屈指の難所、碓氷峠の急勾配を歯車で上る! 「アプト式」の走行音!

ざっくり言うと
NHKアーカイブスをはじめ、「日本全国で眠っている昔の貴重な鉄音」を、土屋礼央が掘り起こす! 「今はもう聴く事ができない 貴重なてつおと発掘隊」のコーナー
今は聴けない! アプト式のED42形専用機関車が、碓氷峠でけん引する音
2019/12/14 「鉄旅・音旅 出発進行!~音で楽しむ鉄道旅~」

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2019/12/14

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【てつおと発掘隊隊長】
土屋さん:土屋礼央さん(RAG FAIR/TTRE)

【スタジオ出演者】
野月さん:野月貴弘さん(SUPER BELL"Z)
久野さん:久野知美アナウンサー(女子鉄アナウンサー)
伊藤さん:伊藤桃さん(鉄道アイドル)


土屋さん: 今週も鉄分足りてますか? てつおと発掘隊隊長・土屋礼央です! 
NHKのアーカイブスをはじめ、「日本全国で眠っている昔の貴重な鉄音」を、私、土屋礼央が掘り起こして、 みなさんにお聴かせして、番組独自のアーカイブスを作っていこうというコーナーです。

今週もね、NHKのアーカイブスから発掘してきました! 
今日は、「アプト式時代の碓氷峠(うすいとうげ)の音」。いかがでしょう。

碓氷峠を説明しましょう。
碓氷峠は、群馬県の安中市(あんなかし)と長野県の軽井沢町の間にある峠。鉄道で碓氷峠といえば、急勾配過ぎて、「難所中の難所」と言われてきました。1885年に、東京の上野駅と群馬県安中市の横川駅の間が開業。さらに1888年に、長野県の軽井沢駅と新潟県の直江津駅の間が開業し、「横川と軽井沢の間にある碓氷峠にも線路を敷いて直通させたい」っとなったわけでございます。

でもこの区間は、最大66.7‰(パーミル)!! …1000m(1km)進む間に66.7m登る急勾配。相当高い! 単純計算で3.8度の傾斜。そこに、重い鉄道が登るというのは、大変なことなんです。
登る方法は、「スイッチバック」や「ループ線」など、いろいろな方法があるのですが、それでも対応しきれないということで、日本で初めて「アプト式」が採用されたわけです。

「アプト式」とは、2本の線路の間にギザギザのレールを敷いて、車両の下にギザギザの歯車をつけて、歯車かみ合わせの力で滑らずに昇り降りをする仕組み。そのため、力持ちで床下に歯車をつけた碓氷峠専用の電気機関車を作って、この機関車を、碓氷峠を走る全ての列車の前後に連結して走らせた。
これができたのは、126年前の1893年、明治26年ですよ! 明治でこの技術はすごい! アンビリーバブル!
それから70年後の1963年。時代の進歩と共にルートが少しだけ変わって、粘着式という新しい機関車(EF63)ができたことで、「アプト式」ではなくなりましたが、碓氷峠が専用の機関車を連結しないといけない難所であることには変わりありませんでした。「北陸新幹線」が長野まで開業した1997年を機に、この碓氷峠の区間は廃止になったので、これこそ、もう聴けない、まさに貴重なてつおとですよ。

今日聴いてもらうのは、「アプト式時代のED42形専用機関車がけん引する碓氷峠の音」です。
録音した年はわからないんですが、おそらく粘着式の機関車に変わる少し前の、1960年前後ではなかろうかと…。
イメージしていただきたいのですが、ED42形が、列車の前後に1台+2台でサンドイッチして難所に挑む姿。そこらへんを音で確認してみてください。
それでは、聴いてみましょう。
「アプト式時代のED42形専用機関車がけん引する碓氷峠の音」です。(※2020年2月28日まで聴くことができます)
土屋さん: いやぁ~、これは「想像力」と「推理もん」ですよ。
前に1台、後ろに2台というのは、音の冒頭の「警笛の音の大きさ」で分かるんです。
前が1台ですから、最初デカくてね、そのあと後ろの方で小さく2つ鳴る。「あっ、後ろで2台だ!」…そうやって感じるわけでございます。

なんか、石臼を挽いてるみたいな音わかりましたかね? あれがアプト式の音なんですが。これがあるのと無いのとでは大違いでございまして。「俺は、会社のアプト式(≒歯車)だから」…というふうに言うとちょっと切なくなりますけれど、「あなたがいないと、成り立たない」ということなら、自信にもなるのではないでしょうか。そんなことを考えさせられる音でございました。
いや~すばらしいですね。
と言うわけで今週は、「アプト式時代のED42形専用機関車がけん引する碓氷峠の音」をお届けしました。
隊長の土屋礼央でした!

スタジオトークよりひと言

左から、久野知美、伊藤桃、野月貴弘

野月さん: いやぁ~、「アプト式」の新しい用法を、礼央さんが生み出してましたね!
久野さん: 「会社の“歯車”」にはなりたくないけど、「会社の“アプト式”」なら、ちょっとなりたい…!
伊藤さん: なるほど! 組み合わされていく感じがね…。
久野さん: 会社で“力が発揮できている感じ”あるもんね!
野月さん: ギアがかむ、ゴリゴリゴリという音と、機関車の音が聞こえましたねぇ~。
久野さん: あと、警笛の音の大きさで、車両の編成がわかるというところとか。
野月さん: 2両それぞれに機関車の運転手さんが乗り込んでいますから。今と違って「総括制御」と言ってね、連結して全部1人でコントロールできないもんですから。たぶんそれで、1個ずつ汽笛鳴らして。
(鳴っていた)「ピーッ、ピッピッ」という警笛は、たぶん“ノッチオフ”≒アクセルを戻す、という合図だと思うんですけど…リアルですねぇ。
久野さん: 運転手2人のやりとり、言葉が聞けるのもね、いいですよね~。
伊藤さん: 味がありますよね~。

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