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2020年9月14日(月)放送より

音で鉄道の楽しさや、鉄道の旅の魅力を伝える、ラジオならではの鉄道番組「鉄旅・音旅 出発進行!~音で楽しむ鉄道旅~」。
今回は1979年に録音された寝台特急さくら号の音で、時空を超えた夜行列車の旅! 番組MCの土屋礼央さんと久野知美さんが長崎へ出張に向かう先々で遭遇する徳永ゆうきさんの謎について、番組MCの野月貴弘さんが扮する野津川警部が解き明かします!


ブルートレインについて

・国鉄やJR各社の客車を使った寝台列車の愛称。略して、ブルトレ。
・1950年代半ばから1960年代にかけての高度経済成長期に、時間を有効に使う移動手段として大活躍。国鉄は全国各地に走らせた。
・1970年代になると、居住性などを改良した客車が登場して、ブルトレブームが起きる。
・客車の老朽化や移動手段の多様化などにより、2015年に全廃になった。

ブルートレインの愛称を普及させた20系客車(鉄道博物館にて撮影)

2015年の「北斗星」廃止まで使用された24系客車(上野駅にて撮影)

東京駅から寝台特急さくら号に乗車!

1979年当時、東京~下関間をけん引した電気機関車“EF65形1000番台”

番組MCの土屋礼央さんと久野知美さんは長崎に出張するために、東京~長崎・佐世保間を結ぶ、寝台特急さくら号に乗車しました。ホームでは準レギュラーの徳永ゆうきさんが熱心に撮影をしています。

≪東京駅ホームアナウンス≫
12番線は16時30分発の長崎・佐世保行き「さくら号」です。
写真を撮っている子ども達は、列車の中には入らないでください。
13番線は16時20分の「東海7号」静岡行きです。

土屋さん: 久野さん。今日は2人で長崎出張。宜しくお願いしますね。
久野さん: こちらこそ、宜しくお願いします。
土屋さん: てつおと準レギュラーの徳永ゆうきくんが、ホームでお見送りしてくれていますよ。
あ、写真撮ってる!
久野さん: 一緒に行けなくて残念がってましたよ。
土屋さん・
久野さん:
徳ちゃん、行ってきま~す!!

東京~静岡間を走行。食堂車の案内に2人もペコペコ!

東京駅を出発した寝台特急さくら号

≪車掌のアナウンス(停車駅と到着時間)≫
大変お待たせしました。16時30分に発車しました特別急行「さくら号」長崎・佐世保行きです。
停まります駅と到着予定時間を案内いたします。大阪を発車しますと広島まで停まりません。

≪食堂車従業員のアナウンス(食堂車・案内)≫
食堂のご案内を…。
食堂ではお好み料理とお飲み物をご用意致しましてお待ちしています。食堂車は、中ほど6号車でございます。車内販売では、ホットコーヒーにサンドイッチ、お弁当にお茶、沿線のおみやげ品を販売に、皆様のお席までお伺いします。どうぞご利用くださいませ。

≪食堂車へ向かう、土屋さんと久野さん≫

土屋さん: 久野さん。ちょっと早いけど、食堂車へ行きませんか?
久野さん: いいですね~。実は私、お腹ペコペコなんです~。
土屋さん: 結構いろんな料理があるねぇ。ビーフステーキ、ビーフシチュー、カレーライス、チキンライス、エビフライ…。久野さん、何食べますか?
久野さん: さくらの食堂車は、長崎の郷土料理もあるんですね。
土屋さん: ホントだ! じゃ~僕は、長崎ちゃんぽんにしよう。
久野さん: じゃ~私は、皿うどんがいいいかな。注文お願いしま~す!

静岡駅に停車。東京駅で別れたはずの徳永さんの姿が!?

寝台特急さくら号の車内の様子

≪車掌アナウンス≫
まもなく静岡へ着きます。ホームは右側で停車時間は2分です。

≪静岡駅停車中の車内にいる土屋さんと久野さん≫

土屋さん: あれ? 静岡駅のホームでお蕎麦食べてるのって、徳ちゃんじゃない?
久野さん: え? あ、ホントだ! 東京駅で別れたのに何でいるのかしら?
土屋さん: もしかして生き霊?
野津川(野月貴弘)さん: 生き霊ではありませんよ。
土屋さん: あなたは…どなた?
野津川さん: 警視庁の十津川(とつがわ)…ではなく、野津川(のづがわ)です。
土屋さん・
久野さん:
野津川(のづがわ)警部!!
土屋さん: なんで徳永ゆうきくんが静岡駅にいるの? 野津川警部!
野津川さん: 東京駅を16時30分に出た「さくら号」を、10分後の16時40分に出る新幹線「こだま279号」で追いかけると、「さくら号」より45分も早く静岡駅に着くんです。徳ちゃん先回りしましたね。

