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登山を趣味とし、山を愛する石丸謙二郎さんが「山」をテーマに、さまざまな企画をお届けする「石丸謙二郎の山カフェ」。
今回のテーマは、「山の秘湯を訪ねて」。登山を始めたきっかけが「山の温泉に行くためだった」という月山(つきやま)ももさんに、自分の足で登り、たどり着くからこそ味わえる温泉の魅力を教えていただきます。


目的は「温泉」 新しい登山の楽しみ方!

山本: 「山」や「温泉」、「一人旅」などをテーマにブログや本を書いていらっしゃる、月山ももさんにお電話をつないでお話を伺いたいと思います。
石丸: 温泉のために登山を始めた方なので、よっぽど温泉が好きなんでしょうね。僕ね、ものすごく楽しみにしてるんですよ!
呼んでみましょう。月山ももさ~ん!
月山: おはようございます。
石丸: 月山さんって、「月山(がっさん)」って書くんですね。
月山: 本名ではないんですけど、山形県出身で小学生のときに月山に登ったことがあるので。
石丸: とても好きな山です。
山本: 月山ももさんは、山形県の生まれなんですね。「山」「温泉」「一人旅」をテーマに、ご自身の登山や訪ねた温泉の記録をブログにつづっていらっしゃいます。先月には初めての書籍『ひとり酒、ひとり温泉、ひとり山』を出版されました。
石丸: ここにその書籍があるんですが、かわいらしいイラストで。手にすると温泉の香りまで漂ってきそうな。
普通、僕らが山登りするときは「温泉のため」ではないと思うのですが、これはどうして!?(笑)
月山: もともと各地の温泉宿に一人で泊まり歩くのが趣味で好きだったんです。そこでいろんな旅館を調べていたら、歩いてしか行けない、すてきな温泉宿があることが分かったり、山のふもとの温泉宿に泊まっていたら登山者の方がたくさん泊まっていて「あなたは登らないの?」って言われたりとか。そういったことがきっかけで登山を始めました。
石丸: きっかけとなった山の温泉はあるんですか?
月山: 歩いてしか行けない、すてきな温泉宿は、奥鬼怒温泉郷(おくきぬおんせんきょう)にある「手白澤温泉(てしろさわおんせん)」があります。山の中にあるんですけれども、食事はフレンチっぽいコース料理だったり、お部屋もとてもきれいで、すごくすてきな宿なんです。
石丸: そこから「これはいいぞ!」と。「こんなものが山の中にあるんだ!」と、気づいたわけですね。
月山: 「これだったら歩いてでも行ってみたいな」っていうところから、登山にはまっていったんです。
石丸: はまったということは、道具を買ったんですか?
月山: 徐々に集めていきました。登山を始めたら登山にすごくはまってしまって。最初の5年間くらいはあまり温泉にも行かないで、登山ばっかりやっていたんですけど(笑)。
山本: そうなんですか!?
石丸: まずは手白澤温泉がきっかけになって、登山にはまっちゃった。はまり方は、どの程度なんですか?(笑)
月山: 晴れた週末は全部山に行きたいってくらいには思っていて。
石丸: まさかテントを担いでるわけじゃないですよね?
月山: テントも担いでますね(笑)。
山本: 本格的!
石丸: それで山小屋にも泊まられて。
月山: 泊まっています。
石丸: 冬とかも?
月山: 冬も、あまり難しいところには行かないんですけれども、ちょこちょこ歩いています。
石丸: それね、十分、登山家です。ハイカーではありません! すごいな~!!
山本: 温泉を切り口に、どんどん山にひかれていったという。
石丸: 仮にね、山に登ってるときに天気が悪くなっちゃって、山頂まで行けないなってときはどうするんですか?
月山: 一人で歩いていることが多いので、天気が悪くなったときは潔く諦めることが多いですね。
石丸: 諦めて、温泉には行く?
月山: ふもとの温泉でいいところを探そうかなって(笑)。
石丸: それは目からうろこというか……。楽しみを温泉にしておけば、雨が降ろうが何しようが山は楽しめますね。そうか、その手があるね!

