大竹しのぶの【行った気になるMoSo(妄想)トラベル】京都

23/09/06まで

大竹しのぶの“スピーカーズコーナー”

放送日:2023/08/30

#トラベル#ローカル#京都

放送を聴く
23/09/06まで

放送を聴く
23/09/06まで

全国47都道府県のNHKのアナウンサーやキャスターとつないで、最近の地元の話題、この時期おすすめの観光スポットやグルメを紹介してもらって、番組をお聴きのあなたに妄想で旅気分を味わってもらおう、ふるさとを思い出してもらおう、という「行った気になる! MoSo(妄想)トラベル」、今回は京都です。


大竹しのぶの“スピーカーズコーナー”
毎週水曜日 R1・ラジオ第1 午後9時05分~9時55分

詳しくはこちら

全部好き! 京都! 好き

大竹:
今回は、去年発表された最新の都道府県魅力度ランキングで、北海道に次ぐ2位の京都府です。

♪ 「昔の名前で出ています」/小林旭

大竹:
(歌を聞きながら)まあ、そうですか、しのぶと呼ばれていたんですね(笑)。京都はすごいですね。私の友達も、京都にセカンドハウスみたいなのを買って、月に2回は京都に行って、四季を楽しんでいますね。春も冬も、秋ももちろん、夏は祇園祭とか。「あー、こうやって人生を楽しむ」って、そこに京都を選ぶなんて、「なんて豊かなんだろう」って思いますね。私にとって京都は、やっぱり昨年も京都南座で1か月公演をしましたし、太秦の撮影所もありますし、仕事で行くことが多いんですけれども。あと私、祗園祭の(山鉾巡行の)日に生まれたんです。7月17日。

娘が小学校卒業の時にお祝いの旅行で、息子と母と4人で京都に行きましたね。三十三間堂や金閣、銀閣、清水寺と、いわゆる京都を4人で回ったのがすごくいい思い出です。本当にいっぱいありすぎて、どこって言えないぐらいきれいな所がいっぱいあるし、あとお野菜もおいしいし、食べ物も全部おいしいし、お漬物もおいしいし。もう全部好き! 京都! 好き!

京都に住んでびっくりしたところ

石井美江キャスター

大竹:
そんな京都の見どころやおいしいものを、この方に教えていただきたいと思います。つながっているのは、NHK京都放送局の石井美江(いしい・みえ)キャスターです。

大竹:
京都はまだ1年ぐらい?

石井:
1年くらいですね。

大竹:
京都ってどうですか? わりと外から来た人を受け入れるのって難しい雰囲気とかがあるって聞いたことがあるんですけれども。

石井:
皆さん、お優しいですね。知らないことだったり、興味を持ったりしたことは詳しく教えて下さる方がとても多いので…。

大竹:
やっぱり住むと全然違います?

石井:
観光で来るのと全然違いました。京都ってすごく格調高いイメージがあって、歴史を感じる街だったり、高度な文化があったり、「自分とはもしかしたら違う世界なんじゃないかな」って思っていたんですけど、住んでみたら、結構普通に一般のご家庭の皆さんも文化だったり、伝統歴史っていうのになじんでらっしゃる方がほとんどで…。

大竹:
それは、例えばどういうことで?

石井:
夏越の祓(なごしのはらえ)は、みんな近所の神社で茅の輪(ちのわ)をくぐるのが当たり前だったり…。

大竹:
夏越の祓?

石井:
6月の末になると、茅(かや)で作った大きな輪っかをくぐって、半年分のけがれをはらう行事があります。

大竹:
それ、聞いたことあります。

石井:
まさか自分がやると思ってなくて、京都に来るまでは…。

大竹:
神社に行った時に「そういうのがやっているんだったら、やってみようかな」ぐらいなものなのかなと思っていました。

石井:
京都に来たら、皆さん当たり前なんですよね。この時期になったら近所の神社に行って、けがれをはらって、また半年頑張るという、当たり前のことなんだ、それが普通なんだってびっくりしましたね。

大竹:
あれだけお寺や神社があればそうでしょうね。じゃあ、今暮らしてみて、どういうところが好きですか?