静岡駅から寝台のセッティング作業

≪車掌アナウンス(車掌・寝台のセッティング案内)≫
ただいま静岡を出まして、次は豊橋です。豊橋到着は20時27分。
これから皆さまのお休みになります寝台のセット作業を致します。狭い車内でございます。
作ります寝台より荷物などをとりまとめて、通路側で係員より離れてお待ちください。
1人の係員が3両の車を作りますので、多少遅れる車ができますが、ご了承ください。

写真は鉄道博物館にある、20系客車での寝台のセッティング作業を再現した展示。
作業員が上部に格納されているベッドを倒すことで、3段ベッドに早変わりします。

豊橋~大阪間を走行。大阪駅で再び徳永さんに遭遇!

寝台列車は夜間も停車駅がいくつかありますが、就寝になるお客さんのために21時以降の車内放送を休止しています。

≪車掌アナウンス(車内放送の深夜休止とお願い)≫
時刻は21時01分です。深夜の車内放送は、特別なことがない限り、 明日の朝、小郡(おごおり)到着前まで休止いたします。 火災予防のために寝台の中は禁煙です。

当時、東海道・山陽新幹線で使用されていた0系(鉄道博物館にて撮影)

≪大阪駅停車中にて≫

久野さん: 土屋さん。まだ起きてますか?
土屋さん: 起きてますよ。名古屋を出て、京都に停まって、今、大阪駅ですよね。
久野さん: ホームで写真撮っているの…徳永さんだと思うんですけど…。
土屋さん: ホントだ! 徳ちゃんだ。
久野さん: 実は、さっき名古屋駅のホームにもいたんですよ。
土屋さん: え~!やっぱり生き霊なんじゃないのかなぁ? あ、野津川警部!
野津川さん: ご安心ください。生き霊ではありませんよ。
土屋さん: なんで徳永ゆうきくんが名古屋駅と大阪駅にいることができたの? 野津川警部!
野津川さん: 静岡駅を19時03分に出た「さくら号」を、25分後に出る「こだま291号」で追いかけると、名古屋駅には、39分先に着くんです。
さらに名古屋駅21時26分発の「さくら号」を見送ってから、13分後に出る「ひかり173号」に乗ると、新大阪駅到着は22時46分。在来線に乗り換えて大阪駅に向かっても、大阪駅に23時53分に着く「さくら号」には、余裕で間に合います。

列車内で迎えるさわやかな朝。懐かしい駅名も!

夜も明けて列車は山口県内を走行中。
昨夜9時より休止していた車内アナウンスも、朝とともに再開します。

≪車掌アナウンス(朝の挨拶)≫
おはようございます。時刻は6時16分です。次の停車駅は小郡(おごおり)です。あと20分で着きます。 山口線・宇部線はお乗り換えです。

現在の山口県山口市にあった小郡(おごおり)駅。現在は新山口駅に改称されました。

≪車内販売≫

車内販売員: 朝刊はいかがでしょうか。おはようございます。
乗客: 朝刊ください。
車内販売員: 60円いただきます。

朝刊が60円というところにも時代を感じさせます。

機関車を交換して関門トンネルへ!

≪車掌アナウンス≫
5分程で下関に到着です。到着は7時40分。4分停まります。
次の下関では機関車を交換いたします。下関を発車いたしますと8分で門司に到着です。

下関駅からは関門トンネル専用のEF81形300番台に交換します。
塩害対策のため当時は珍しいステンレスになった機関車です。

≪関門トンネルを走行中の土屋さんと久野さん≫

土屋さん: 久野さん。関門トンネルに入りましたよ。海の下を走ってますよ。もうすぐ九州ですよ。
久野さん: トンネルの音が響いて心地いいですね~。今、引っ張ってるのは、関門トンネル専用の機関車。
今日の担当はたくさんあるEF30じゃなくて、4両しかないEF81の300番台でしたね~。
土屋さん: シルバーのボディが輝いてましたね。写真撮れました?
久野さん: バッチリ撮りましたよ!

ついに九州へ! またも徳永さんが出没!?

