今夜も全開!! パラアイスホッケー 上原大祐さん

ざっくり言うと
日本人は「分けたがり屋」
パラスポーツは「オフスポーツ」
2019/04/05 増田明美のキキスギ? 上原大祐 パラアイスホッケー銀メダリスト

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2019/04/05

放送を聴く
2019年4月5日(金)放送より

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上原大祐さんは2010年のバンクーバーパラリンピックのアイスホッケーで銀メダルを獲得したときの主力選手です。生まれた時からの脊椎の障害で車いすでの生活を送っています。
ピョンチャン大会まで日本代表としてパラリンピックに出場しました。
現在は競技生活をつづけながら、スポーツを通じて障害者と健常者が共生する社会を創ることを目的としたNPO法人の代表として活躍中です。


上原大祐さん ご紹介

まずは番組恒例のQ&Aから

増田さん: 出場したのはいつのパラリンピックですか?
ゲスト: トリノ、バンクーバー、ピョンチャンです。
増田さん: 専門競技を教えてください。
ゲスト: パラアイスホッケーです。
増田さん: お名前を教えてください。
ゲスト: うぅえはら だいすけでーーーす、よろしくおねがいしまーーーっす。きちゃった!!
増田さん: 今年の1月に会ったときと髪型変わったね。
上原さん: そうですね。桜が咲いたので私の頭にも桜を咲かせようかなと思いまして。

杉嶋アナ: 身体が大きくて肩幅がひろい!
上原さん: みなさんから見るとそうかもしれませんが、世界からみると私は小さくてミニって呼ばれていたんです。だから背番号は32(ミニ)番でずっとプレーしてました。
増田さん: お仕事にも32がついてる。
上原さん: そうなんです。D-SHiPS32っていうNPOなんですけど、ミニは子ども、Dはドリームなんですけども、子どもたちの夢の船、子どもたちに夢を運ぶっていう意味があってD-SHiPS32というNPOをやっております。
増田さん: 1回引退したあと現役復帰したのはなんで?
上原さん: NPOをやっていくなかで、障害のある子どもさんや親御さんとかかわるようになってきて、上原さんが氷の上に立っている姿をみてみたいなというリクエストがどんどん来まして、これで自分が氷の上に立って、子どもたちにスポーツってやっぱおもしろいなということを届けられたらいいなということで復帰したんです。
杉嶋アナ: すぐに復帰できるものなんですか?
上原さん: 私はからだが小さかったのでからだで戦ってなかったんですよ。頭で戦っていたんですね。ドリブルを理論的に、滑りを理論的にっていうことで、身体2割・頭8割だったから8割はすぐに戻って来たって感じですね。
増田さん: 多くのスポーツ選手に言ってあげたいね。

Q&A②

増田さん: 競技をはじめたきっかけは?
上原さん: 車いすを壊しすぎたから。
増田さん: 競技生活で一番の挫折は?
上原さん: そんなに無いんですけど、骨折したことぐらいかな。
増田さん: 挫折がないなんて根っから明るいね。
上原さん: そうなんですよ。でも私うまれつき障害を持ってるんで、言い方悪いけどマイナススタートなんですよ。そういう意味で言うと、1発目が挫折なのかもしれないです。もう、あとはガンガンあがっていくしかないなと。
杉嶋アナ: でも2回の骨折って大変なことじゃないですか?
上原さん: 2回しか折ってなんで。そういう意味じゃアイスホッケーって激しいスポーツじゃないですね。
杉嶋アナ: いやいや…。
上原さん: ただ、バンバンぶつかり合うだけですよ。
増田さん: こどものころからやんちゃだもんね。
上原さん: そうなんですよ。私ターザンってよばれてたんですよ。家のとなりが森でその横が川なんですよ。森で木に登ってカブトムシ採ったり、川にざぶんって飛び込んで魚とったり、泳げないんですけど。
増田さん: 車いすで川まで行って置き去りにしてとびこんじゃったり…。やりたいことをなんでもやらせてくれたお母さんだよね。
上原さん: そうなんですよ。私が自転車に乗りたいっていうと、普通は『大祐、おまえは脚が使えないから自転車はだめよ』っていうじゃないですか。でも母は日本中片っ端から電話して手でこげる自転車を用意してくれたりとか。だから私もこどもたちと関わっていくなかで、できないって絶対言わないんですよ。一緒に考えてみようって言って、いろいろ工夫をすると子どもたちも頭を使うし、『できた』っていう声も増えてくるしっていうところは私の母からの。
増田さん: お母さんは鈴子さん。子どものころに大祐さんにね、『脚は神様のいたずらだ。でもあなたは明るく元気な心をさずけてもらった』って。だから全開なのいつもね。私もおしゃべりで負けちゃうの。

