究極のリラックスタイムは、サバンナでゾウさんたちと一緒に過ごす時間

24/05/27まで

眠れない貴女へ

放送日:2024/05/19

#インタビュー#どうぶつ#ワールド

南アフリカ政府公認サファリガイドの太田ゆかさんに、子どものころから動物が大好きで何か動物にかかわる仕事をしたかったこと、学生時代に参加した環境保護ボランティアのこと、そこでフランス人のサファリガイドに出会って、彼女のアドバイスのもとにその道を目指して動き出したことなど、興味深いお話を伺いました。

【出演者】
太田:太田ゆかさん(ゲスト)
和田:和田明日香さん(ご案内)

太田ゆかさん

【太田ゆかさんのプロフィール】
1995年、ロサンゼルス生まれ、横浜育ち。大学2年生の時、環境保護にまつわるアフリカでのボランティアに参加。そこでサファリガイドという仕事に興味を持ち、大学3年生で南アフリカ共和国のサファリガイド訓練学校に入学。卒業後、資格を取得し、2016年から日本人として唯一の南アフリカ政府公認のサファリガイドとして活動している。ガイドをするかたわら、野生動物を密猟などから守る保護活動にも取り組むほか、動画配信サイトやSNSでサバンナの現状や魅力を広く伝えている。

ボランティアで出会ったサファリガイドという仕事

和田明日香さん

和田:
まずは、太田さんに、サファリガイドを目指そうと思ったきっかけを伺いました。

太田:
幼いころから本当に動物が大好きだったので、最初は動物に携わるお仕事がしたいって思っていたのがきっかけで、その時はサファリガイドっていう職業があることも知らなかったので、何か動物と関われるものっていうふうに考えていく中で、最初は獣医さんを実は目指していたんですが、ちょっと学校の授業の中で理系が苦手だったので、そこでもうすでに獣医の夢をあきらめてしまい、それでもどうやって動物に携われるかなと思った時に、野生動物たちが暮らす環境を守る環境保護の仕事をすれば、間接的にでも動物を守ることができるかなと思い、そこからその環境保護のお仕事を目指すようになりました。その中でサファリガイドっていう職業に就けば環境保護できるということを初めてアフリカのボランティアに参加した時に、サファリガイドという職業を知って、これなら私のやりたいことが全部かなうかもって思ったのがサファリガイドという職業を目指すようになったきっかけです。

そのボランティアは「サバンナ保全プロジェクト」っていう名前で、実は今私が暮らしてる南アフリカではなくて、ボツワナ共和国っていう国でやっていたボランティアで、南アフリカの北にあたるところにあるんですが、サバンナ的には全く同じような大自然が広がっていて。で、そこの環境の中で密猟者がいたりとか、干ばつが起きていたりとか、いろいろな問題があったので、そういった問題に取り組みながら、どれくらいの数の動物がどれくらいのエリアに暮らしているかっていう生態調査をする活動だったりとか、あとは、そこに生えてる植物を守る活動だったりとか、結構肉体労働とかも多かったんですが、そういった実践的なボランティアをやるっていうものを一緒にサファリガイドの方が先生みたいな形で参加するボランティア生をまとめてくれながら、そうやって一緒に現場でボランティアの仕事をするっていうようなプログラムで。その時に2人サファリガイドの方がいて、1人はもちろん現地のボツワナの方で何か“ザ”っていう感じだったんですが、もう1人の方は女性の、しかもフランス人の方で、結構若くて。現地の方じゃなくても、しかも女性で若くてこうやって海外から来て、アフリカの地で、サバンナでサファリガイドをやれているんだっていうのを目の当たりにして、ならば私にも可能性があるのではって思ったのがきっかけという感じですね。

和田:
その動物に携わるお仕事がしたいっていうところから、獣医さんを目指してあきらめたけど、でもそこからの切り替えというか、発想力がすばらしいですよね。環境保護の仕事をすれば、間接的に動物を守ることができるっていう。なんかやりたいことがあってあきらめたときも、発想の切り替えさえできれば、こうやってほんとに夢をかなえることができるんだなっていうのを思いました。

サファリガイド訓練学校での濃密な1年間

和田:
そこで出会った、太田さんにとってはロールモデルみたいな感じですよね、フランス人の若い女性のサファリガイドさん。この方がですね、とっても優しい方だったそうで、サファリガイドになるためには訓練学校に入って、資格を取った方がいいよとアドバイスをくださり、太田さんは南アフリカ共和国のサファリガイド訓練学校に入学することにしました。そこではどんなことを学んだのでしょうか?

