青木崇高さん 木曽義仲に「失礼のないように」演じきった『鎌倉殿の13人』

22/05/02まで

らじるラボ

放送日:2022/04/25

#インタビュー#大河ドラマ#映画・ドラマ#鉄道#ローカル

<らじるラボ>は毎週月曜日から金曜日<NHKラジオ第1>8時30分~11時50分放送中♪
放送後1週間は、「らじる★らじる」の聴き逃しサービスでもお楽しみいただけますよ!

らじるラボ

ラジオ第1 毎週月曜~金曜 午前8時30分

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毎週月曜日にお送りしているのは『ラボトーク』。本日のゲストは、青木崇高さんでした。『てつおとネットワーク』は車掌DJ・野月貴弘さんとお送りしました。

知ることで見えてきた 武将“木曽義仲”

吾妻アナ: ようこそお越しくださいました。よろしくお願いいたします。
青木さん: どうも、こんにちは。よろしくお願いいたします。
吾妻アナ: スラリとしていて、時代劇で見るお姿とは違う印象があるなと思いました。きのうの『鎌倉殿の13人』をご覧になって、「あぁ、木曽義仲が…。」と、“義仲ロス”になっている方もいらっしゃると思います。最後の場面というのは、ご自分でもやりきったというところはありますか?
青木さん: やりきったという感じは、ありますね。

大阪生まれ。2002年に映画『マッスルヒート』でスクリーンデビュー。2006年、NHK土曜ドラマ『繋がれた明日』で初の主演を果たし、翌2007年の連続テレビ小説『ちりとてちん』では貫地谷しほりさん演じる主人公・落語家の徒然亭若狭(つれづれていわかさ)の兄弟子で、後に夫となる草々(そうそう)役を演じ、幅広く名前を知られることとなりました。その後も、大河ドラマ『龍馬伝』、『平清盛』、『西郷どん』をはじめ出演した映画が50本以上、テレビドラマは40本以上と、主役からバイプレイヤーまで、幅広い役柄を演じてこられています。
一方、プライベートでは、NHK木曜時代劇『ちかえもん』での共演を機に2016年、タレントで女優の優香さんと結婚。大河ドラマ『鎌倉殿の13人』で木曽義仲を演じられました。

