廃品やガラクタからオリジナル楽器を作り、唯一無二の音楽を生み出す打楽器奏者の「ともとも」こと、山口ともさんと一緒に、楽しく遊ぶようにSDGsを学ぶ<ともとものSDGsと遊ぼ!>。今回のテーマは「未来を食べ散らかさない」。料理研究家の枝元なほみさんが未来に残したいものとは?
【出演者】
枝元:枝元なほみさん (料理研究家)
捨てるのでなく、食べものの命を全うする
――「夜のパン屋さん」という新しいプロジェクトについて教えてください。
枝元: | 2020年10月16日にはじめました。町のパン屋さんから、閉店時間前後に売れ残ってしまいそうなパンをお預かりして、夜に販売するというのを基本のコンセプトにしたパン屋さん。パンを焼かないパン屋です。ホームレスの方の自立支援プロジェクト、ビッグイシューの新しいプロジェクトとしてスタート。そのメンバーに手伝ってもらいながら、夕方にパンを集めに行くこと、そしてそれを売る事の2つで働いてもらうという仕組みで続けています。 |
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――手ごたえはいかがですか?
枝元: | 思っていたよりもずっとたくさんの人が、いいですねって言ってくださることに驚きました。準備は大変だったけど、始めてみたら、フードロスもなくして雇用も生んでいいですねっていうだけじゃなくて、あ、なんだかおいしそうですねっていうところから入れるところが、食べものの力だなって改めて思いました。あと、人とつながれるということがすごくいいなと思いました。 |
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未来に何を残せるのか考え始めた
――そもそも、料理研究家の枝元さんがなぜこうした活動に取り組むことに?
枝元: | 料理の仕事は、まず材料がないとできない。生産の現場を見ていくうちに、「このままで大丈夫なのかな?」と思うようになったんですね。材料を作ってくれる人がいて、運ぶ人がいて、食べて生きていくことができるんだと思うと、台所の窓をあけて社会とつながっていくことが必要なんだ、誰かを犠牲にするのではなく、ちゃんとまわっていくような仕組みを子どもたちに残していかないとダメなんだと思うようになりました。 あと何年生きられるかって思うようになってはじめて、未来に対する責任とか、どういう世の中を残していくべきかということを考えるようになりました。SDGsの文章って、憲法の前文みたいじゃない? なんか、胸アツになるくらい、目をキラキラさせながら理想を語るみたいなところがあると思うけど、そういうのがなかったら寂しいなって思うんです。みんな、できない理由を言うけど、それって大人としてかっこ悪いぜって思ってていいのかなって思ってるの。フフフ。 |
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枝元さん激推しの揚げネギ!
枝元なほみさん
今日のまとめ
日本では、食品ロスの量が、年間で522万トン。一方、世界では飢餓に苦しんでいる人が、6.9億人もいる。食料分配の偏りをなくしたり、食べものの命を全うする仕組みを作って未来につないでいこう。
●関連するSDGsの目標は…
「目標1:貧困をなくそう」「目標2:飢餓をゼロに」「目標8:働きがいも経済成長も」「目標12:つくる責任つかう責任」
「サスティな音楽」答えはこちら!
正解は…ホテルで使用していたステンレスの保存容器、ポリタンク
【放送】
2023/01/02 「ともとものSDGsと遊ぼ!」
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