太田:
いろんなこと学ぶんですけど、テストとしては2種類、実技試験と筆記試験って2つあって。で、1日の流れの中でその両方の試験のための準備をしていくんですけど、基本的には朝と夕方、一番早朝の太陽が出るか出ないかぐらいのタイミングにサファリカーに乗って、サバンナに先生と一緒に出て行って、先生がどうやって野生動物を見つけ出すかとか、実際に野生動物に出会った時にどういう距離感を取っていたら安全に動物を観察できるのかとか、その動物の表情の読み取り方とか、ほんと実践的にその現場でいろんなことを教えてくれて。
で、そうこうしているうちに暑くなってくるんですよ。お昼前になってくると、もう40℃超えて45℃とかなっちゃうこともあるので、そうするとさすがに外にはいられなくなって、1度キャンパスに戻ってきて、かやぶき屋根のアウトドアの教室があるので、そこで今度は筆記試験のための授業を先生がしてくれて。地質学もそうですし、あとサバンナの動物だけではなく植物とか、あとは星座とか、ほんと天文学から地質学から幅広いことを座学では教えていただいて、でまた夕方涼しくなったらサファリに出てっていう感じでしたね。なので、いろんな実技的なところ、もちろんサファリカーっていう四輪駆動で道なき道をサバンナでは走っていくので、そういった車を実際にどうやって運転するかとか、砂にはまってしまいそうなエリアでどう抜け出すかとか、そういった実技的なところももちろん教えてくれましたし、いろんなことを1年間で学びました。

和田:
めちゃくちゃ濃密な1年間ですよね。その、地質学、植物について、星座まで。やっぱり夜になると方向は星座に頼ったりとかするのかな。なんかものすごくこう、人間力というかね、生き抜く力みたいなものも身に付いていきそうですが。太田さんは「学校はすっごく楽しかった!」とおっしゃっていました。先生もサファリガイドという職業を楽しんでやっていて、そうしたパッションのある先生たちに学べること、そしてもちろんね、同じ興味を持つ仲間たちですから、一緒にいるのは。その仲間たちとね、憧れの勉強ができたことは最高だった! 初めて勉強が楽しいと思えた! とおっしゃっていました。ま、そうですよね。勉強っていう感じがしないだろうな、きっと。

動物の命もお客さんの命も守るために

和田:
また、学校で教わったことのなかで特に心に残っていることを伺いました。

太田:
やっぱり一番大きかったなと思うのは、野生動物とどう一緒に暮らしていくかみたいなところで、もちろん、朝サファリドライブに出て動物を探すっていう、その探し方っていうのも教えてくれるんですけど、その出会った時にどう距離を取るかっていうのがすごく大切だなと思っていて。やっぱりそこをサファリガイドがきちんと理解していないと、見に来てくれるサファリを受けに来るお客様の命も危なくなってしまうし、何かあったらもちろん動物が射殺されてしまうみたいなことになっても困るので、動物の命も、お客さんの命も守るためには、動物にハッピーでいてもらいながら、正しい距離感で観察するってことがやっぱり一番大切なので、こういうことしてたらこのゾウさん怒ってるなとか、今すごくゾウさんリラックスしているなとか、そういった表情の読み取り方だったり。こういうことしてたらちょっと機嫌が悪くなりやすいから、例えばケガしている子だったり、赤ちゃんが生まれたばかりの子だったり、そういう子がいる群れだったらより距離を取らなくちゃいけないとか、やっぱりそういうところの注意点は一番印象的というか、今でも一番生きているというか、必要不可欠な知識だったかなと思います。

番組からのメッセージ

  •  ♪ ひとりでサファリカーに乗ってサバンナを駆け抜けるのが究極のリラックスタイムという太田さん。サバンナでリラックスできるのも、動物たちとの信頼関係を築けているからで、マナーを守れないサファリガイドは解雇されることもあるそうです。コロナ禍で旅行ができなくなった時に始めたバーチャルサファリガイドは学校や老人ホームなどでも活用されていて、アフリカに行けない人たちにもこの世界の魅力だけでなく、環境保護についても知ってもらえるので、これからも継続して環境保護への意識を広めていきたいとおっしゃっていました。
  •  ♪ この番組は、らじる★らじるの聴き逃しでお楽しみいただけます!
    放送後1週間お聴きいただけますので、ぜひご利用ください。

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24/05/27まで

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24/05/27まで

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    5月のテ-マは「マイルール」です。新年度が始まって作った新しい決め事や、長く続けているルーティンなど、あなたならではの「マイルール」にまつわるエピソ-ドをリクエスト曲とともにお寄せください。

眠れない貴女へ

NHK-FM 毎週日曜 午後11時30分

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【放送】
2024/05/19 「眠れない貴女へ」

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