吾妻アナ: 木曽義仲のお話もたっぷりと伺いたいと思います。まず、木曽義仲を演じるにあたり、1番思ったことはどんなことでしたか?
青木さん: 実際にいらっしゃる方なので、その方に対して失礼のないように。もちろんドラマの中での“木曽義仲”という人物なのですが、敬意を持って演じたつもりです。
吾妻アナ: 木曽義仲がどのような人なのか、という下調べはされましたか?
青木さん: 木曽義仲というのは本当に人気のある方で、キャストが決まった途端に、長野県や富山県などの自治体から、いろいろな義仲に関する資料や、義仲にちなんだイベントの情報などが事務所に送られてきまして、一通り目を通しましたし、ドラマにおいて、どういった役割があるのかなどを考えました。ゆかりの地にも足を運びましたし、お墓に手を合わせたりしました。
吾妻アナ: 源氏の頭領である頼朝と争って、歴史がちょっと変わっていたら、源氏の頭領になっていたかもしれない人物であるわけで、それは地元の方にとっても英雄。大好きな歴史上の人物なのかもしれません。
青木さん: 今まで、僕もそうですけど、義仲というのは、どちらかというと粗暴で京の人を苦しめるなど、賢いというイメージでは伝わってきてはいなかったと思うのですが、送っていただいた資料や自分なりにいろいろ調べてみると、松尾芭蕉が義仲の生き方にとても感銘を受けて、自分の死後、義仲の隣にぜひ埋めてくれと弟子に伝えたとか、芥川龍之介もまた義仲の生き方に感銘を受けて、義仲に関しての文章を発表しているとかがあって、「あれ、僕が今まで思っていた人物像とは違うな」と思いました。800年も前の人の名前が現在まで知られているということは、やっぱりとんでもない人間だと思うんです。そう簡単に語れるような人物ではないんだなと改めて思いましたから、これはしっかり丁寧に下調べをしなければならないなと思いました。
吾妻アナ: 青木さんも今回、木曽義仲を演じるにあたっては、今後、「木曽義仲といえば青木崇高がやっていた」と思ってもらえるように演じたいとおっしゃっていましたが、その辺り、三谷さんの脚本ではいかがでした?
青木さん: まず、世界観がすばらしくて、読本としてもおもしろかったですし、その中で描かれている義仲も本当にすばらしくて、僕の考えたものに対して、背中を押してくださるような人物造形になっていて、ドラマとしてのキャラクターという部分も成立させながら、木曽に育った彼と、木曽四天王とも呼ばれる幼なじみたちとの過去をにじませているような、彼のバックグラウンドがちゃんと描かれた脚本だったので、うれしかったです。
撮影後にイベントに招かれまして、先日、長野県上田市に伺ったんです。依田城跡というところがあって、山に登ると、上田の街、上田より先も千曲市とか、その一帯を見渡せるんです。それを見た時に、「土地を治めるという感覚は、こういうことなんだな」とその片りんみたいなものを感じたんです。例えば市長になるとか、県知事になるとか、ということとはやっぱり当時は感覚が全然違うんじゃないかなと思いました。本当にこの地を治めるということが物理的に、圧倒的に近いんですよね。山あいから敵が攻めてくるのが見えたりだとか、民の暮らしが見えたりだとか、四季を感じたり、風を感じたり、その中の人の営みをものすごく肌で感じるんです。その風景を見ると、この土地を外の敵から守るということの責任感というか、自分がしょって立つものを、とんでもなく意識するんじゃないかなと思いました。味方を守るということとか、攻め入るということも、しかりなんですけど。
また、実際その土地を見た時に、木曽に育った男が、“地の利”を利用して攻めたんだということを感じました。最初は、そんなに兵力は多くなかったと思うので、やっぱりそれ(地の利)を味方につけないと、勝てなかったんじゃないかなと。そういうことを考えると、義仲という人物は本当に懐が大きく、いわゆる“男気”があった。男気って、簡単に言いたくはないんですけどね。すばらしい人物だったんじゃないかということが改めて想像できました。
吾妻アナ: 鎌倉から客人が来た時に、みずから魚を捕りに行って、そういう自然の中のもので、できる限りもてなしをしたいという気持ちだったり、家臣たちからもとても慕われていたり、という義仲の人間性というのは、今回すごく丁寧に描かれていたように感じましたし、頼朝に対して何の悪意もない、ということを、息子を鎌倉に差し出してまで示していたのに思いもよらぬ方向に話がいってしまって、そのもどかしさというのも描かれていたなと思います。
青木さん: そうですね。見るのは現代の感覚の視聴者じゃないですか。でも明らかに当時は現代の感覚で生きてはいない。だから、どこか現代の感覚にも通じるような表現を見つけなければならない、というのもありますし、かといって当時の感覚というものを、どこまでリアルに自分は分かっているのか、というところもあるので、難しいところではありますが。“源氏”というものがとても大切で、平氏を倒すことに自分の命を捧げている、そこをすべてにおいて最優先している人間としては、息子を同じ一族の者に預けるということは、(そういった事態も)想定していたことであったと思います。その後のことを考えると、人質がドラマとしてヒヤヒヤするというところももちろん分かるのですが、義仲を演じる僕としては、そこにおいては「それによって信頼が得られるんだったら、人質でも何でもつけるぞ」ということで、(息子にも)「お前も分かっているよな」となりますし、“自然に”とまでは言わないですが、わりと普通のことだったのかなと思ったりもします。