石井:
そういった伝統だったり、文化を身近で当たり前に思っている皆さんがたくさんいて、自分も当たり前に思っていいんだっていうところが、京都の大好きなところですね。

大竹:
今、京都ではどんな番組を担当してらっしゃるんですか?

石井:
夕方の6時半からのニュース番組『ニュース630 京いちにち』という番組でキャスターを担当しています。

ニュース630 京いちにち

総合 月曜日~金曜日 午前6:30~7:00(京都府域)

詳しくはこちら

海を眺めながら、食事できるレストラン列車

大竹:
どこが観光客の方には人気があるんですか?

石井:
どこもたくさんいらっしゃっていますけども、暑いので嵐山の渡月橋から川を眺めて、涼んで…、涼しいのかちょっと分からないんですけれど、涼んでらっしゃる方を見かけます。

大竹:
美江さんのおすすめは?

石井:
京都観光っていうと、京都市内を思い浮かべる方も多いと思うんですけれど、京都北部の海が本当に美しくて…。

大竹:
今ここに写真があるんですけど、夕日ヶ浦(ゆうひがうら)、天橋立(あまのはしだて)。

石井:
天橋立って、観光客の方、海水浴の方も多いのかなと思うんですけれども、海の水が本当に透き通っていて、波が穏やかで、青みがかったエメラルドグリーンのような色に見える海が、本当に美しいんですよ。またこの美しい海を見ながら、食事が楽しめるレストラン列車が北部にはあって…。

大竹:
京都丹後鉄道っていうんですか?

石井:
「あかまつ号」「くろまつ号」っていう観光列車があるんですけれども、絶景ポイントでは、ゆっくり運転してくださったり、停まって下さったりするので、鉄道に乗っておいしいもの食べながら、この美しい光景を眺めることができるんですよ。

大竹:
これ、絶対行きたいですよ。(写真を見ながら)海のそばでアイスクリーム食べているのは美江さんですか?

石井:
あの海のそばでちくわを食べていますね(笑)。このちくわが特産品という。

大竹:
ちくわだったんだ(笑)。このレストラン列車、すごい楽しそうですね!

石井:
由良川(ゆらがわ)っていう川を渡る橋を走ることがあるんですけど、まるで海の上を走っているみたいに感じられるんですよ。

大竹:
そこにレストラン列車があって、絶景ポイントで停まっていてくれるということですね。絶対これ乗りたいです。

石井:
ぜひ、この鉄道で旅していただきたいですね。

大竹:
北部とかあまり…。割と中心街をささって回って終わっちゃうことが多いので。海もきれいなんですね。

石井:
日本海というと、荒波のイメージが多いと思うんですけれども、春夏は穏やかで水が透き通っているので、この時期に海岸に行っていただきたいです。

大竹:
人が多いかな? すごく今人が多すぎて、問題になっちゃっていることも聞いたんですけど、そうなんですか?

石井:
タクシーがつかまらなくて…。夜だとタクシーを呼ぶアプリを押しても、“近くに車両がありません”って出るんですよ。バスで移動するしかないけれど、たくさん人が乗っていてぎゅうぎゅうで…。

大竹:
市民の方、うれしいけれど大変ですね。

石井:
なかなか大変だと思っている方、多いのかなと思います。

大竹:
コロナでは誰も来なくて大変だったけれども、また逆に人が来ると大変ですね。うれしい悲鳴ですね。これから紅葉のシーズンとかなったらね。

土方歳三はイケメン!

大竹:
京都の最近の話題は?

石井:
新選組結成160周年です。京都市内の5か所で、これにちなんだ特別公開が行われているんですよ。

大竹:
どんな事が行われているんですか?

石井:
しのぶさん、壬生寺っていらっしゃったことありますか?

大竹:
ないです。

石井:
壬生寺って、新選組が兵法の訓練を行った場所なんですけれどね。そこで先月、新選組の副長の土方歳三の像が完成しまして公開が始まりました。写真を分析して立体化したものなんですけど、すごく、かっこいいですよ、イケメンで!