関門トンネルを渡ると門司駅で再び機関車を交換します。門司駅から終点・長崎駅までは、交流電化区間を走る赤いボディのED76形に交換します。

≪車掌アナウンス≫
(チャイム)~
まもなく博多に着きます。停車時間3分です。筑肥線はお乗り換えです。 博多へ着きます。

≪博多駅に到着した土屋さんと久野さん≫

土屋さん: あれっ! 博多駅のホームで写真撮ってるのって、徳ちゃんじゃない?
久野さん: ホントだ! 夜中は新幹線走ってないのに、どうやって追いついたのかしら?
土屋さん: やっぱり生き霊なんじゃないの? あ、野津川警部!
野津川さん: ご安心ください。こんなに肌がツヤツヤしているのは生き霊ではありませんよ。
土屋さん: 深夜、大阪駅にいた徳永ゆうきくんが、なんで翌朝、博多駅にいることが出来たのか? 野津川警部教えて!
野津川さん: 「さくら」を見送って、大阪で始発の新幹線を待っていたら間に合いません。
しかし、思い出してください。「さくら」の後ろには、九州方面行きの寝台特急がたくさん走っていますよね。その中の、大阪駅に停まる寝台特急「はやぶさ」か「みずほ」、もしくは名古屋始発の「金星」に乗ったと思われます。
この3つのどれかの寝台列車で早朝まで移動して、広島駅を朝6時34分に発車する始発の新幹線「こだま443号」に乗換えれば、「さくら」の到着16分前に、博多駅に着く事が出来るんです。
ただし、博多から先は新幹線がまだ走っていない時代なので、もう追い付くことはできません。

※広島乗り換え以外でも新幹線で追いつくことは可能です。

肥前山口(ひぜんやまぐち)駅で、佐世保行きと分割!

途中駅で行き先ごとに列車を分割するため、車両には行き先が書かれている

土屋さんと久野さんを乗せた寝台特急さくら号は九州内を走行中。途中の肥前山口(ひぜんやまぐち)駅で、佐世保行きと長崎行きに列車が分割されます。

≪車掌アナウンス≫
(チャイム)~
次は肥前山口です。次の肥前山口で長崎行きと佐世保行きが分かれて運転します。
前寄りの1号車から8号車までが長崎行き、後寄りの9号車から14号車までが佐世保行きです。
食堂車は長崎行きです。10時08分の到着です。あと11分程して肥前山口へ着きます。
長崎行きは4分間、佐世保行きは17分間の停車です。

終点の長崎駅に到着! 徳永さんが出没!?

肥前山口駅で分割された列車は、さらに九州を南下して間もなく長崎駅に到着。東京から19時間かけての長旅もあったという間までした。しかし長崎駅では再びあの人の姿が…!

≪車掌アナウンス≫
大変お疲れさまでした。5分程で終着・長崎に到着です。長崎到着は11時40分。
忘れ物落し物ございませんよう、ボツボツお支度をお願い致します。
「さくら号」をご利用いただきまして、大変にありがとうございました。

≪長崎駅に着いた土屋さんと久野さん≫

土屋さん: 久野さん。ついに長崎に着きましたねぇ。
久野さん: 19時間以上も乗ることができて楽しかったですね~。記念に『さくら号』と一緒に写真撮りましょうよ。
土屋さん: いいですね~。機関車のほうまで行きましょう! ハイチーズ! いい笑顔! …あれ? あそこで写真撮っているのは、徳ちゃんじゃないの?
久野さん: ホントだ! でも何で長崎駅にいるの? あ、野津川警部!
野津川さん: ん~おかしいですね。長崎駅に間に合うはずないんですよ。
もしかして…ホントに生き霊なのかな?

なぜ長崎駅に徳永さんがいるのか!?
在来線の特急で先回りした? 寝台を利用しない時間帯に特急券のみで利用できる通称“ヒルネ”でさくら号に乗ってきた? みなさんも当時の時刻表や乗車券の制度などを調べて推理してみては?

スタジオトークよりひと言

土屋さん: はじめてアフレコみたいなことを体験させてもらっておもしろかった!
久野さん: こうやって場面ごとの音を通しで聞くと本当に旅しているかのような感覚になるのはすごいですね!
野月さん: 私はブルートレインブーム世代だったので懐かしかった! 後に青函トンネルが開通したことにより当時住んでいた北海道までブルートレインの「北斗星」が来たときには感動しました。

左から、MCの土屋礼央さん、野月貴弘さん(リモート参加)、久野知美さん

放送を聴く
2020年9月14日(月)放送より