寒い季節もぐっすり寝よう! オススメ室内温度は16℃~20℃

ざっくり言うと
掛け布団より、敷布団を温かくする
室内の快眠温度は16℃~20℃がおすすめ!
2019/10/23 ラジオ深夜便 からだの知恵袋「秋もぐっすり③ 寒い季節に向けての工夫」鍛治恵さん(睡眠改善インストラクター)

くらし・健康

2019/10/23

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健やかな暮らしを送るための情報をお届けしている「からだの知恵袋」。快適な眠りのための知識や工夫についてご紹介するシリーズの3回目は「寒い季節に向けての工夫」。寝る前のリラックス方法や室内温度の工夫について睡眠改善インストラクター・鍛治恵さんに教えていただきました。


寒い時期の「快眠への工夫」

鍛治さん: 暑い寒いが睡眠に影響を与えるという話なんですけれども、そもそも睡眠のリズムが約1日の周期のリズム。体温の上がり下がりも同じリズムになっていまして、体温が下がってくると眠くなって、体温が上がってくるのが目覚める準備になるんですね。秋から冬、寒くなってくると体の外の温度がまだ上がりきっていない、お布団の周りの温度が寒いというなかでは、体温の上がり方が少し鈍くなっている可能性があります。
起きられないとしたら、そういった体の中の変化が1つあるのと、やはり日の出の時刻が遅く、明るくなるのが遅くなってきますので、明るさの中でうまく目覚められないということが季節の特徴かもしれません。
暑さ、寒さはどちらも睡眠を妨げる要因になりますが、寒い場合は布団の枚数や寝巻きを温かくしたり、部屋の温度を上げれば睡眠環境として保温はされると思うんですけれど、快眠するためには保温の抑えるべきポイントがあります。きょうはそんなポイントについてお話をしていきます。

まずは寝巻きですけれども、これは肌触りが良くてちょっとほっこりした感触の木綿の素材のものに変えていただくのがおすすめです。寒いからといって寝巻きを重ね着したりしてしまうと、睡眠中、何度も私たちは寝返りを打っているので、これを妨げてしまったりですとか、あとは寝つくときには体温が下がる必要があるという話をしましたが、この下がりがスムーズにいかなくなってしまう可能性があります。
体温が下がるということは体の表面に熱が出て、放熱をしていくということなんですけども、そのときにあまり暖かくしすぎてしまうと、放熱がうまくいかなかったり、あるいは、放熱をしたその熱がさらに汗という形になって寝巻きと体の間にたまるわけですけれども、吸湿性があまりない素材を使ってしまうと汗が逆に眠りを妨げてしまうことになります。みなさんは秋から冬の寒い時期にフリース素材の服をお使いかと思うんですけども、これは日中暖かく過ごすにはとても良い素材かもしれませんが、吸湿性があまりないので、寝巻きとして着てしまうと布団の中が蒸れて寝苦しくなってしまいます。快眠のためにはおすすめしないんですね。

眠る前の「寝具の工夫」

――眠るときに靴下を履くっていうのはどうなんでしょう?

鍛治さん: 女性の方に多く見られるんですけれども、快眠のためには足先の血管が拡張して熱を逃がすという状況が基本的に夏でも冬でも必要になってくるんですね。布団に入ったときには、裸足のほうが本当は望ましいんですけれども、もし靴下を履きたいということであれば、足先の血行が妨げられないような足首のゴムが少し緩めの物、寝ている間に脱げてしまうぐらいのものでもかまいません。そのぐらいの物のほうがいいと思います。
温めるということで言えば、本当は靴下を履くというよりも、入浴とか足湯が効果的です。寝つくときに体の末端の血管を開いて深部体温を外に出す、放熱させることが重要なんですけれど、寒さで足先が冷えてしまったままだと、その熱が逃げづらくなってしまう。血管がキュッと締まった形で「深部体温が外に出ていかない」ということは、これがそのまま寝つきづらさになってしまうんです。できればお風呂に入るとか足湯につかるなどしていただいて、そのあとなるべく早く布団に入ることがいいかと思います。

大きく眠りに影響する体温ということを考えれば、入浴が一番おすすめです。体温をいったん上げる効果があり、上がった体温は必ず下がってきます。さらにリラックスすることができます。自律神経の中の交感神経が夜になるとだんだん鎮まり、代わりに副交感神経というリラックスをしたときの神経が優位になるような状況が作れるといいんですけれども、入浴ですとか足湯をすることで、「体温がいったん上がって下がる、リラックスもする」。眠りのためには効果的なんですね。
時間がないときは足湯を。お湯につけた足先を軽く手でマッサージをしていただくと、足だけでなく手先も温まりますし、より効果的です。足湯の際、あるいは入浴の際にお好きな香りの物を入浴剤としてお使いになると、よりリラックスして良いかもしれません。

