知っていますか? スマホ老眼

ざっくり言うと
東京医科歯科大学教授 大野京子さん
若い世代に増えている。改善の可能性あり
2020/07/13 マイあさ! 健康ライフ「身近な目のトラブル対処法①」

くらし・健康

2020/07/13

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2020年7月13日(月)放送より

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――「スマホ老眼」とはどういったものでしょうか。

大野さん: 通常の老眼は、40~45歳ぐらいの年齢で手元が見づらくなることが多いです。スマホ老眼は、スマートフォンを始めとしてパソコン・タブレット・ゲーム機などのディスプレイを長時間見続けていると、若い年齢でも「近くのものがぼやけて見える」「夕方になると近くのものが見づらい」といった老眼に似た症状が現れる状態を指します。

――スマホ老眼は今、増えているそうですね。

大野さん: 正式な統計があるわけではないんですが、20~30代の若い世代を中心に急激に増えていると実感しています。

――「スマホ老眼チェック」があります。項目は7つあります。

・スマホを1日に延べ3時間以上操作している
・スマホの操作直後、画面から目を離すと周囲の視界にピントが合わない
・遠くを見ていたあとに近くを見ると、目がかすんでピントが合わない
・近くを見ていたあとに遠くを見ると、目がかすんでピントが合わない
・朝はよく見えていたスマホの画面が、夕方になると見えにくくなっている
・以前は読めていたスマホの文字が、最近読みづらくなっている
・原因は分からないが、肩や首のこり、頭痛などが以前よりひどくなっている

このチェックリストを考案した横浜市の眼科医・荒井宏幸さんによりますと、3つ以上当てはまるとスマホ老眼の可能性が高いそうです。
長時間スマートフォンなどを見続けていると、スマホ老眼になりやすくなるのでしょうか。

大野さん: そのように考えられます。
私たちの目の中には、水晶体というレンズのような組織があります。近くのものを見るときは筋肉がギュッと縮んで水晶体を分厚くしています。われわれの目には自動フォーカスのような機能があります。
しかし、スマホは、今まで人間の目がさらされたことのない、近くを見る非常に強い刺激です。長時間見続けているとずっと筋肉がギュッと縮んだ状態になってしまい、筋肉がうまく伸び縮みできなくなり、遠くのものにも近くのものにもピントが合いづらくなる現象が起きます。

――スマホ老眼は「ピントが合いにくくなる」「目が疲れる」といったこと以外にも影響はあるのでしょうか。

大野さん: 慢性的な眼精疲労・疲れ目といった状態が続くことにもなりますので、ドライアイや結膜炎などを起こすこともあります。また、頭痛や肩こり、イライラなど、ほかの症状が出ることもあります。
特に成長期のお子さんの場合は、近くにピントを合わせ続けることで近視になりやすくなったり、近視が進んでしまったりすることがあります。使いすぎにはぜひ注意していただきたいと思います。

――スマホ老眼は改善することはできるのでしょうか。

大野さん: 一般的な加齢に伴う老眼は改善するのは難しいんですが、スマホ老眼は過度な緊張状態によって起きている一時的なものですので、改善できる可能性はあります。
目の健康を考えると、子どもだけでなく年齢を問わず、スマホを使う時間は短くするなどの制限をしたほうがいいと思います。ただ、現代の生活でスマホを使わないのは無理ですので、例えば、15分使ったら1~2分休憩を入れるなどしてあまり長時間見続けないようにすること、ある程度以上目からの距離を保って画面を見ることが推奨されます。

――スマートフォンは今や私たちの生活にはなくてはならない存在ですから、上手に接していきたいですね。

大野さん: スマホ老眼は、利用時間を短くしたり意識的に目を休めたりすれば、症状が治まったり改善したりすることも多いです。ですが、長らく改善しない場合は調節が異常になってしまった場合もありますので、1度眼科を受診してください。

マイあさ! 健康ライフ「身近な目のトラブル対処法②」

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2020年7月13日(月)放送より

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