【もっと、鎌倉殿の13人】ドラマの演出という仕事とは

22/12/31まで

ラジオ深夜便

放送日:2022/08/21

#大河ドラマ#映画・ドラマ

放送を聴く
22/12/31まで

放送を聴く
22/12/31まで

大河ドラマ『鎌倉殿の13人』をもっと、楽しむためのコーナーが「ラジオ深夜便」で放送中の「もっと、鎌倉殿の13人」。キャストやスタッフがドラマの現場から制作チームのこだわりをお伝えします。案内役はドラマの芸能シーンに携わる、芸能指導の友吉鶴心さんです。

【出演者】
友吉:友吉鶴心さん(薩摩琵琶奏者・『鎌倉殿の13人』芸能指導)
保坂:保坂慶太ディレクター(演出)

演出家は料理人!?

友吉: きょうは、演出を担当する、保坂慶太ディレクターと一緒にお送りします。
ドラマの演出って、具体的に表現すると、どんなことなのでしょうか?
保坂: よくご説明する時に使っている例えとしては…料理人のイメージなんですよね、演出っていう仕事が。
脚本だったり、役者さんだったり、技術・美術・音響効果など、いろんなセクションがドラマを作る上では関わるんですけど、それぞれが素材のイメージなんですよね。それをうまくミックスして調理して、1つの料理にする、おいしい料理にするっていうのが、演出の仕事だと思っています。
いろんなセクションと関わり合いながら、それぞれの持つ力を最大限発揮しつつ、それが他の素材とぶつかり合わないようにして、おいしくて見栄えのよいものをいかに作るかっていうところが、演出の腕の見せどころっていうようなイメージですね。

具体的には…脚本を読んだ時に、俳優部はそれぞれイメージを持ってセリフを読んだり、お芝居をされるわけですけど、例えば、これは怒りのセリフだというふうな解釈で読まれていた時に「ひょっとすると、これは悲しみの方で読んだ方が、シーンとしては、よりおいしくなる」っていう場合は、そういうディスカッションをさせてもらって、じゃあ、どうしたら悲しく見えるか、見えるお芝居になるか…もちろん、声のトーンとかもいろいろあると思うんですけど、ひょっとすると、目線を少し下に落とすだけでも、それは出てくるかもしれない、というようなことを話しながら、1個1個作っていくという形ですね。
逆に、向こうからいただいたアイデアがすごく面白くて、僕のプレゼンしたアイデアじゃなくて、そっちの方が絶対面白いってなったら、やっぱりそれをいただきますし、常にディスカッションの中で判断して作っているっていう感じです。

芸能指導の友吉鶴心さん(手前)と保坂慶太ディレクター
大河ドラマ『軍師官兵衛』(2014)で保坂ディレクターが助監督をしていた頃からのおつきあい。

友吉: 演出を何本かされている中で、印象に残っている場面など、ございますか?
保坂: なかなか1つには絞れないんですけど、あるキャラクターが退場していくような場面ですね。
僕の場合は、上総介(上総広常)、義経、頼朝さん、そして比企能員さんと、結構大きなキャラクターが物語を退場していく、殺されたりとかっていう場面をいくつか担当させてもらったんですけど、そういうところは特に印象に残っていますね。気を遣いましたし、役者さんたち、みなさん特に集中力を発揮されて。
友吉: その中で、1つ何か皆様にお伝えできることがあれば。
保坂: 佐藤二朗さん演じる比企能員さんでしたけれども、もともと、「鎧(よろい)を着込んでいるのを隠していて、斬られる。周りがあぜんとする中、逃げる。」というのがあるんですけど、逃げ回るっていうのは、台本上は1行2行ぐらいのことだったんですけど、少し現場で膨らませて「庭中、駆けめぐって、で、包囲されて、ちょっと太刀を交わしたり…」ってことをやったんです。最初その案をお話しした時は、佐藤さんともちょっとディスカッションがあったんですけど、その時に、義時さんとか時政さんとか、みんながいろいろアイデアをくださって、みんな面白い面白いってなって。で、現場に入ったら、佐藤さんもすごい熱がこもっていて、結局ワンカットで。佐藤二朗さんを撮る時はもう全部、1回で撮ったんですよね。
で、撮り終わった後、まさに鳥肌が立っちゃっていて…佐藤さんにお見せしたりとかして。本当に鳥肌が立つ演技ってあるんだなっていうのは、あのとき感じましたね。

友吉: 今回の『鎌倉殿の13人』で、ことに大事にしているポイントっていうのは、ございますか?
保坂: 1つは、三谷さんの脚本って、相当キャラクターがたくさん出てくるんですけど、それぞれにちゃんと筋が通ってるんですよね。それぞれの感情ラインを、ちゃんと把握しておくってことは、すごい重要だなというふうに、いつも演出するときは思っています。それを、すべてのキャラクターに対してやるっていうのが、結構大変な作業ではあるんですけど。
もう1個は、やっぱり、三谷さんならではのコメディーの部分ですかね。コメディーっていうか、笑いの要素の部分を、どう表現するかというところが、チャレンジングな部分ですね。シリアスな部分に急にポンと入ってきたりとかするんで、それをいかにやれば、三谷さんがもともと想像されている形になるのか、っていうのをいつも考えながら演出していますね。
友吉: きょうは、演出の保坂慶太さんとご一緒にお届けしました。

【もっと、鎌倉殿の13人】ドラマの美術チームのこだわりとは(2022/06/05放送)

【もっと、鎌倉殿の13人】山本耕史さんが考える三浦義村像(2022/06/19放送)

【もっと、鎌倉殿の13人】なければ作る! 小道具のこだわりとは(2022/07/03放送)

【もっと、鎌倉殿の13人】鎌倉殿の14人目!? 結城朝光役 高橋侃さん(2022/07/17放送)

【もっと、鎌倉殿の13人】風俗考証、その仕事とは? 佐多芳彦さん(2022/07/31放送)

【もっと、鎌倉殿の13人】雨や風をつくりだす、視覚効果のこだわりとは(2022/08/07放送)

鎌倉殿の13人

日曜日 総合 午後8時/BSP BS4K 午後6時

詳しくはこちら


【放送】
2022/08/21 ラジオ深夜便 「もっと、鎌倉殿の13人」

放送を聴く
22/12/31まで

放送を聴く
22/12/31まで

この記事をシェアする