鎌倉殿の13人

日曜日 総合 午後8時/BSP BS4K 午後6時

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ドラマを見る人に感じて欲しいこと

吾妻アナ: 『鎌倉殿の13人』は、小栗旬さんが主演でいらっしゃいますが、小栗さんとは過去に共演もあって、親しくされていらっしゃるんですか?
青木さん: そうですね、7、8年くらい前に民放ドラマで共演して、その後舞台も共演しまして、3か月半くらいの舞台だったと思います。たまにですがプライベートで会ったりしていたので、 今回彼が(主演を)やることになって、ワンシーンだけでしたけれども、うれしかったですし楽しかったです。
吾妻アナ: 役への向き合い方、アプローチの仕方を聞いていると、あまり関係ないのかなという気がしなくもないのですが、やはり役者さん同士、プライベートも知っていると演じる時に何か影響があったりするものですか?
青木さん: いい方向にいくんじゃないですかね。やっぱりコミュニケーションがあってなんぼみたいな部分もあると思うので、自分のキャラクターを理解されやすいとか、相手のキャラクターを理解しやすいとか、あると思います。
吾妻アナ: 今回のワンシーンで、ここは小栗さんだったからうまくいったんじゃないかな、というようなところはありましたか?
青木さん: ワンシーンがどうこうではなくて、彼がこのタイミングで『鎌倉殿の13人』を主演の義時としてやっていくというところを見ていきたいなと思いました。やっぱり大河ドラマって、僕はすごいと思うんです。ドラマでは日本で1番長いと思いますし、主人公を1年間演じるというのもとんでもないことなので。何十話とありますけれども、1話の中でも、ワンシーンワンシーン、ワンカットワンカット、義時の成長を少しずつ作っていくことなので、小栗旬くん自身や、義時が影響を受けたであろう人物の存在をどう感じてそれを糧にしてどう変化させていくのか、というところはすごく楽しみです。期待して見ています。
吾妻アナ: 撮影現場で具体的にこんな会話しましたみたいな、お話しできるエピソードはありますか?
青木さん: ありますが、ちょっと話せないような内容ですかね(笑)。彼を僕は勝手に同志だと思っていて、そんなに多く言葉を交わす必要もないような部分もあるので、この長い現場を座長としてずっとやっていくということの背中の大きさを、僕は一方的に感じていました。
吾妻アナ: 義仲の役づくりの中で、義仲がどんなところに暮らしていたのかということも考え、どんな人と、どういうふうに接していたら、こういう人物になっていくのかというのを考えたという話を先ほど伺ってきましたが、一つひとつ、これまで演じた役柄についても、そのようなアプローチを常にやってきているということですか?
青木さん: うーん…、やっぱり“たかが僕ごときが”なんですよ、演じるのは。実際にいた方なので、その人への敬意ということですね。その方をベースに、他人ですけれども一生懸命やらせていただきます、という。そして、変なところがあれば、ちょっと笑っていただければというような感じでやっています。(役への)向き合い方がエンターテインメントになると、役者としてもおもしろくないじゃないですか。
吾妻アナ: それはそれ、違うよ、という。役者として役に向き合っているところは別に後日談で話すことでもないよ、ということなんですかね。
青木さん: そういうものが風潮としてあるのもわかりますし、知りたいという気持ちもわかるのですが、やっぱり見ていただくその放送にすべてを詰め込んでいるというか捧げているので、あまりに脱線したものによって、本編の解釈が変な方向に引っ張られるのが、ちょっと怖いところもあります。
吾妻アナ: 「あの時ってこんなふうに撮っていたって言っていたよね」みたいなふうにドラマ見てほしくない?
青木さん: 欲を言うなら…。やっぱりできたものにキャストさん、スタッフさんなど全ての方々が向いていて、そしてドラマが生まれているので。


このほかにも、“知らない土地に行くことが好き”という趣味の旅行のお話についてもお伺いしました。

詳しくは、9時・10時台の「聴き逃し」で。

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22/05/02まで

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22/05/02まで

千葉県を走る「銚子電気鉄道 銚子電鉄」

土曜午前に放送している『鉄旅・音旅出発進行!』との連動コーナー「てつおとネットワーク」。全国の鉄道会社が録音してくれた「魅力的なてつおと」をご紹介! 鉄道系テクノユニット、スーパーベルズの車掌DJ・野月貴弘さんとともにお送りします。

~お届けした「てつおと」~
♪仲ノ町駅閉塞電話
♪銚子-仲ノ町 架空観光アナウンス

「銚子電気鉄道線」は、JR総武本線の終着駅でもある「銚子駅」と「外川駅(とかわえき)」を結び、関東最東端の銚子市内だけを走る、わずか6.4キロの路線。1922年(大正11年)に、前身の「銚子鉄道」設立。翌1923年に全線で開業した歴史ある鉄道会社。路線開業は来年で100周年を迎えます。

詳しくは10時台の「聴き逃し」で!

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22/05/02まで

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鉄旅・音旅出発進行!

ラジオ第1 毎週土曜 午前10時5分

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【放送】
2022/04/25 「らじるラボ」

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