大竹:
へぇ~! 実際の土方歳三もイケメンだったんですか?

石井:
その実際の土方歳三の写真を再現したので、「これが本人とそっくりだと思いますよ」と、壬生寺の貫主はおっしゃっていましたので…。

大竹:
えー、かっこいい?

石井:
めちゃめちゃかっこいい!

大竹:
いいね、それ見る価値あり!

石井:
お寺の境内で大砲の訓練をしていたんです。もちろん訓練用の空砲なんですけれど、もう「ドーン!」という衝撃がありますので、障子が破れたり、瓦が落ちたりしていたそうなんですよ。大迷惑じゃないですか。それでお寺がさすがに「ちょっと勘弁してください」っていう嘆願書を朝廷に送っていて、その文書が特別公開されているんですよね。本当にここで訓練していたことが記録として残っているのが、びっくりしました。

大竹:
感動しますね。

石井美江キャスター “年パス”京都水族館

石井:
私、いち押しの京都水族館。

大竹:
京都水族館?

石井:
先ほど北部の海の話をしましたが、京都って海がないと思う方もいるかもしれないですけれど。

大竹:
そうですね、あんまり海っていう感じはないですね。

石井:
京都市に海はないんですけれど、水族館があるんです。京都駅から歩いて15分ぐらいの所にあります。イルカのプールの向こうがわに五重塔が見えて、さらに新幹線が走るんですよ。

大竹:
うわ、すごい! すごい光景じゃないですか。イルカのプールの向こうに、五重塔と新幹線? えっ! すごい。うわ~! ここに写真があった。えっ、本当だ。空もすごく大きく見えて…。

石井:
そう、広く開けているんですよね。土日祝日を中心に、夜8時まで“夜の水族館”っていう催しが行われていて、文字通り夜の水族館だったり、夜のイルカプールを見たりすることができるんですよ。

大竹:
絶対おすすめ?

石井:
絶対おすすめです。

大竹:
仕事以外でも行きたいぐらいな感じですか?

石井:
私、年間パスポートを買って、週末になるとちょいちょい散歩がてら寄っています。

大竹:
イルカも癒やされますもんね。

石井:
はい、そしてイルカだけじゃないんですよ、京都水族館。いち押しなのがオオサンショウウオ。

大竹:
オオサンショウウオ? それ、見るのが面白いでんすか?

石井:
もう、かわいいんですよ、オオサンショウウオ。見たことあります?

大竹:
多分、あると思いますけど、割とごっついイメージがある感じですよね?

石井:
そう、ごっつくて、のそっとしていて、色も茶色にこげ茶色で斑点がついていて…。

大竹:
「オオサンショウウオ、かわいい~!」っていう人は、あまり聞いたことがないけれども(笑)。

石井:
京都水族館で、オオサンショウウオをじっーっと見つめ合っていると「癒やされる~」ってなるんですよ。

大竹:
本当? じゃあ、今度行ってみる! オオサンショウウオくんに会いに…。

石井:
9月9日がオオサンショウウオの日なので…。

大竹:
ええ? 誰が決めたんですか?(笑)。

石井:
京都水族館が申請して、認定されました。

大竹:
えっ本当? 何で9月9日なんだろう。本人は知らないだろうな、きょうが僕の日って…(笑)。

万願寺とうがらしと鱧

大竹:
京都といえば、やっぱり食べ物がおいしいですよね。

石井:
これ挙げたらきりがないですよね。

大竹:
この時期はどんな?

石井:
万願寺とうがらしですかね。

大竹:
どうやって食べるのが一番おすすめですか?

石井:
万願寺とうがらし、煮てもいいし、焼いてもいいし、揚げてもいいしなんですけど。

大竹:
そうですよね。私も焼くのも好きですね。

大原千鶴さん

石井:
私は、『みんなのきょうの料理』の大原千鶴さんに教えて頂いた、すき焼きに万願寺とうがらしを入れるのが…。

大竹:
えっ~! すき焼きに?

