登山を趣味とし、山を愛する石丸謙二郎さんが「山」をテーマに、さまざまな企画をお届けする<石丸謙二郎の山カフェ>。今回のテーマは、「山で元気に!」。タレントの松本明子さんがご来店。登り始めたきっかけなど、登山エピソードをお聞きします。
【出演者】
石丸:石丸謙二郎さん(俳優・ナレーター)
山本:山本志保アナウンサー
松本:松本明子さん(タレント)
登山を趣味とし、山を愛する石丸謙二郎さんが「山」をテーマに、さまざまな企画をお届けする<石丸謙二郎の山カフェ>。今回のテーマは、「山で元気に!」。タレントの松本明子さんがご来店。登り始めたきっかけなど、登山エピソードをお聞きします。
【出演者】
石丸:石丸謙二郎さん(俳優・ナレーター)
山本:山本志保アナウンサー
松本:松本明子さん(タレント)
山本:
松本さんとは、香川県出身同士で“同郷”なんです。
松本:
うれしい~! 高松ですか?
山本:
高松です! 同じ時代を生きています。中学は違えども、同じ屋島(やしま)を見て育ちました(笑)。
松本:
屋島を知っているなんてうれしい~!
石丸:
デビューは?
松本:
1983年(昭和58年)。40年前でございます。
石丸:
もう40年?!
松本:
“アイドル不作”と呼ばれた年で、前年が花の82年組。中森明菜さんや、キョンキョン(小泉今日子さん)とか、すばらしい面々がデビューして、そのよくとし、私がデビューした年は不作で、誰も売れない。
山本:
いやいやいや(笑)。
松本:
大変でございました。
山本:
松本さんは、「バラエティーアイドル」とも呼ばれたり、俳優としては、大河ドラマ「功名が辻」、連続テレビ小説の「花子とアン」など、さまざまな作品に出演されていらっしゃいます。
石丸:
“バラエティーじゃない”松本さんの姿が、僕は大好きだったな。「心の中が、きちっと座っている人」って感じがしてね。
松本:
うれしい!
石丸:
どちらかというと、「役者だな」と思いましたよ。
山本:
大河ドラマの、秀吉の妹の旭姫役は忘れられないですよ。
松本:
本当に思い出深い役をいただきました。
石丸:
皆さん、アイドルで出てきたって知らない方もおられるのかもしれない。すごくかわいいバラエティーの人みたいな。僕も最初のころ、そう思っていました。
松本:
そうですね(笑)。若い方には「笑い声が大きいおばちゃん」と思われています。
山本:
松本明子さんは、いろいろな面をお持ちで、“節約家”という肩書も。この夏、節約ノウハウ本を出され、その中で「ケチ道」という単語を聞いて、びっくりしました。
松本:
山本さんならわかってくれるかもしれない。香川の方って、お遍路さんに“お接待”があったり、物を捨てない。雨も少ないところなので、節水を心がけたり、小さいころから節約をして育つという、県民性ですかね? うちの母も、節約が一番すごかったです。
石丸:
お聴きの皆さん、なかなか山の話になりませんけれど、しばし我慢してくださいね。
山本:
でも、登山をやっていらっしゃることを、この本で知ったんです。
松本:
そうなんです。
山本:
関連があるのですか?
松本:
登山に出かけるにしても、なるべくお金を使わないように行きたいなと。そういうことを考えているうちに「ケチ道」と結びつきましたね。登山が一番、お金がかからない。自由に、そして太陽に向かって歩いていく。だいご味ですよ。
石丸:
普通、「背中に陽を受けて」とか言うけど、「太陽に向かって歩いていく」! それが好きなの?
松本:
大好きで。地元に屋島という、こぶりな山があって。
その屋島のふもとで育ちまして、屋島に登るのが日常生活というか、学校行事もそうですし、プライベートでも初日の出や御来光を見たりして、生まれながら屋島を見て育ちました。
石丸:
(頂上から)かわらを投げたり。
松本:
よくご存じですね!
石丸:
屋島は登るのも結構大変ですよ。散歩というよりも、しっかり登山をするからね。
松本:
そうなんです。なので、東京近郊の低山から始めてみたのがきっかけですね。
石丸:
山に登るようになったのは何年前?
松本:
今から4年ぐらい前ですね。
石丸:
何かきっかけが?
松本:
跳んだり、跳ねたり、踊ったりする舞台をやらせていただいたときに、ひざをやっちゃいまして。
痛みが出て、水もたまっちゃって、悩んでいまして、レントゲンも撮って、「これとはもうずっとつきあっていくしかないですよ」と。初めはかばっていたんですけど、かばうと余計にダメみたいですね。運動不足にもなるということで、「ひざの痛み解消のために、山登りがいいのではないか」と、香川の同級生がすすめてくれたのがきっかけです。
石丸:
一番最初は、どこ行ったの?
松本:
(神奈川県の)大山に行ったんですよ。
石丸:
まあまあの高さですよ。
松本:
高かった!
石丸:
どうだった?
松本:
先人が作ってくださった石段は、すばらしいと思いましたけど、あの石段にはへこたれました。
石丸:
石段ということは、ケーブルカーを使わなかったの?
