそうですし、久光でも優勝を経験させてもらって満足したので、最後はやり切った気持ちで戦い切ったので、良い引退ができたと思います。

石井優希さんが歩んだ “最高なバレー人生”

石井さんは、Vリーグで13年間プレー。その間、オリンピック2大会出場、VリーグのMVPも獲得しました。特筆すべきは、毎年コンスタントに20~30試合、ケガなく、レギュラーとして試合に出続けたことです。

なぜここまでケガなくプレーできたのですか?

なんでなんですかね(笑)。練習後のリカバリーで整えたり、もともと体が固かったので柔軟やストレッチなどは徹底してやったりしていました。特に、股関節の動きはバレーではすごく重要なので、そのストレッチは常に意識していました。

石井さんが、選手として大切にしていた言葉は何ですか?

プレーをする上で苦しいときや辛いときが何度もありました。ただ、強い自分でいようと思うと、逆にテンパって視野が狭くなってしまうので、だったら「ありのままの自分を出して、思うがままにプレーしよう」と思って、この言葉を常に心がけていました。

私自身こっちの方がすごく楽で、しんどいときにはしんどい表情だったり、喜怒哀楽を出していました。「石井優希を演じる」ということはしてきていないかな、と思いますね。

現役時代、石井さんの支えになったのが、同期入団の2人です。
ケガから復帰し、日本代表でも活躍する、長岡望悠さん。そして、昨年引退した野本梨佳さん。
ともに高校を卒業してチームに加わり、長く一緒にプレーしてきました。

同期2人には本当に助けられました。入団当時、私が人見知りでなかなかチームに溶け込めなかったときも、2人が常に一緒にいてくれたことで、チームの皆となじめました。プレーの面でも、困ったり悩んだりしたらアドバイスをくれました。同じポジション(サイドアタッカー)だけれども、良きライバルであって、切磋琢磨しながら一緒に成長できたと思うので、大切な存在の2人です。

石井さんは、2011年、日本代表に初選出。そこから長く代表でも活躍し、わずか12人しか選ばれないオリンピックに、2大会連続で出場しました。
トップで居続けられたことをどう受け止めていますか?

オリンピックに2大会出場させてもらいましたが、結果は残せていなかったし、個人的にも良いパフォーマンスは出せませんでした。でも、オリンピックを目指してきた「過程」を、私はすごく大事にしています。12人しか選ばれない、し烈な戦いで選んで頂いた分、それまでの悔しい思いをした仲間たちの思いや、一緒に日本を背負って戦う時間を大切しました。

石井優希さんが描く 引退後のこれから

この度、石井さんは、チームの所属アスリートとして新たなステージに進むことを発表しました。今後はどんな関わり方をしていきますか?

今までお世話になった久光スプリングスと、選手とは別の形で、恩返しというか、バレーボール、スポーツ界の普及活動ができればいいなと考えています。

新たな23/24シーズンは、「久光スプリングス」にとっても大きな変化となる1年です。
これまで拠点としていた神戸から、佐賀・鳥栖に練習拠点を移します。2023年5月には、鳥栖市内に新たな練習拠点が完成しました。

ぜいたくすぎる施設ですね(笑)。キッズルームもあって女性に向けた施設でもあります。流水プールもあって、またサブアリーナは一般に貸し出しもしているので、久光スプリングスだけではなく、佐賀県の皆さんにも使ってもらうことで、一緒になってスポーツを盛り上げていければいいなと思います。

石井さんは小学2年からバレーボールを始めたので、実に24年になりますね。
そこから学んできたバレーボールの魅力とは何ですか?

「人と人とのつながり」です。
バレーボールはチームスポーツなので、自分がダメだったとしても、仲間が助けてくれたり、逆に、仲間の調子が良くなかったら自分が助けてあげようといった感情が生まれます。(ボールの)1本目を触ったら2本目は触れません。相手に対する思いやりでボールを出したりするので、そういったところもつながっていると思います。
バレーボールの良さは、こうした「人と人とのつながり」だと思っています!

これからは、バレーボールをより身近に感じてもらいたいと語った石井さん、
トレードマークの笑顔で、競技の魅力をどんどん発信してもらいたいと思います!
(アナウンサー飯塚洋介)

 

  • 飯塚洋介

    NHK佐賀放送局アナウンサー

    飯塚洋介

    スポーツ実況を中心に担当。中でもバレーボールは、高校時代、小柄な迷?セッターとしてプレーしていたこともあり、愛着のある競技。
    春から「ニュースただいま佐賀」キャスター。

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