増田さん: 私ピョンチャンのパラリンピックのときにびっくりしちゃって。日本のパラアイスホッケーのチームって4チームでしたっけ。カナダとかアメリカに比べると少なくて。
上原さん: アメリカは88チームあるんですよ。
増田さん: それでバンクーバー銀メダルはすごいよ!
上原さん: 日本はまだ環境がね、課題だらけなんですよ。たとえば、パラアイスホッケーやるんでリンク貸してって言っても貸さないだとか、体育館貸してって言ってもタイヤ痕つくから貸さないだとか、課題だらけなんですよ。
増田さん: でも上原さんすごいんですよ。この間は国土交通省に行ったんですよね。
上原さん: ジャパンタクシーってあるでしょ。車いすの人が乗りやすいっていうの。あれって車いすで乗るの20分以上かかるんですよ。だから、国土交通省に行ってきたんです。文句いうのは簡単なんで、文句とアイデアを届けに行くっていうのを意識しています。タクシーも徐々に変わってきてます。
増田さん: 今度スポーツ庁には何しにいくの?
上原さん: 子どもたちには車いすが高価で買えないんですよ。だからいろんなサイズを準備してレンタルしながらスポーツをできるようにしたらいいんじゃないかと思っていて。あとは、体育館を貸してくれないっていうのはタイヤ痕がつくからっていうんですよ。だから、いま、汚い体育館探しているんです、そしてみんなで床磨きのスポーツを作って、体育館使ったあとにピカピカにして、車いす使ったあとは床がピカピカになるっていう文化を作っていきたいなと思っているんですよ。
増田さん: 日本とアメリカのパラスポーツを取り巻く環境の違いは?
上原さん: 分けたがり屋と知りたがり屋。日本は女性と男性、高齢者と子ども、障害者と健常者ってわけたがりジャパンだと思ってるんですよ。アメリカはアプリでリンクを探していくと、そこには『はじめまして』みたいな感じでホッケーはじめるんですよ。すごい上手な大学生もいれば、始めたばかりの人もいるし、子どもも高齢者も我々パラリンピアンもいるんですよ。日本は、パラリンピアンはあぶないからあっち側、健常者はこっち側って分けちゃうんですよ。さらにアメリカは我々がやってるとみんなが寄ってきて、そりゃなんだ? どうなってるんだ? ってとにかく知りたがり屋なんですよ。みんなホッケー好きだから彼らがまたパラアイスホッケーをひろめてくれるんですよ。
増田さん: パラスポーツではなくオフスポーツと言っているのはなぜ?
上原さん: まず、パラスポーツの前に障害者スポーツって言われていたんですよね。そうすると障害者のひとにしかできないスポーツだとか、障害者のひとのまわりにしか関係ないスポーツ、要するにくくったスポーツっていう概念があるんですよ。そうじゃなくて、車いすバスケットボールだったら車いすにのってバスケットをやるだけ、ブラインドサッカーだったら目をオフにしてサッカーをやるだけというふうにどこか一部をオフにすれば実は誰でもできるスポーツなんですよ。私が立ってバスケットボールやれっていわれてもできません。だけどみなさんが車いすに乗ればみんなができるスポーツになる。だから本来はパラリンピックのスポーツのほうが誰もができるスポーツ。よってオフスポーツ。もしくは、目をオフにしてサッカーをすれば耳がよりオンになるので、オンスポーツといえるかもしれませんね。
増田さん: 社会企業家として活動している理由を教えてください。
上原さん: 自分がおかしいと思ったことを次の世代に残したくないから。
杉嶋アナ: D-SHiPS32、たとえばどんなことをしているんですか?
上原さん: 障害のある子どもたちがスポーツする環境を作ろうってところだとか、その親御さんたちのサポートがすごく必要で、親御さんたちによゆうがないから子どもたちがスポーツできないということが日本にはあるんですよ。社会課題をスポーツでユーモアをもって解決していくってことやってます。体育館の床磨きとか。
増田さん: そのアイデアはどういうときに生まれてくるんですか?
上原さん: けっこういつも考えてるんですけど、知識と情報の掛け算をすることでアイデアって生まれてくると思っていて、いま子どもたちが『車いすだからムリ』っていわれていることを「無理×アイデア=可能」だと思っているんですよ。なので子どもたちの無理を可能にしてあげるアイデアを出してあげるというのが我々の役目だなと思っています。
増田さん: 東京オリンピック・パラリンピック気になる競技は?
上原さん: 車いすラグビーです。世界選手権で金とったんですよね。それで日本に金とられた強豪国が2020年どうやってくるかっていうのが興味あります。
増田さん: アイスホッケーと似てるのは迫力?
上原さん: 音と香りを楽しんでもらいたいんですよ。
増田さん: 香り?
上原さん: 車いすと車いすがぶつかりあう鉄のこげたような香りがするんですよ。アイスホッケーも一緒です。だから、目から見るスピード感、耳で聞くぶつかりあう音、そして嗅覚といろんな五感を使ってみるっていうのがぶつかり合うスポーツの魅力だと思うんですよね。
増田さん: 現場で見るのがいいよね。千葉の車いすラグビーの試合にね、子どもがパラ教育でいっぱいきてたの。そしたらね、それに感動した子どもが今度親を連れてきてたの、これいいなぁと思って。
上原さん: 子どもたちが先生にパラリンピックの競技のことを聞くんですよ。そしたら先生は一生懸命調べるんですよ。それがおもしろいと思った子どもが今度は親にしゃべるんですよ。そしたら親も関心を持つんです。私は子どもが親を育てるっていうのがいま日本に必要なパラ教育かなと思います。

こぼれ話

上原さんが汚い体育館を探していると番組で呼びかけたところ、大分県のリスナーからぜひ使ってというメールが届きました。(番組でもご紹介)
上原さんは番組終了後すぐに連絡をとって、体育館を使う約束をしていました。
この行動力、上原さんのエネルギーにスタッフ一同感動しました。
この大分の結果はまた番組にご報告いただけるということなので、みなさん楽しみにしてください。

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2019年4月5日(金)放送より

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