山小屋の雰囲気と新鮮なお湯が魅力 「くろがね小屋」

石丸: 歩いてしか行けない温泉を教えてくださいな。
月山: すごく好きなところですと、福島県の安達太良山(あだたらやま)にある「くろがね小屋」という温泉のある山小屋。ここは登山口から2時間程度で行けるんですけれど、とても山小屋の雰囲気がよくて。もうすぐ建て替えられてしまうんですけれど、真冬でもすごく暖かくて快適な宿なんですよね。
石丸: 確か白濁の温泉で、男風呂、女風呂がありましたよね。そこの上流200メートルくらいのところから温泉が噴き出していて、引き込んでいるんですよね。
月山: とても新鮮なお湯で。
山本: 2時間くらいの登山で着くというのが1つの基準なのですか?
月山: いろんな温泉に行ってみたんですけれども、温泉に入ると結構リラックスしてしまうので。私の好みとしては山の中で温泉につかったあとに、あまりキツイ道のりを歩いて帰るのはちょっとな…と。
山本: あまりハードすぎるとね。
石丸: よく分かります。登り返すのがキツイという。
月山: できれば登り返したくはない(笑)。
山本: でも、冬は湯冷めとかしません? 髪の毛がぬれたりして……乾かせるのかしら。何か持っていくものはありますか?
月山: 確かに、冬は髪の毛をぬらしてしまうと凍ってしまったりするので。ドライヤーが使えないような温泉付きの山小屋に泊まるときは、髪の毛がぬれないようにしますね。
山本: そのほかに持っていく、温泉セットみたいなものはありますか? 必携グッズというか…。
月山: 速乾性のタオルがありまして。小さくても吸収がよくて、あまりかさばらないようなタオルを必ず持っていきます。
石丸: 温泉って、わりと肌がカサカサになったりするから、そういうケアはどうするんですか?
月山: いつも使っている化粧水を小さい入れ物に入れ替えて持っていきます。
石丸: 日焼け止めを落とすシートも持っていきます?
月山: クレンジングができるような化粧水を持っていったりして、なるべくお肌を大切に。
山本: 女性らしい!
石丸: 道具はなるべく軽くしたいですからね。
月山: 小分けにできるものを選んで持っていくようにしていますね。
石丸: ちなみに、「くろがね小屋」の夕食のカレーは食べましたよね?
月山: 夕食のカレー、とてもおいしかったですね!

オレンジ色の内湯もオススメ 「本沢温泉」

石丸: ほかにもオススメの温泉を教えてくださいな。
月山: 八ヶ岳の「本沢温泉(ほんざわおんせん)」も好きです。硫黄岳(いおうだけ)や天狗岳(てんぐだけ)に登るときにちょうどいい場所にあるので、登ったあとに立ち寄っていますね。
石丸: 「雲上の湯(うんじょうのゆ)」って入るのに勇気がいるでしょ?
月山: 「雲上の湯」は入るのに勇気がいりますね。
山本: 勇気がいるというのは、どういうことですか?
石丸: 登山道からちょっとだけ見えるんですよね。離れているんだけど見える。
山本: 野趣あふれる感じで。
月山: 野趣あふれる野天風呂なんですけど、水着を着て入っても大丈夫なので。
山本: それはちょっとハードルが下がってよろしいですね(笑)。
月山: 「雲上の湯」のために露出が高くない水着を持っていったり。
山本: ここが好きな理由は「雲上の湯」があるからですか。それとも何かオススメのポイントがあるのですか?
月山: 「雲上の湯」もすごく眺めがよくてすばらしい温泉なんですけれど、本沢温泉に宿泊すると「こけももの湯」という内湯がありまして。そこは外の野天風呂とは泉質が違って、オレンジっぽい色。全然違うお湯で、滞在中いつでも入れるので、それが気に入っていて何度か泊まっています。
石丸: ちょうど本沢温泉のお便りが。

60代男性・静岡県
山小屋で長靴とむしろを借りて日本最高所の野天風呂へと。むしろを敷いてその上で裸になり、いざドボン。そこまではよかったのですが、粉雪舞う中で寒くてお風呂から出られず、夕暮れも迫り、勇気を振り絞って1人ずつむしろの上へ。30秒以内で服を着ないと体が凍ってしまうほど。3人目に上がった私の目に飛び込んできたのは、誰かが残していったバリバリに凍ったパンツでした。

山本: パンツを残していっちゃったんですか。
石丸: ぬれちゃったから、「もういいや」って。小屋まで少し歩くんですよね。
月山: そうですね、少し歩きますね。
石丸: それはバリバリ寒いや(笑)。そんな悲惨な目に遭ったことってあります?
月山: 悲惨な目に遭いそうなところは、潔く諦めてしまいます(笑)。
石丸: 危険回避を最初からしているわけだ。
月山: 女一人っていうこともあって、「危ないところはなるべく避けよう」みたいなところはあるかもしれないですね。

