震災を乗り越え、7年3か月ぶりに全線復旧! 歓喜にあふれる南阿蘇鉄道を豊岡真澄さんがトレベリン!

23/08/05まで

鉄旅・音旅 出発進行!~音で楽しむ鉄道旅~

放送日:2023/07/29

#のりもの#鉄道#ローカル#アイドル

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音で鉄道の楽しさや、鉄道の旅の魅力を伝える、ラジオならではの鉄道番組「鉄旅・音旅 出発進行!~音で楽しむ鉄道旅~」。
R1・ラジオ第1で毎週土曜日 午前10時5分から放送中! 放送後1週間は「らじる★らじる」の聴き逃しサービスでもお楽しみいただけます!

2016年4月の熊本地震で大きく被災。橋やトンネルの大工事を経て、7年3か月ぶりに全線復旧した南阿蘇鉄道を、鉄道文化人で親子鉄の豊岡真澄さんがトレベリン! 各駅での歓迎の様子や、人々の復旧への思いを実感しました!

<取材メモ>
南阿蘇鉄道は、熊本県の立野駅と高森駅を結ぶ路線。
1928(昭和3)年に開業した国鉄高森線を引き継ぐ形で、1985(昭和60)年に誕生した第三セクターの鉄道です。
2016年に起きた熊本地震で大きく被災し、一部区間が不通になっていましたが、7月15日に7年3か月ぶりに全線復旧しました。

今年4月にデビューしたMT-4000形とトレベラーの豊岡真澄さん。

待ちに待った全線復旧! 中松駅で一番列車をお見送り

一番列車を見送りに来た豊岡真澄さん!

朝6時の中松駅。列車を見送りに来た人でにぎわっています!

豊岡さん:
現在は7月15日・朝6時4分。中松駅に来ています。
今日から全線復旧ということで、メディアや地元の方々が手旗を持って応援に来ています。
なぜ始発駅の高森駅ではなく途中駅の中松駅にいるかと言うと、復旧した区間が中松駅から先の立野駅までだからです。
私は、復旧した区間に入っていく一番列車を見届けたいと思います。

一番列車には鉄道アーティストの小倉沙耶さん(写真左)も乗車!

豊岡さん:
あ~来た来た! 多くのお客さんを乗せた2両編成の列車が中松駅にきました!
あれ? 車内にいるのは、小倉沙耶ちゃんじゃない? 沙耶ちゃ~ん!

小倉さん:
おめでとうございま~す!

豊岡さん:
乗り心地どうですか?

小倉さん:
すごく気持ちいいです。車内も沿線も全線復旧をお祝いして、すごい熱気なの!

豊岡さんも手旗を振って一番列車を見送りました!

豊岡さん:
まもなく発車です!
ついにこの中松駅から先の、復旧した区間に列車が入っていきます。
車内のお客さん、そして地元の方も手旗を振って、全線復旧をお祝いしてくれています!

「感激して涙が…」。運転士人生で最も感激した日

運転士歴40年超。一番列車を運転した寺本顕博(てらもと・あきひろ)さん。

豊岡さん:
立野駅に来ました。
高森駅を出た一番列車を運転していた寺本顕博(てらもと・あきひろ)さんにお話をうかがいます。一番列車の運転をして、どんな心境ですか?

寺本さん:
たくさんの人が手を振ってくれたので、感激して涙が出そうになりました。
立野駅も多くの人たちが出迎えてくれて、運転士人生で一番感激した日です。

豊岡さん:
熊本地震が起きてからの約7年間、どんな気持ちで過ごされましたか?

寺本さん:
地震のすぐ後は不安だらけでした。
周りの人たちは「絶対に復旧させる」と言ってくれるんですけど、自分でこのありさまを見ているわけですから、すぐには信じられませんよね。不安な気持ちで働いていたのも事実です。
列車の本数もすごく減りましたから、僕の仕事も草刈りっていう状態が何年も続きましたが、「いつか完全復活の日が来るんだ」と思いながら過ごしていました。
そして今日、全線復旧を迎えて、全国の皆さんの支援や歓迎の思いなどを感じています。

立野駅ホームでは横断幕を持った人たちが見送ってくれました!

豊岡さん:
駅のホームには横断幕を持った方たちが、手旗を振ってお祝いしています!

駅アナウンス:
「お待たせいたしました。南阿蘇鉄道高森線・高森行き全線開通初列車…、一番列車まもなく発車をいたします。」

豊岡さん:
ドアが閉まりました。間もなく立野駅からの一番列車が出発します!
運転士は先ほどお話をうかがった寺本さんです。たくさんのお客様を乗せて、立野駅からの一番列車が高森駅に向かって走り出しました!

かつてない難工事も? 復旧した区間を列車で行く!

豊岡さんも乗車して、復旧した区間をトレベリンします!

~(中松駅を出発)~

豊岡さん:
中松駅を発車しまして、今日7月15日から復旧した区間に入りました。
私もほぼ初めて見る景色です。

多くの人たちでにぎわう長陽駅(写真は別時間に撮影)

豊岡さん:
長陽駅に到着しました!
さすが長陽駅、演奏もあってにぎやかですね~。
あっ、操(そう)さ~ん! 長陽駅にある駅カフェ「久永屋」のご主人、操さんがいました。
わ~すごい。一番のにぎわいかもしれない! さすが人気の長陽駅ですね~!

