「サイコロ回顧録」1986年は『男女7人夏物語』を振り返ろうかな

23/06/28まで

大竹しのぶの“スピーカーズコーナー”

放送日:2023/06/21

#ライフスタイル#映画・ドラマ#音楽#舞台

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この番組では毎回、しのぶさんがお好きな曲やしのぶさんに関係する曲をお送りしております。今週は「名前」というテーマで、1曲目は甲斐バンド『安奈』、2曲目は長渕剛『順子』。
そして、やはりこの曲は外すわけにはいきません、ということでお送りした3曲目は小林旭『昔の名前で出ています』でした。


大竹しのぶの“スピーカーズコーナー”
毎週水曜日 R1・ラジオ第1 午後9時05分~9時55分

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息子が生まれた1年後だけど、結構仕事してました

新コーナー、「大竹しのぶ サイコロ回顧録」!
先週から始まりましたこのコーナー、ことし2023年は私のデビュー作のドラマ『ボクは女学生』の放送開始から50年! という節目の年……全然うれしくないんだけど。
その節目を迎えるにあたって、これまでの活動を振り返りつつ、お世話になったみなさんに感謝を伝えていこうというのがこのコーナー。今、スタジオには年代別に私の出演作などをまとめたリストと、サイコロが2つ用意されてます。
サイコロは、1つが私のデビューした1970年代の“197”から2020年代の“202”までの数字が書かれた六面体、もう1つが、0から9までの数字が書かれた十面体。この2つのサイコロを振って、出た目の年代の作品について振り返っていきます。
前回は還暦を迎えた2017年なんですけども、それに続く今週は何が出るのかなあ!? もうすごいんですよこのリストが。ああそれは50年もやってたらそうなるだろう、みたいな。
じゃあ、さいころ転がしまーす。何年が出るのかな? ちゃらーん(と言いながらサイコロを振る)。

1986年。

ということは息子が生まれた1年後だから、たぶんお仕事はそんなにやってないと思いますね。たぶん少し抑えてましたね。
29歳のとき? えっ? 『男女7人(夏物語)』だ。ああ、やってましたねえ。映画も1本やって、舞台『奇跡の人』もやってて、『家政婦・織枝の体験』『どたんばたん』、ドラマですね。えーっ? 仕事してるね、私ね。『男女7人夏物語』は明石家さんまさんと出会ったドラマですね。どうしよう、何について話す? もう。私。
結構映画も出て舞台も出て、そうですね、『波光(はこう)きらめく果て』で映画のブルーリボン賞とか、日本アカデミー賞をもらってますね。忘れてました(笑)。『奇跡の人』ではアニー・サリヴァンという、ヘレン・ケラーに言葉があるということを教えたサリヴァン先生をやりましたね。

これはそこからもう何本かやってたんですけど、やっぱりそうですね、『男女7人夏物語』についてちょっと話しましょうか。
その当時、明石家さんまさん、人気がありましたね。今もあるか(笑)、今もあるね。ほんと失礼ですね。
かっこよかったですね。あの当時ね。すごい人気で。で、そのときに、さんまさんと青春ドラマみたいなのを作りたいとプロデューサーさんから言われまして、で、私はどっちかっていえば“暗い”とか“真剣な”とか“深刻な”とか“重い”とか、そういう真面目系なドラマが多かったんですね。それまでほんとに、病気の役とか、すごいテーマ性のある社会性のあるドラマとかそういうドラマが多かったんですけども、そのお話をいただいたときに、あっ、そうか、明石家さんまさんっていう人と一緒にドラマをやれば、私の今まで持ってないところを引き出してもらえるかもしれない、と思いまして。で、これちょっとおもしろそうかもしれない、ってなんかこう本能的に思って、で、『男女7人夏物語』というのをやって明石家さんまさんと出会えた、というわけですね。
当時、私は結婚していましたからそういう関係ではないですよ。ほんとに(笑)。そしたら不倫になっちゃうしね。で、(さんまさんは)すごくやっぱり勢いがあったし、ドラマ全体もすごく楽しいドラマだったし、あのドラマ、アドリブ的なことで会話やってるのかなってよく聞かれるんですけども、さんまさんが、まあほとんどいつもせりふを覚えてこなかったんですよ。

で、ほんとに、ふざけんな! って感じだったんですけども、「あー、きょうはどこやるんですかぁ」みたいな感じで、「はあ、はあ、はあ」って言ってスタジオに来て「パーッ」ってせりふ覚えて、カメリハ(カメラリハーサル)なんかは台本見ながら、でもランスルー(本番どおりに行う通し稽古)のときはもう覚えてるという。超人的なスケジュールの中で。
で、「あっ、大竹さん、ひと言これ入れたらどうですか」ってすっごい細かく、「ここでこうやったらどうですか」ってその場でいろんなことを考えて、それを本番の前に2人で一生懸命練習してリズムを合わせてやってましたね。だから漫才コンビのように「これはこうです」「あっ、それでええですわ」っていう感じで、ネタを合わせるみたいな感じで本番いこう! みたいな感じでした。
でも、ほんとに忙しい人たちばっかりだったんで、特に(片岡)鶴太郎さんとさんまさんが。だから、夜の12時にテレビ局に集合みたいなのもよくあって、だから朝帰り? 6時とかに撮影が終わって帰ると、ほんと、新聞配達の人とかラジオ体操に行く人と会って、なんか私朝帰りしてる人みたいになって、で、「おはようございます」みたいなのは今でもすごく覚えています。
ああやっぱり青春だったなあ、ってすごく思いますね。

ねえ、その後、結婚するなんて、
これっぽっちも!
そのときは!
思っても!
いませんでした~!

結婚したのはそれから2年後のことでした~。
まあ、だからこそ娘に出会えたというきっかけを作ってくれたドラマでございました(笑)。
……こんな感じでいいですかね? えへへ(笑)。

きょう振り返った年は1986年。私が29歳のとき。
『男女7人夏物語』についてお話しさせていただきました。

大竹しのぶの“スピーカーズコーナー”

毎週水曜日 R1・ラジオ第1
午後9時5分~9時55分

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【放送】
2023/06/21 「大竹しのぶの“スピーカーズコーナー”」

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