松本:
そうです!
石丸:
普通は、阿夫利神社までケーブルカーで行くんですよ。石段ということは、「男坂」を歩いたの?
松本:
そうなんです。ケーブルカーが動いていない、朝早い時間に登っちゃったので。
石丸:
「男坂」は、1段ずつがものすごい高さで、明子さんだったら、ももまで上げそうな……。
松本:
神社のわきから石段に行って、また石段、石段、石段……。ももが上がらない!
山本:
大丈夫でした?
松本:
大変!
石丸:
初登山がそれなのは、めずらしいな。
松本:
そのときに、人生の先輩である60代の方がスタスタ歩いているんですよ。「こんなことじゃいかん」と思いました。そして後ろから、サササササーっと鹿のようにさっそうと登っていく人がいて、振り向いたら田中陽希さんが、カメラマンと2人で駆け上っていく姿を見ました。
石丸:
撮影中だったんだ。
松本:
何回も百名山を登った人ですよ。
石丸:
一切、交通機関を使わずにね。
松本:
そんな出会いがありました。びっくりしました。
石丸:
下りてきてどうでした?
松本:
足がガクガク。しゃがめない状態でした。帰りの電車も泣きそうですよ。
山本:
それで嫌になりませんでした?
松本:
最初はへこたれました。「登山、大変だな」と思いましたが、その次は、奥多摩の川苔山(かわのりやま)にチャレンジしました。これも長い長い!
山本:
何だか、修行?
石丸:
2番目でその山を選ぶ人は、なかなかいないよ(笑)。
山本:
よく続けようという気に。
松本:
大変でした。でも、だんだんハマってきちゃって。山頂に行ったときの達成感というか、日常を忘れて、こんなに一生懸命になれる。「一歩一歩頑張れば、頂上に行けるんだ」というね。ハマってきちゃったんですね。
石丸:
ひざはどう?
松本:
それが忘れているくらいに、痛みがピタっとなくなって。
石丸:
痛みがなくなった。
松本:
登っているうちに、痛みがなくなった。やっぱり、かばい続けていたのがだめだった。ちょっとずつでも頑張って登ってきたから、ひざの周りの筋肉もついてきたんでしょうかね?
石丸:
僕も50代のころ、ずっとひざが痛かった。「このままだとだめだな」と思って、山をしっかり登るようになったら、今はなんともないから不思議。山はいいみたいで。
松本:
あんなに痛かったのに、知らず知らずのうちに。
石丸:
最近行った山は?
松本:
最近行ったのは、木曾駒ケ岳(きそこまがたけ)。
石丸:
千畳敷 (せんじょうじき)?
松本:
千畳敷は見事でした! 季節は秋ぐらいだったかな?
石丸:
紅葉もあった?
松本:
少しありました。
ケーブルカーで行きまして、千畳敷の石段を登って。
あとは、埼玉県秩父市と山梨県甲州市の境にある、笠取山(かさとりやま)に行ってきました。多摩川の水源があって。
石丸:
マニアックなところに行ってきましたね。頂上直下の坂道、大変だったでしょう?
松本:
大変でした……。目の前に出てくるんです、急登が。もう直登なんですよ。本当に進まない。一歩が小股になっちゃうんですけど。
石丸:
最後のは何て言うんだろう……。
松本:
もう岩ですよ! 両足・両腕で。
山本:
身ぶり・手ぶりがすごいですね(笑)。
石丸:
今、「山カフェ」の中をあっち行ったり、こっち行ったり。こんなに広く使う方はいらっしゃらない(笑)。
山本:
けさ、これから笠取山に行ってくるという方のお便りが来ています。
60代男性・埼玉県
毎日いろんなことが起こって、なんやかんやで走り回ってクタクタになると、「今週はちょっと静かなところへ行ってくる」と、テントを担いで一人で山に行きます。日が沈むと、テントの寝袋の中でうとうと。起きてるのか、寝てるのかわからない。生きてるのか、死んでるのかわからない時間を過ごすのが最高の時間です。そして温泉で汗を流して、「また今週も頑張ろう」ということで、これから笠取山へ行ってきます。
松本:
おお~! 頑張って~!
負けないで絶対に。こんな私でも山頂に行けましたから、一歩一歩、頑張ってください! 思いっきり楽しんでください!
山本:
山を登るたびに、ストレスが解消するのですか?
松本:
日ごろのストレス解消にもなりますし、日常を離れることもできますし、大げさになっちゃうかもしれないけれど、“五感が刺激される”。鳥のさえずりを聞いたりとか、緑を見たりとか、土を触ったりする感覚が、「生きてるな。きょうも元気に生かされてるな」と思いますね。山ならではの、絶景を見てほっとする。壮大ですから、絶景を見ると「自分の悩みなんかホコリだな」という感じになれる、そんな癒やしがあります。
番組では、写真や番組へのメッセージの投稿をお待ちしております。また、最新の放送回は「らじる★らじる」の聴き逃しサービスでお聴きいただけます。ぜひ、ご利用ください。
【放送】
2023/09/09 「石丸謙二郎の山カフェ」
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