7年3か月ぶりに復旧した第一白川橋りょうを渡ります!

かつてはトンネルで通過した場所。その面影はなく…

車内アナウンス:
「まもなく『第一白川橋りょう』を渡ります。高さはおよそ60メートル。長さ166メートルの鉄橋です。1928(昭和3)年に完成しましたが、熊本地震で大きな被害を受けました。
震災前までは「犀角山(さいかくやま)トンネル」がありましたが、鉄橋をかけ替えるときに建設スペースを確保するために、山の一部を切り崩しています。

豊岡さん:
うわ~、トンネルを切り崩した所が真っ平の線路になっています!

デザイン担当は現役運転士! 新型車両に込めた思いとは?

車体は白を基調に、青と緑の曲線でデザインされている。

「南鉄(なんてつ)」のNを模したロゴマークを囲むのは阿蘇の外輪山をイメージしたライン。小さな丸は10の駅が繋がったことを表している。

デザインを担当した宍戸優介さん。

豊岡さん:
今年4月にデビューしたばかりのMT-4000形気動車のデザインを手がけた、運転士の宍戸優介さんにお話を聞きます。デザインの特徴について教えてください。

宍戸さん:
白を基調とした車体に、青ラインで沿線を流れる白川をイメージし、緑のラインは阿蘇の五岳をイメージしています。
南阿蘇鉄道の愛称「南鉄(なんてつ)」のNを模したロゴマークの下に、小さな丸が10個あるのですが、それは10の駅がつながったことを表しています。

豊岡さん:
他にこだわったことはありますか?

宍戸さん:
車両が角ばったスタイルなので、曲線のデザインを使うことで、親しみやすいイメージにするようにしています。他にも車窓からの眺めを際立たせるために、車内のシートの色や床の色を少し暗めに抑えています。

豊岡さん:
いろんなところに宍戸さんのこだわりが詰まっているんですね。
これから乗る皆さんにメッセージをお願いします。

宍戸さん:
いよいよ全線開通して、同時にJR豊肥本線への乗り入れも始まりました。
JR豊肥本線、肥後大津駅まで行く列車は新型車両・MT-4000形で運行しますので、新しく生まれ変わった南阿蘇鉄道を楽しんでいただきたいなと思います。

MC・野月さんのステージも大盛り上がり! 豊岡さんも飛び入り参加?

「電車体操」の1コマ。全員“ひし形パンタグラフ”になったつもりで!?

豊岡さん:
朝から大盛り上がりの高森駅に来ています。
おっ! このBGMは、もしや我らがてつおとMCのスーパーベルズ・野月貴弘さん?
じゃ、ちょっと見に行きましょうか。応援しに行きましょう!

~(ステージにて)~

野月さん:
ここからは世界初の鉄道エクササイズ「電車体操」を行います。
皆さんに参加していただきます。さらには私がMCをしております、NHKラジオ第1『鉄旅・音旅 出発進行!』のロケで来ている豊岡真澄さんにも参加していただきます!

豊岡さん:
は~い。やりま~す!

野月貴弘さんが左手に持つうちわ。その裏側にはある秘密が…!?

~(ステージを終えて)~

豊岡さん:
ステージ大盛り上がりでしたけど、いかがでしたか?

野月さん:
やっぱりこの高森駅前でやるのが心地いいですね。
ただ東京の路線や駅の曲をやると、「この駅知っているかなぁ?」と心配になっちゃいます。

豊岡さん:
でも、駅名を熊本バージョンに替えて歌ってましたよね?
うちわの後ろがカンペになっているんですね?

野月さん:
それ言わないで下さいよ! バレたじゃない!

豊岡さん:
地元のお客様にも喜ばれましたね。

野月さん:
そうですね。ますみんも参加していただいてありがとうございました!

待ち望んだ全線復旧を実感できたトレベリンでした!

豊岡さん:
7年3か月ぶりに全線復旧した南阿蘇鉄道の音をお届けしました。
地震で大きな被害を受けて、復旧できるのかなと心配していました。
それでも地元の人たちの明るい笑顔、声、決してあきらめない未来への希望。
そのエネルギーがたくさんの人たちを動かし、全線復旧を果たすことができました。
私はこれからも南阿蘇鉄道を応援していきます。皆さんも何度でも乗りに来てください。
今日のトレベラーは豊岡真澄でした!

スタジオトークよりひとこと

写真左から瀧野由美子さん、豊岡真澄さん、土屋礼央さん。野月貴弘さんはお休みです。
ホワイトボードのイラストは、南阿蘇鉄道のMT-2000形!

瀧野さん:
どの駅でも歓声が聞こえてきて、それほど全線復旧が待ち望まれていたことを音から感じ取れました!

豊岡さん:
南阿蘇鉄道は車窓からの絶景だけではなく、沿線の人たちもとてもすてきな路線です。ぜひ乗りに来てください!

土屋さん:
社員さん自らデザインした新型車両が気になりました。僕も乗りに行きたいです!


【放送】
2023/07/29 「鉄旅・音旅 出発進行!~音で楽しむ鉄道旅~」

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