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2020年11月16日(月)放送より

音で鉄道の楽しさや、鉄道の旅の魅力を伝える、ラジオならではの鉄道番組「鉄旅・音旅 出発進行!~音で楽しむ鉄道旅~」。

今回も小湊鐵道をトレベリンする後編。トレベラーは引き続き番組MCの野月貴弘さん!
登録有形文化財に指定されているレトロな駅舎を訪問したり、「房総里山トロッコ」に乗って、のどかな田園風景や里山をのんびりと旅しました!


<取材メモ・小湊鐵道>
・1917(大正6)年に設立。
・1925(大正14)年に五井~里見間が開業、1928(昭和3)年に上総中野駅まで全線開業。
・1962(昭和37)年 現在の主力車両であるキハ200形の運行を開始。
・2015(平成27)年 「房総里山トロッコ」の運行を開始。
・2017(平成29)年 創立100周年を迎える。

令和に残る大正時代の建築、馬立駅に訪問!

大正時代の駅舎が残る馬立駅

構内には自動改札もなく、いたるところが木造のまま

列車の接近を知らせる電照式の看板も、今では見かける機会が減った

構内踏切も現在は数少なくなっている

レトロな雰囲気が残るホーム

1925(大正14)年 開業時の駅舎が現存する馬立駅に降り立った野月貴弘さん。
小湊鐵道には大正や昭和初期に作られた駅舎が多く残っていて、この駅を含めて9駅が国の登録有形文化財に指定されています。

野月さん: 令和の時代に、平成・昭和を通り越して大正時代が感じられるなんてすばらしい! 構内踏切の表示機の「れっしゃがきます」の文字が手書き風でレトロ。踏切を渡るとき歴史を感じますね。

「房総里山トロッコ」の楽しみ方は?

車両工務課の荒井康伸さん(左)と野月貴弘さん

小湊鐵道 鉄道部 車両工務課の荒井康伸(あらい やすのぶ)さんに、房総里山トロッコ号の楽しみ方についてお話を伺ってきました。

野月さん: 「房総里山トロッコ」号の楽しみ方は?
荒井さん: 鉄道好きには、二軸車の独特な乗り心地を味わっていただきたいですね。
一般的な車両と違って、全長が短くて車輪の数も少ない昔の貨車のような作りなので、乗り心地やジョイント(レールの継ぎ目)を叩く音も独特です。振動や音や全ての車両の特性を、乗って楽しんでいただきたいと思っています。

<用語解説・「二軸車」>
「二軸」とは、車軸2本の車両のこと。
一般的な鉄道車両が車軸4本なのに対して、房総里山トロッコ号の車両は車長が短いため、車軸が2本しかありません。


「房総里山トロッコ」で房総半島の自然を満喫!

上総牛久駅で車両のレポートをする野月さん

外見はSLに見えるが、中身はディーゼル機関車(五井駅にて)

客車の塗装や外観はキハ200形を模している(五井駅にて)

上総牛久駅に来ました。
「房総里山トロッコ」に乗車して、終点の上総中野駅を目指します。
待望の乗車に野月さんも大興奮!

窓あり客車の車内の様子

デッキから見える機関車の姿が、汽車旅の雰囲気を盛り上げる

風光明美な里山の景色を走る

まず、窓ありの車両(1・4号車)に乗車しました。
天井部にも窓があり、風光明美な里山の景色を楽しめます。

野月さん: 「房総里山トロッコ」が上総牛久駅を発車しました! 記念すべき初乗車。機関車のすぐ後ろの車両に乗っています。
そして景色が良いですね~。里山の風景の中を走行中です。風光明美で風情ゆたか。

展望車両に乗車中の野月さん

車両外観。窓がなく開放的な作りになっている

房総の自然の中をゆったりと走っていく

続いてオープンデッキの展望車両(2・3号車)に移動しました。
窓がないので房総半島の自然や空気を楽しむことができます。

野月さん: 里見駅を発車し、展望車に移動してきました。
さすがにオープンエア。森の草木の香りがマスクを通しても入ってきます。窓あり車両も展望車も快適な車内になっています。

トンネル内を走行中の車内の様子

登録有形文化財である第四養老川橋梁を渡る

飯給(いたぶ)駅から先は山深くなり、上総中野駅までにトンネルが5箇所あります。オープンデッキの車両でトンネルに入るとどうなるか、野月さんがレポートしてくれました!

野月さん: まもなくトンネル。展望車でトンネルに入るとどうなるのか!?
~ (トンネル)~
涼しい! 一気に鉱山や炭鉱に行く専用列車に乗った気分。

「房総里山トロッコ」の終着駅、養老渓谷駅に到着しました。
昔懐かしいレトロな建築だけでなく、房総半島の自然や、そこで暮らす人々の営みなどに触れられた充実した旅でした!

特別インタビュー! 気になるキハ200形の今後は?

五井機関区にいるキハ40系(右)、隣は休車中のキハ200形(209号車)

「房総里山トロッコ」について語っていただいた、小湊鐵道 鉄道部 車両工務課の荒井康伸さんに、最後にJR東日本から譲渡されたキハ40系と、気になるキハ200形の今後について伺いました。

野月さん: JR東日本から譲渡されたキハ40系によって、キハ200形は置き換えになるのですか?
荒井さん: キハ200形は今後も維持していく予定です。
でも車歴が古くてパーツの供給なども不安なので、今後はキハ200形を延命していくためにも、キハ40系を本線で走らせてライフサイクルを伸ばしていきたいと考えています。
キハ40系の運行開始については未定ですが、来年3、4月ごろから運行できればと思っています。

<補足・国鉄キハ40系>
・1977(昭和52)年から1982(昭和57)年にかけて888両製造。
・全国各地で活躍していたが、車両の老朽化に伴い徐々に数を減らし、JR東海では引退済み。
・小湊鐵道には、今年3月まで只見線で活躍していた車両が2両譲渡された。


スタジオトークよりひと言

土屋さん: トロッコ列車やキハ200形も乗りたいけど、キハ40系の運行開始も待ち遠しいですね!
久野さん: 大正時代に作られた駅舎もあれば、昭和30年代に作られた車両も現役で走っていて、いろんな時代を味わえるのが小湊鐵道の魅力だと思いました。
野月さん: 二軸車はジョイントを通るときのガタンゴトンという揺れがダイレクトに伝わり、とても風情があって良かったです!

左から、MCの土屋礼央さん、野月貴弘さん(リモート参加)、久野知美さん

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2020年11月16日(月)放送より