香り高きスパイスカレー

ざっくり言うと
スパイスに恋して
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2019/11/07 武内陶子のごごラジ! 陶子のここが聞きたい パートナー:小宮山雄飛さん(ミュージシャン) ゲスト:印度カリー子さん(スパイス料理研究家)

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2019/11/07

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【出演者】
武内アナ:武内陶子アナウンサー
小宮山さん:小宮山雄飛さん(ミュージシャン)
カリー子さん:印度カリー子さん(スパイス料理研究家)


印度カリー子さん

【印度カリー子さんプロフィール】
1996年宮城県出身。“家庭で簡単に作れるインドカレーの魅力を伝えたい”と、SNSやブログ、各種メディアでレシピや情報を発信するスパイス料理研究家。スパイスに関するレシピ本を発表。現在、東京大学大学院で食品科学の観点から、香辛料を研究している。

スパイスカレーで人生激変

武内アナ: 大学院で香辛料の研究って、どんな研究をしているの?
カリー子さん: 簡単にいえば「香辛料と脂肪燃焼の関連性」についてです。古くからスパイスは民間療法にも利用され、食欲増進、殺菌、消化促進などの効果があると言われています。今では抗酸化作用、抗ガン性といった高い機能性が判明し、その効能が見直されてきています。カレーをアカデミックに掘り下げることが、インドカレーを広めるのに役立てばいいと考えています。
小宮山さん: 昔からスパイスに興味があったの?
カリー子さん: どちらかというと苦手な方でした。ターメリック、クミン、シナモン、クローヴ、クミンシード、パクチーなど、ほとんどダメで、辛いのも苦手でした。
小宮山さん: それがどうしてスパイスカレーの世界へ?
カリー子さん: 大学1年の終わりごろ。同居する姉のためにインドカレーを作ったのがはじまりでした。そのころ、姉はインドカレーにハマって週に2~3回もインド料理店に食べに行っていました。それなら家で作ればいいじゃない! ということで、ネットレシピを参考に作ってみたら、とても簡単で、しかもおいしいものができて大感動。そこからハマりました。
小宮山さん: すごいスピードでハマりましたね。ポイントはどこにあったの?
カリー子さん: 自炊歴1年でも簡単に短時間でお金をかけずに作れるということですね。なじみのある食材に数種類のスパイスを加えるだけで作れてしまいます。何の変哲もない食材が、とてつもなく魅力的な食べ物に変身することに衝撃を受けました。
小宮山さん: 具材を少し変えたり、スパイスをいじったりするだけで、バリエーションは無限大になる感じだね。
カリー子さん: 食卓を豊かにする、ものすごいポテンシャルを持っているところに魅力を感じました。
武内アナ: スパイスが苦手だったのにね~。
カリー子さん: 今では、スパイスが恋人かもしれないですね。単に好きという言葉では言い表せないくらいです。スパイスを一振りするだけで世界が変わる。まさに“魔法の粉”です。
武内アナ: スパイシーなご意見だわ。
カリー子さん: スパイスがなくても生きてはいけるけど、あると幸せになれます。ポテンシャルがありすぎて、探求しきれない。魅力は深まるばかりですね。
小宮山さん: 名前までカレー子になっちゃったし…。
カリー子さん: それまでは、趣味もなく将来の夢もなく、1つのことに夢中になったり、集中したりすることがない、われながら、超絶つまらない人間でした。しかし、スパイスカレーほど夢中になれるものに出会ったのは初めてでした。苦手だった食材もカレーのおかげで好きになったし、今では、食材フェチになりました。未知のものを食べたい、知りたいという思いがあふれています。この感動を皆さんに伝えたい! スパイスの魅力を伝えたい! という思いに突き動かされて起業もしました。
小宮山さん: 人生がとても楽しくなっちゃったんだ。すごいぜ、カレー子!

小宮山さん

開発したレシピは500種以上

武内アナ: 大学院にはカレー弁当を毎日持参しているそうですね。毎日、大変じゃない? 飽きることはないの?
カリー子さん: 弁当のために早起きするのも楽しいし、カレーを作っているときは本当に幸せです。
小宮山さん: その気持ち分かるなぁ~。
カリー子さん: カレーの楽しみの8割は作ることで、食べることは残りの2割くらいです。スパイスは、味ではなく香りをつけるものなんです。目まぐるしく変わる香りを楽しめるのは作った人だけです。外で食べるカレーもいいけれど、楽しみをシェフに奪われている感じがしますね。
武内アナ: 自分で開発したレシピはどのくらいあるの?
カリー子さん: 500種以上あります。
小宮山さん: どうやってレシピ開発をしているの?
カリー子さん: まずは頭の中で試作を行います。1つ1つの行程、材料の種類、量、スパイスの調合も頭の中でシミュレーションして、頭の中で完成させます。想像して作ることを何度も繰り返して、実証のために手を動かして作ってみるという感じです。実験しながら覚えていった感じですね。
小宮山さん: さすが研究者。
武内アナ: 外で食べるカレーでも、どのスパイスがどんな割合で入っているか分かりますか?
カリー子さん: 3年くらい訓練を続けて、できるようになりました。今年、インドに食べ歩き旅行に行ったときに、料理に入っているスパイスの使い方、分量がぱっと分かって、初めて“発見、学び”があった気分でした。ようやくスパイスに対する知識が身についてきたのかな~という感じです。

自宅で簡単にできるスパイスカレー

【基本のチキンカレー】(監修・印度カリー子さん)