石井:
渋いですよね。これがアクセントになっておいしいんですよ。

大竹:
えー、ちょっとやってみます。すごいいいことを聞きました。野菜全部おいしいですものね、京都は。

石井:
季節ごとの野菜がおいしくて、特に“万願寺甘とう”というブランドの野菜があって、特に肉厚なので、そのまま焼いて、お醤油をちょっとたらして召し上がっていただきたいです。

大竹:
はぁ~、食べたくなってきました。あとはどんな食べ物ですかね?

石井:
京都の夏といえば、鱧ですね。関東だとほとんど食べる機会ないですよね?

大竹:
あまりないんです。スーパーにはあまり売ってないし、高いイメージがあります。

石井:
高級なイメージがありますよね。私も京都に来て、初めて食べることになりましたけど、80cmぐらいのうなぎに似たひょろっとした魚で…。

大竹:
骨が硬いのかな?

石井:
骨が多いから、特別な包丁で1mm間隔で包丁を入れないと…。

大竹:
そうなんですよ。私、話しが飛ぶけど、『黒い家』っていう怖い映画で、殺人鬼みたいな役をやったときに、鱧きり包丁をよく持ってきました。長い鱧きり包丁を振り回していた(笑)。

石井:
重たいんですよね。

大竹:
そうなんですよ、重いんですよ。

石井:
その殺人鬼は怖い。

大竹:
怖いですねえ(笑)。

石井:
それで、包丁が入った鱧を、焼いてもおいしいですが、天ぷらでいただきまして…。

大竹:
おいしいですよね。あと梅であえてもおいしいですよね。

石井:
もうこれが“京都の夏”って感じました。

大竹:
1年住んでいない人からは想像もつかないようなすばらしい言葉ですね。もうずっと京都出身という感じの…(笑)。「あー 京都の夏だわ」っていう言葉が聞こえるなんて。

石井:
京都の皆さんが教えて下さって、京都を満喫しています。

大竹:
京都に住めて良かったですか?

石井:
はい。住めて幸せです。

大竹:
あと古いそういう伝統や文化を守りながらもおしゃれなカフェとかたくさんありますよね? 京都って。

石井:
レトロカフェ巡りしていますよ。

大竹:
いいですね、楽しいですよね?

石井:
回っても、回りきれなくて毎日忙しいです。

大竹:
いいなぁ~、仕事しながら。

お国言葉“おおきに” “おやかまさんどした”

大竹:
最後に旅に来たと実感させてくれるのはお国言葉なんですけれど、好きな京都の方言というのはありますか?

石井:
「おおきに」って京都の方が、京都の感じで言ってくださるのが、すごく好きなんです。

大竹:
優しい感じですよね。柔らかい感じで。

石井:
はい、これが“はんなり”かっていうのを、スーパーの店員さんの「おおきに」で感じました。

大竹:
そっか、スーパーの店員さんも「おおきに」って言うんですね。いいなー、京都に行きたくなってきた。完全に。

石井:
ぜひぜひ、これから紅葉の一番いい季節になってきますので、お待ちしています。

大竹:
おいしいものを食べに行きます。

大竹:
じゃあ、最後にお別れの言葉っていうのは、どんなのでしょう?

石井:
私がしのぶさんに言うなら「おやかまさんどした!」

大竹:
やかましいってことですか?

石井:
そうです。「やかましくしました」「お邪魔しました」みたいなニュアンスだそうです。

大竹:
え、かわいいですね。

石井:
これ聞いて、使いたいなと思って準備してきました。

大竹:
本当に京都見どころいっぱいありましたね。じゃあ、美江さん、また会いましょう。おやかまさんどした!

石井:
おやかまさんどした!

大竹しのぶの“スピーカーズコーナー”

毎週水曜日 R1・ラジオ第1
午後9時05分~9時55分

詳しくはこちら


【放送】
2023/08/30 大竹しのぶの“スピーカーズコーナー”

放送を聴く
23/09/06まで

放送を聴く
23/09/06まで

この記事をシェアする

※別ウィンドウで開きます