【もっと、鎌倉殿の13人】演出 吉田照幸(前編)和田義盛の最期を描く

22/12/31まで

ラジオ深夜便

放送日:2022/11/20

#大河ドラマ#映画・ドラマ

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大河ドラマ『鎌倉殿の13人』をもっと、楽しむためのコーナーが「ラジオ深夜便」で放送中の「もっと、鎌倉殿の13人」。キャストやスタッフがドラマの現場から制作チームのこだわりをお伝えします。案内役はドラマの芸能シーンに携わる、芸能指導の友吉鶴心さんです。

【出演者】
友吉:友吉鶴心さん(薩摩琵琶奏者・『鎌倉殿の13人』芸能指導)
吉田:吉田照幸(演出)

和田義盛の最期は、坂東武者の集大成

友吉: きょうは、チーフ演出の吉田照幸ディレクターとご一緒にお送りします。
物語は終盤を迎えて…吉田さんのお仕事は、まだまだ?
吉田: ほとんど、終わっていますね。最終回の編集も終わって、あとは、音楽入れたり、絵を調整したりという段階です。
友吉: 色を調整する?
吉田: そうですね。背景の壁の色が白すぎたら、そこだけ三角で覆って黒くしたりとか、顔の陰影の肌の色が、一番シーンに合った形の色味にする。例えば、オレンジを入れたり、陰に青を入れたりとか、すべて細かくやります。
友吉: 少し前になりますが、吉田さんが演出を担当された、和田義盛の合戦
この回では、どんなことを一番大切に描かれた?
吉田: 初期からのメンバーの中で、最後に残ったあの男の「死」っていうことなんで、義時がここまでやるか、ということと、ある意味、和田義盛の純粋性が招いた悲劇っていうものを、ダイナミックに描きたいなと思っていました。特に『鎌倉殿の13人』は、合戦シーンは少ないと思うんですけれども、今回は、全編にわたって戦いのシーンがあったんで、それを迫力のあるものにしたいなと思っていました。

そして、死にざまはですね、もともと台本に「矢が無数に刺さる」っていうのはあったんですけど、黒澤明さんのファンなんで、あれがやりたいなと思ってまして。
ですけど、矢があれだけ無数に刺さるっていうのは、非常に表現が難しいんですよね。実際、背中と表にも刺さるんで。じゃあ、どうやって倒れるんだっていうところから、よく考えてみると、そうだな…とか思ったり。そういう中で、真夏のしゃく熱の中でやってたんですけど、横田さん(和田義盛役 横田栄司さん)が本当にね、仕掛けに時間がかかる分も集中力を保って、最後本当に、死んだなって思った瞬間、もう泣けましたね。

吉田: それを撮っている時に、義時が去っていったあの表情っていうのは、台本には書かれていないんですよね。
「去る」で終わるんですけど、僕はどうしても、そのときの義時の心境、本当にそれが本心なのか、それともある種、じくじたるものなのか、っていうところをやっぱり描きたくて。小栗さんに「去るシーンを撮ります。奥で戦っています。カメラはここです。ここで去ります。」と。で、「その表情はお任せします。」と言って、一発撮りで撮りました。

吉田: 義時さん自身も歩きながら、どういう表情になるか分からないまま歩いて、ああいう表情になった、ということですね。ですから、結構そういう意味では、和田合戦で思う、切なさとかそういうことはあるんですけど、ひとえに、これ自体が長くやってきた上での集大成的な、坂東の武士としての集大成的なところだったんで、そのふたりがどういう表情をするか、ということを描きたかったってことですね。
だから、長くやっているドラマの演出ですよね。生きてきた人生を、彼らがどう感じるかを委ねるっていうのが。だから、本当に現場で、特にロケだったんで、生まれてたと思いますね。
友吉: すてきな場面でしたね、心にすごく深く残る。

吉田: 大江広元さんの立ち回りは、急に立ち回りが入っていたんで、普通に立ち回りしてもつまんないなと思ってて、大江さん(大江広元役 栗原英雄さん)だったら、舞台も多いですし、『ライオンキング』とかもやっていらっしゃいましたから、動きにキレがあるだろうからと思って、『桃太郎侍』やってほしいなと思ったんですよね。
だから、撮り方も何もかも全部、昔の時代劇に沿ってやっています。
具体的に言うと、若干、俯瞰(ふかん)め、上から撮って、カメラを向こう側に返さずに、もう、そこの視点だけで、ほとんど撮っているんですよね。
友吉: 普通だと、もう一回それを返す、裏側から撮ったり。
吉田: 手持ち(カメラ)で近くで撮ったり、編集で速くしたりっていうようなことで、迫力やるのが最近なんですけど、昔の方って、やっぱり立ち回りがすごいから、そういうことをせずにパッと撮っていたんですよね。
それが大江さんにはできるんじゃないか、と思ってやりました。
友吉: 楽しいですね。まだまだ、話をたくさん聞きたいですが…。
きょうは、吉田照幸ディレクターとご一緒にお送りしました。
ありがとうございました。
吉田: ありがとうございました。
友吉: 『鎌倉殿の13人』、今夜もどうぞお楽しみに。

【もっと、鎌倉殿の13人】義時の最愛の息子 北条泰時役 坂口健太郎さん(2022/10/16放送)

【もっと、鎌倉殿の13人】鎌倉幕府の重鎮 大江広元役 栗原英雄さん(2022/10/30放送)

【もっと、鎌倉殿の13人】予測不能な歴史ドラマを 制作統括 清水拓哉(2022/11/06放送)

鎌倉殿の13人

日曜日 総合 午後8時/BSP BS4K 午後6時

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【放送】
2022/11/20 ラジオ深夜便 「もっと、鎌倉殿の13人」

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