どう解決? 子育て世代間ギャップ ①

ラジオ深夜便

放送日:2020/11/26

#子育て#家族#コミュニケーション#ココロのハナシ#落語

ざっくりいうと

  • 「なにかしら買ってあげたい」祖父母のオーラ
  • 「孫はかわいいはずだ」は親世代の誤解?
  • 2020/11/26 ラジオ深夜便 ママ☆深夜便「子育てリアルトーク」大日向雅美さん(恵泉女学園大学学長)、春風亭一之輔さん(落語家)

子育て世代にとって祖父母世代は強い味方ですが、お互いの思いや行動がすれ違ってしまうこともあるようです。リスナーからのお便りをもとに、どのようなときに世代間ギャップを感じるのか、どうしたらより良い関係が作れるのか、お二人のゲストと考えます。
(聞き手:村上里和アンカー)


【出演者】
大日向さん:大日向雅美さん(恵泉女学園大学学長)
一之輔さん:春風亭一之輔さん(落語家)

孫は来てよし。帰ってよし

――大日向雅美さんは恵泉女学園大学学長で、Eテレの<すくすく子育て>でもおなじみです。1950年生まれ、ご専門は発達心理学で、母親の育児ストレスや育児不安の研究に取り組まれています。2003年より、NPO法人「あい・ぽーとステーション」代表理事、子育てひろば「あい・ぽーと」施設長として、社会や地域で子育てを支援する活動にも力を注いでいらっしゃいます。二人のお子さんを育てられたお母さんでもあります。

春風亭一之輔さんは1978年生まれ、千葉県出身。2001年春風亭一朝師匠に入門、2004年二ツ目昇進、2012年真打昇進。当代きっての人気落語家で、プライベートでは、中3、小6、小4と、三人のお子さんがいるお父さんです。

早速ですが、一之輔さんのおたくでは、おじいちゃん・おばあちゃんは、どんなふうに子育てに関わってくださっていますか。

一之輔さん: 私の実家も家内の実家も、自宅から1時間半くらいなので、しょっちゅう来て見てもらうというわけでもなく、でも家内も働いていますから、どうしても見ていられないときは電話でお願いして泊まって見てもらうことはありました。今はもうそんなにないですけど、いつも離れているだけに結構うれしがって来てくれたり、子どもたちだけ泊めてもらうこともあります。ありがたいことです。

――ヘルプをお願いするときに気を付けていたことはありますか。

一之輔さん: 食べ物のことですよね。アレルギーがありましたので。

――ご両親との関係はうまくいってらした?

一之輔さん: 私と家内では、考え方の前提や知識が違ったりするじゃないですか。かみさんのほうが子どもを育てる比重が大きいので、親に対しても「ここまでやってもらいたい。ここは踏み込んでほしくない」みたいな敏感さはありますね。僕なんか「見てもらっただけでありがたい」くらいな感じなんで、そこの温度差は夫婦であると思います。
さっきも二人で話してたんですけど。その……、親に対する思いですよね。距離感の測り方を私はこう考えていた、あなたはそんなに考えてないでしょうけど、とかね。「おっしゃる通り!」なんですけど。

――スタジオで大日向さんが笑ってらっしゃいます。夫婦で話し合うのはいいことですよね。

大日向さん: いいこと以上に、基本ですよねえ。
一之輔さん: もうちょっと早く話し合えばよかったなと、さっき思いました。
大日向さん: 今からでも大丈夫です、ハイ。気づいたときがいつでも一番なんです。
一之輔さん: 心にしみます……。

――子育てしているときにサポートをお願いできる人がいるのは、大きいことですよね。

大日向さん: そうですね。一之輔さん、さきほど何度も、「見てもらう」ということばを使われたじゃないですか。祖父母の存在の一番の意味っていうのは、「ちょっと見てもらう」こと。特にお母さんは「トイレにひとりで入れない」「両手でごはんを食べたい」「眠りたい」、そういう気持ちをいっぱい持ってるんです。そういう「ちょっと見てもらいたい」ときに、祖父母の存在は大きいと思うんです。ただ、そういうふうに頼られると、祖父母のほうもよかれと思って口出しをしすぎることがあったりしますね。

もう一つ、「孫はかわいいはずだ」って、若い親世代はときどき誤解をするんです。見てもらうことはありがたいけど、祖父母も喜んでいるはずだからって思いがちで、ほんとそうだと思うんですけど、でもみんながみんな喜んでいるばかりじゃなくて、疲れるんです、やっぱり。体力がね……。
「孫は来てよし。帰ってよし」って、言いますでしょ。来ればかわいいけど帰ってくれるとホッとする、そういうバランスも、お互いに気を付けておくといいかもしれないですね。

「なにかしら買ってあげたい」祖父母のオーラ

愛知県30代女性
<私が感じる「子育て世代間ギャップ」は、すぐにものを買い与えることです。私が小さいころ、おもちゃをもらうのは誕生日とクリスマスくらいでした。でも孫に対しては、会うたびになにかしら買ってあげたいオーラを感じます。会うなり近くのディスカウントショップに直行しておもちゃを選ばせたりすることもあります。「わが家では、おもちゃを買うのはクリスマスと誕生日だけにしているので、プレゼントは服や靴にしてね」とお願いしてみましたが、依頼してもおもちゃに変わってしまいます。「11月の3連休でも買ってあげるね」と言われて、ため息です>

一之輔さん: 子どもの立場で考えると、うれしいですけどねえ。僕が子どものころは、おばあちゃんがいろんなものをくれるので、おばあちゃんちに行くのが楽しみでした。親から考えても、ありがたいなと思いますけどね。おもちゃとかに関しては、いいかな、と。実用的なものより子どもはうれしいですし。

――このお母さんとしては、際限なく買ってくれるのを見るとモヤモヤしてしまう、ということですよね。

一之輔さん: おじいちゃん・おばあちゃんに感謝の気持ちを持つことを教えてあげれば、それはそれでいいんじゃないかなと思うんですけどねえ。おもちゃを買ってくれるマシーンと思われたら困るわけで、“なんでも買ってくれる人”じゃなくて、「あなたのことが好きだから買ってくれるんだね。ありがたいね。ちゃんとお礼言おうね」ということを教えれば、ウィンウィンでいいんじゃないかなという気がするんですけど。

――子どもとおじいちゃん・おばあちゃんはウィンウィンでも、ママにとってはどうなんでしょう……。

大日向さん: 一之輔さんって、すてきだなあと思って。「感謝の気持ちを伝えれば、あとはいいじゃない」って、こういうざっくばらんなのも、いいと思いますよね。
このママの気持ちもすごくよく分かるんです。でも私もばぁば世代ですから……、(服や靴より)おもちゃとかお菓子をあげたほうが、孫の喜ぶ顔がすぐ見えて、うれしいですね。
一之輔さん: むふふふ。
大日向さん: 洋服とか靴は、ママにとってはありがたいけれども子どもにとっては……、ね。
ただそう言いつつ、しつけの基本をするのは親。だから自戒を込めて、ばぁばは見守らなくちゃいけないと思っています。モヤモヤするけど我慢して少しひいて、でもたまには、即効性のある喜びも味わわせてほしいですよね。一之輔さんみたいなパパが孫にそういうふうに言ってくれてたら、「私は少しひこうかな」って思えると思うんですよ。

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