【めまい Vol.03】「起立性低血圧によるめまい」と「首のこりによるめまい」ってどのように起こるの?

ざっくり言うと
2018/10/03 NHKマイあさラジオ 健康ライフ「めまいがあった時に、疑うべき病気③」
洛和会丸太町病院 救急・総合診療科 部長 上田剛士さん
病因の判断が難しいめまいもある

くらし・健康

2018/10/03

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2018年10月3日(水)放送より

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起立性とは「立ったとき」という意味です。「起立性低血圧によるめまい」とは、どんなものでしょうか。

上田さん: 立ち上がった瞬間に、頭がふらふらするものです。いわゆる立ちくらみで、血の気が引いたような感じになります。動悸、吐き気、冷や汗といった症状も見られます。多くは1・2分くらいで改善します。しかし、場合によっては、そのまま失神して意識を失ってしまうこともあります。
立ったときにだけ起こる、ということが特徴です。寝返りや、頭を振ったときには、めまいが起こりません。

何が起こっているのでしょうか。

上田さん: 立ったときに、血圧の調節がうまくいかずに血圧が下がってしまう。すると、一時的に脳の血流量も低下するので、めまいが起こります。これは、失神の一歩手前なので「前失神」ともいいます。
原因は大きく2つあります。血液の量の減少と、神経の調節がうまくいっていないことです。
血液の量の減少には、出血と脱水があります。出血の場合は、パッと見てわかるものだけではなく、例えば胃潰瘍などで、体内で出血しているときでも起こります。
神経の調節がうまくいかなくなるのは、パーキンソン病、糖尿病、アルコール中毒といったものが原因です。

逆に、めまいがあって、調べていくうちに胃潰瘍だったとわかったケースはあるのでしょうか。

上田さん: あります。立ったときにだけめまいがする、という方のお話を聞くと、便が黒いそうなので、調べたら胃潰瘍がありました。このようなケースがあります。

様々な原因が隠れているのですね。どうやって医師は原因を診断していくんでしょうか。

上田さん: 立ち上がったときに血圧が下がる、ということを確認します。
また、脈拍数の変化も大事です。一般的には、血液の量が少なくなれば血圧は下がり、そして脈は速くなります。この変化のしかたに注目します。
血圧が下がるのに、もし脈が速くならないのであれば、血液の量が減っているのではなく、神経の調節がおかしいとわかります。血圧の変化だけではなく、脈拍数の変化を中心に見て、原因が何か診断します。

治療としては、どのようなことを行うのでしょうか。

上田さん: 基本的には、原因となっている病気を治療します。
めまいなどの症状を取り除くためには、ゆっくり起き上がるようにする。症状があるときには、すぐ横になるほうが安全です。意識を失って倒れてしまい、けがにつながる場合があるためです。
また、薬を使う治療には、血圧を高くする昇圧剤を使うこともあります。

「首のこりによるめまい」は、どのように起こりますか。

上田さん: パソコンやスマートフォンで腕と目を使うと、首にこりや痛みが起こります。こりや痛みで首の神経が緊張して、首の神経と、平衡感覚に関係している耳の神経、2つの神経が混線します。そして平衡感覚が乱れ、めまいにつながるといわれています。
首の神経と耳の神経はかなり近い場所にあり、神経が重なっている部分もあります。そのため、こりや痛みの信号が首の神経にたくさん入ってくると、耳の神経にも信号が送られてしまうことがあるんですね。ですから、平衡感覚が乱れてめまいにつながります。
ただ、突然首の後ろがつるように激しい痛みが起こって、めまいが出現する場合には、頭へ血液を送っている首の動脈が裂けて、脳梗塞が起こっていることもあります。まれな事態ですが、注意が必要です。

首のこりによるめまいの場合、医師はどのように診断するのでしょうか。

上田さん: 検査での確定診断が難しいので、他の病気ではないと消去法で考えていく。もうひとつは、肩こりとの関連で診断していきます。
例えば、肩こりがひどくなると、めまいも起こる。逆に、お風呂に入って肩こりが楽になると、めまいが起こらない。こういったことを確認していきます。また、人によっては、首を動かしたときに症状が出ることもあります。

治療は、どんなことを行うのでしょうか。

上田さん: 肩こりに対する治療が基本です。例えば、適度な運動やストレッチを推奨し、スマートフォンやパソコンの使用といった肩こりの原因を除去していきます。

2018/10/04 NHKマイあさラジオ 健康ライフ「めまいがあった時に、疑うべき病気④」につづく

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2018年10月3日(水)放送より

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