――掛け布団なども冬仕様になりますね。寝具の使い方はどうですか。

鍛治さん: 入浴をしたり足湯をしたりしてせっかく体が温まっても、お布団に入ったときに冷たい寝具ですと、ひやっとして、また血管が引き締まって覚醒してしまう。できれば秋から冬にかけては暖かい風合いの寝具。布団を変えるというよりは、カバーリングを変える、あるいはシーツの工夫をすることがいいかもしれません。
寒いとお布団の枚数を増やしますよね。実は掛け布団を増やすよりも、敷き寝具を温かくするほうが保温効果があるんです。シーツ、あるいは下に敷くものを温かい素材のものにしてみる。例えば、シーツは敷くとして、その上に、綿毛布のような吸水性のあるものを1枚敷いていただいてその上にお休みになると、上にかける枚数を増やすよりも保温効果が上がります。
羽毛布団をお使いの方も多いかと思うんですけれども、羽毛布団と毛布、どの順番でかけるといいでしょうか?

――羽毛布団、その上に毛布。

鍛治さん: 正解です。羽毛布団を直接体にかけるほうが、羽毛の保温効果が十分に発揮されます。羽毛の空気を含む層があって、その上に毛布でふたをする感じですね。暖かくなった空気を逃がさないようにするという感覚でしょうか。

睡眠時の「室内温度の工夫」

――布団を温めるという発想でいくと、昔からある湯たんぽとか、最近、布団乾燥機で寝る前までに温めるという方もいらっしゃると思うんですけど、そういう使い方はいいんですか?

鍛治さん: とても良いと思います。布団に入るまで温めておいて、そのあとだんだん温度が下がってくるという形でお使いになること。あとは、湯たんぽのように布団全体をまんべんなく温めるのではなく、足元を中心に温めることができるということ。そうやって部分的に、あるいは時間も寝る前まで温めておいて消すという、だんだん温度が下がってくる中でお休みになるのがとても良いと思います。

冬の生活習慣でプラスしていただきたいこと。どうしても冬の朝はスムーズに目覚めるのがつらいと思います。はじめにお話ししたように、温度が低くなっていると体温の上がりを少し鈍くさせてしまうこともありますし、冬は朝日が出る時間が少し遅いので、できるだけ寝室に朝日が入る工夫をすると良いかと思います。
温度については、あらかじめ起きて活動しやすいようにリビングダイニングやキッチンなどのエアコンをタイマーでセットをしておくのが良いのではないでしょうか。起き上がったときにお部屋の温度も暖かくて、それに準じて体の温度も上がるようにしていくと、環境の面で起きやすくする工夫ができると思うんです。
起きる楽しみを増やすということでいうと、朝食で食べる物の中に、何か特に好きなものを用意していただいて起きるモチベーションアップを図っていただくのはいかがでしょうか。

今までは起きる工夫ということだったんですけれども、夜中にお手洗いに起きたときの温度のことが少し心配になってきます。夜中にトイレで起きたときに、実は寝具の中の温度と、そのときの部屋の温度、かなりの差があるんですね。室内の温度が10℃台でも、寝具の中の温度は30℃台なんです。温度差でヒートショックが心配されます。お手洗いに起きる前提で、ベッドの周りに暖かいスリッパを用意したり、ベッドの上に羽織れるものをご用意いただくということが良いかと思います。

――エアコンの使い方はどうでしょう? おすすめの暖房の温度はありますか?

鍛治さん: 睡眠・快眠の面からいきますと、おすすめする温度目安はだいたい16℃~20℃ぐらいの間。ある実験ですと13℃ぐらいが1つのボーダーラインになっていて、13℃から温度が下がってくると、睡眠に影響があるという結果も出ているんですね。
湿度は、50%を切らないようにすること。このために加湿器を寝室に設置したり、あるいは濡れタオルや洗濯物などをお部屋に置いていただく工夫でもいいかもしれません。

眠りは季節によって変化するんです。秋から冬にかけては日が短く、どうしても夜室内で過ごす時間が長くなりますよね。そこで寝室だけでなくて、リビングなどの光を抑えて明るすぎない環境で過ごすように、また逆に朝はなるべく太陽の光の下で過ごすように心がけることが睡眠のリズムを整えてくれることになります。寝具とか寝室も工夫して、暖かい環境を作って眠っていただければと思います。

<からだの知恵袋 秋もぐっすり>おわり

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