<材料>:2人前
鶏肉(200g)/玉ねぎ(1個/みじん切り)/トマト(1個/ざく切り ※トマト缶半分でも!)
ニンニク、ショウガ(1かけ/みじん切り ※チューブ3cmでも)/水(100cc)/ヨーグルト(100g)
/塩(小さじ1)/サラダ油(適量)
ターメリック、クミン、コリアンダー(パウダー各小さじ1)/チリパウダー、ブラックペッパー(適量 ※お好みで)
<作り方>
①油を引いたフライパンに、ニンニク、ショウガ、玉ねぎをいれて強火で炒める。
②玉ねぎがこげ茶色になるまで(10分ほど)炒めたら、トマトを加えて潰すように2分ほど炒める。
③弱火にしてスパイス3種(+チリパウダーなど)と塩を入れ、1分ほど混ぜ合わせる。
④中火にして、鶏肉を加え表面の色が変わるまで軽く炒めたあと、水を加え煮込む。
⑤沸騰したらヨーグルトを加え混ぜ合わせ、フタをして弱火で10分ほど煮込む。
⑥最後に、塩(分量外)を加えながら味を調えて完成。

カリー子さん: ーメリック、ミン、リアンダー。この3種、タクコだけでも、本格的スパイスカレーになります。手に入りやすいパウダータイプから気軽に試してみてください。

ターメリック…カレーの主原料/ウコン/黄色/土っぽい香り/魚や肉の臭みけし/抗酸化作用
クミン…エスニックな芳香/世界中いろんな料理に使用/胃腸の調子を整える
コリアンダー…パクチーの種/世界最古のスパイス/ミントのような香り/とろみをつける/デトックス効果

武内アナ: 自分でスパイスカレーを作るメリットは?
カリー子さん: 自分が本当に欲している、おいしいと感じるカレーにたどりつく可能性が高いこと。個々人が作るものの中にこそ、一番おいしいものが埋まっていると思います。カレーには無限の可能性があり、包容力があり、正解、失敗はありません。行程を間違えても自分がおいしければOKです。塩分の量さえ間違えなければ、大体おいしくできるものですよ。

カリー子のお気に入りスパイス案内

◆◆◆◆◆◆

カリー子さん: 文句なしの第1位は、「スターアニス」です。

・「八角、トウシキミ」ともよばれる、シキミ科の植物の果実。
・豚の角煮、漬物など、中国台湾料理には欠かせないスパイス。甘くつんとする香り。
・アジアのミックススパイス「五香粉」に欠かせない。
・胃の調子をととのえ、体を温める。防虫効果、口臭除去効果も。
・カレーに入れると化けます。

カリー子さん: ふだんの食事に“ちょい足し”するとしたら「いちごジャム+スターアニスのトースト」や「卵スープ+スターアニス」がおいしくなります。油やしょう油とも相性がいいので、めんつゆ+スターアニスもおすすめです。

◆◆◆◆◆◆

カリー子さん: カレーを劇的においしくする「カスリメティ」もお気に入りスパイスです。

・フェヌグリーク(メティ)という植物の葉を乾燥させたスパイス。カレー用の万能ハーブ。
・火を通すとほんのりと甘い香りがたつ。
・最後に加えるとぐっと香りが引き締まる。入れると入れないとでは別物。おいしい!
・近年、大手メーカーで取り扱われるようになり日本でも入手可能。

カリー子さん: これはどんなカレーにも合います!
小宮山さん: このスパイスをこぼしたときは、掃除機を使わず雑巾で拭きとってくださいね。カスリメティのにおいの掃除機になってしまします。においが落ちないんですよ。

◆◆◆◆◆◆

カリー子さん: 最近ハマったスパイスは「ナツメグ」です。

・ニクズクという木の種子の内部。
・独特の甘い香りで、肉や魚の臭み消しに用いる。鎮静作用と抗肥満作用の効能あり。
・バター、コンソメ、洋風料理全般、チーズ、乳製品、ヨーグルト、ポタージュにもあう。
・オムレツを焼くときに、ナツメグをちょい足しするとちょっとリッチな味わいに。
※ただし使用量に気をつけて。1日の目安は1グラム(小さじ1杯程度)以内にとどめてください。

カリー子さん: ふだんの食事に“ちょい足し”するとしたら、「卵サラダ+ナツメグ」、「納豆+粉チーズ、塩+ナツメグ」、「コーンスープ+ナツメグ」がおすすめします。

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カリー子さん: ずっと大好きなスパイスは「カルダモン」です。好きすぎてカルダモン先輩と呼んでいます!

・レモンのような爽やかな香りが特徴。世界最古のスパイス、別名、スパイスの女王。
・ショウガ科の植物。種子を乾燥させてスパイスに。
・北欧、インド、中東などで愛されるスパイス。カレーはもちろん、肉、魚、パン、菓子、ドリンクの香りづけにも。
・香りには、リラックス効果があるといわれている。

カリー子さん: ふだんの食事に“ちょい足し”するとしたら、「ポトフ、シチュー+カルダモン」や「バニラアイス、ヨーグルト+カルダモン」がおすすめです。

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武内アナ: スパイスが使い切れない問題は、多くの人が抱えている悩みだけど、ちょい足しはいいアイデアですね。
カリー子さん: ほんのちょっとで、非日常感が味わえるのがスパイスの魅力。他にも…

・「生姜焼き×クミン」…クミンシードで香りを出した油で生姜焼き。下味にパウダーを混ぜてもおいしい。
・「酢豚×シナモン」…シナモンスティックで香りを出した油を使用。
・「納豆×トマト×コリアンダー」…爽やかな酸味。
・「玉子かけごはん×ターメリック×あおさ、しょうゆ」…磯の香りも好相性。

武内アナ: 初心者にアドバイスは?
カリー子さん: やってみたくなったら、すぐに「タクコ」を買いに行って作ってみましょう。
小宮山さん: 失敗しても愛おしいですよ。


「聴き逃し」は1週間。スパイスたっぷり効いたトークを召し上がれ。

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