昭和の香り漂うレトロな2つの宿 「三斗小屋温泉」

石丸: もう1つ、どこか教えていただけますかね。
月山: 栃木県の那須岳にある「三斗小屋温泉(さんどごやおんせん)」というところ。首都圏からアクセスしやすいっていうのもありますし、ここも登山口から2時間くらいで行けるんです。
石丸: 2時間! やっぱりその辺がちょうどいいんですね。
月山: ちょうどいいところですね!
部屋食で旅館っぽいサービスの宿と、混浴の露天風呂がある宿の2つありまして。私は両方泊まってみたんですけど、お好みで。
山本: どっちも興味をひかれますね!
月山: どっちもいい宿だと思います。
石丸: お便りいただいたんです。

60代女性・栃木県
那須岳の西側を2時間歩かなければたどりつけない秘湯です。レトロなたたずまいの2軒の旅館があります。昔は湯治場でした。木板の浴槽にあふれる湯は熱く、無色透明です。そして湯上がりには、外の湧き水で冷やされた缶ビールを買ってグイグイ。「最高!」と叫んでしまいます。

山本: もう1つ、三斗小屋温泉を強力にオススメするお便りが。栃木って最近、魅力度ランキングでちょっと注目を集めてしまいましたが、紹介しましょう。

50代男性・栃木県
2020年度、都道府県魅力度ランキングで最下位の栃木県に住んでいます。山の温泉で一番印象に残るのは那須の三斗小屋温泉です。那須岳の山中にポツンと2軒の温泉宿。昭和の時代がそのまま残る景色が登山者の心に癒やしを与えます。栃木に魅力がある所はたくさんありますが、知名度が低いようですね。

栃木、いいところあるよというメールでした。いかがですか?
月山: 栃木はとてもいいところだと思います。手白澤温泉も栃木県なので、山の温泉にすごく恵まれている県だなと思います。
石丸: このあいだ、雨飾山(あまかざりやま)に登ったんですよ。そうしたら「雨飾高原露天風呂」が登山口の近くにあったんですけど、ご存じですか?
月山: 知っています。
石丸: さすが! 入られました?
月山: ことしの夏に入りました。
石丸: 同じだ!
山本: どんなところが良かったですか?
月山: ブナの林に囲まれていて、すごく開放的で。お湯も気持ちがいいんですよね。
山本: 混浴ですか、それとも別々ですか?
月山: 以前は混浴だったんですよね。7~8年前、最初に雨飾山に登ったときは「混浴か…」と思って立ち寄らなかったんですけれど、ことし行ったら間に壁ができて「男女、分かれているよ」って聞いたので、初めて入りました。

冬の「夏沢鉱泉」で出会ったのは……

山本: ところで山の温泉で出会って印象的だった方がいるそうですね(笑)。
月山: 八ヶ岳の「夏沢鉱泉(なつざわこうせん)」に泊まって冬の硫黄岳に登ったときに、石丸さんをお見かけしたことがあって。
石丸: えっ!? いつごろの話かな?
月山: 2013年の節分でした。
石丸: 分かった! スノーシューで行ったときだ。雪がたくさんで。じゃあ、あのとき一緒の宿に泊まってたんだ。結構ギュウギュウでね。
月山: 結構、多かったですね。
石丸: それは奇遇でした! 夏沢鉱泉へ向かうときに、迎えの雪上車って乗りました?
月山: 乗りました!
石丸: あれ、楽しいですよね!
月山: すごい揺れて(笑)。
石丸: ロデオみたいでね! 雪上車も一緒に乗ってたのかもしれないな。
月山: 同じか、前後した雪上車に乗っていたと思います。
石丸: それはそれは、奇遇でした!
山本: 実はお会いになったことがあったんですね。

以前「夏沢鉱泉」で見かけたことがあるというエピソードに、石丸マスターは驚き! こんなすてきな出会いがあるのも登山の魅力ですね♪ 9時台後半では、「最後の秘境」と言われている「高天原温泉(たかまがはらおんせん)をご紹介いただきました。

番組では、写真や番組へのメッセージ投稿お待ちしております。また、最新の放送回は「らじる★らじる」の聴き逃しサービスでお楽しみいただけます。ぜひ、ご利用ください。

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