韓国ドラマ好きが高じて仕事に発展。推し活ってすばらしい!

23/08/07まで

眠れない貴女へ

放送日:2023/07/30

#インタビュー#映画・ドラマ#ワールド

韓国エンターテインメント・ナビゲーターの田代親世(たしろ・ちかよ)さんに、韓国のドラマにはまったきっかけとそこから仕事が広がっていった経緯、そして、韓国ドラマの魅力や韓国と日本の国民性の違いなどについて、興味深いお話を伺いました。

【出演者】
田代:田代親世さん(ゲスト)
和田:和田明日香さん(ご案内)

田代親世さん

【田代親世さんのプロフィール】
20年以上にわたり、韓国エンターテインメントの情報を新聞、雑誌、テレビ、インターネットなど幅広い媒体で発信。アナウンサーの経験を生かして、韓国ドラマ・映画に関するコメンテーターや、イベントの司会も行っている。韓国エンターテインメントの魅力を紹介するナビゲーターとして活躍中!

趣味がきっかけでナビゲーターに

和田明日香さん

和田:
韓国のドラマといえば、もうね、好きな方は本当にいろいろ見てる方がいると思います。「愛の不時着」、それから「梨泰院(イテウォン)クラス」の大ヒットが記憶に新しいですが、田代さんがこのお仕事を始められたのは、なんと20年以上も前。日本で「冬のソナタ」がブームになる前から第一人者として活動されています。懐かしいですね!冬ソナ。まずは、田代さんが今のお仕事を始めたきっかけを伺いました。

田代:
やっぱりね、全てはドラマを見たのがきっかけだったなって思うんです。それが96年か97年かに見たんですが、「星に願いを」っていう作品で、日本の漫画の「キャンディキャンディ」を実写化したような感じの内容のドラマだったんですよね。私は少女漫画がもともと好きだったので、このドラマの世界観というか、少女漫画チックな胸キュンのところにすごく心ひかれたっていうのが、全てのきっかけかなというふうに思います。そして、そんなドラマが他にもたくさんあるのかなということでいろいろ調べていったら、本当に宝のようにたくさんドラマがあって、「これ、本にして出したいな」って思うようになったんですよね。いかに魅力があるかということを、やっぱり多くの人に伝えたいなというふうに思いまして。で、その本を書いたのが2000年だったんですけれども、当時「シュリ」という映画がちょうど日本でも公開されていて、韓国のエンターテインメントに注目が集まった時だったので、本をね、手に取っていただくことも多くて、そこからまたいろいろ広がっていったかなっていうところです。

そして、「冬のソナタ」が日本で放送されたのが2003年だったんですけど、その前に「冬のソナタ」というドラマを、私はもうリアルタイムで、日本でね、在日韓国人の方のためにビデオを貸し出ししているお店があって、そこに借りに行ってね、見ていたんですけれども。なので「冬のソナタ」を取材したいなと思いまして、交渉したところ、「もう今からだと撮影には間に合わないんだけれども、打ち上げパーティーがあるから、そこに取材にいらっしゃいませんか?」というふうに言っていただいて、日本の取材陣としては私がひとりだったかなと思うんですが、それを取材したのを3冊目の本で書いて、出版したんですよね。それで、もうブームがきた時には、「ペ・ヨンジュンさんってどんな人なんですか?」とか、「韓国ドラマってなんでこんなに面白いんですか?」ということをいろいろ聞かれるようになって、答えていくようになったら、コメンテーターになったり、あとはそれから同時にファンミーティングっていうものも始まるようになって、私もともとアナウンサーなので、この司会を頼まれてやっていったら次々にまた頼まれるようになって…という具合に、どんどんそれが仕事になっていったというのが、きっかけですよね。

和田:
すごいですね、好きなことをずっと好きでいたら、ブームより先にね、「冬ソナ」を見ていて。すごいな。それがほんとにここまでのお仕事として広がっていくっていうのは、うらやましいですよね。きっとドラマ好きな方いっぱいいるから、これが仕事になったらいいなって思う人、たくさんいそうだなと思いました。

韓国エンタメはとにかくドラマチック!

和田:
ひとつのドラマとの出会いがきっかけで、韓国のエンターテインメントにのめり込んでいった田代さん。そんな田代さんが感じる、韓国エンターテインメントの魅力とは、どんなところなのでしょうか。

田代:
そうですね、やっぱりわかりやすくドラマチックなところかなっていうふうに思うんですよね。情熱的だし、人に恋するのも、そして何かやり遂げたいという思いも、常に一生懸命というか、いちずというか、切実な感じ。そんな感じを見ていると、見ている方も思いっきり心が揺さぶられるというか、そこが世界中の人を魅了してやまないのかなと思いますね。あと、よく日本のエンタメってすごく繊細な部分を描くって言われてるんですけど、そこはやっぱり韓国はダイナミックなんですよね、感情の波が。なので、世界共通でどの国の人も、なんかわかりやすく感動できるっていうところがあるのかなというふうに思います。

和田:
私は全然見てない方なんですね。なんか見始めたら、他に何も手につかなくなりそうだなと思って、自分をセーブしてるんですけど。でも、「梨泰院クラス」はあまりに話についていけないので頑張って見たんですけど、そこでも片思いの子が、めちゃくちゃ「好き、好き」って言うんですよね。「そんなに自分のことアピールできちゃう!?」っていう、情熱的っていうのは、まさにその通りだなと思いました。

韓国人は東洋のイタリア人

和田:
韓国の方を相手にお仕事をすることも多い田代さんですが、日本人と韓国人の国民性の違いについては、どんなことを感じていらっしゃるのでしょうか。

田代:
やっぱり仕事のやり方の違いっていうのに、最初は驚きましたよね。ファンミーティングのイベントの司会をした時に一番それは感じるんですけど。日本って割と、もう用意周到にきっちり台本を作りこんで準備万端整えてやるっていうスタイルなんですけど、韓国ってやっぱりフレキシブルというか、イイなって思ったらその場でパッと付け加えてやるとか、思い立ったらやるみたいな、そんなところがあって。フットワークが軽いんだけれども臨機応変すぎるっていうところもありまして、最初それに慣れてないというか、知らない時はすごい戸惑ったんですけど。慣れてきてからは、そういうものなんだなというふうに面白がってできるようになったんですけど、やっぱり最初は「あぁ、ずいぶんやっぱりやり方が違うんだな」っていうのはすごくね、感じましたね。

あとはやっぱり、日本の方っていうのはイベントで「特技を披露される方いますか?」とか聞いても、まず手が上がらないですよね。記者会見でもあんまり手が上がりにくかったりとか、遠慮がちっていうところがあるんですけど、やはり韓国の人って、東洋のイタリア人って言われてるぐらいすごいラテンな感じなんですよね。なので、歌に生き恋に生き、みたいな感じで情熱的なので、やっぱり何かあると「やります!」みたいな感じだし、全ての人が総エンターテイナーみたいな感じで、歌わせれば歌はうまいし、「何かできますか?」って言うと「踊ります!」みたいな感じで、普通の人がすごく上手に踊ったりとか。そういうのも「面白いな、やっぱり全然違うんだな国民性が」っていうのは、すごく感じますね。

番組からのメッセージ

  •  ♪ 韓国ドラマ好きが高じて仕事がどんどん広がったという田代さん。“推し活”は、細胞が若返って健康にもいいし、文化や言葉なども学びたくなってお互いの理解につながるし、気持ちがシャキッとして病気が治ったというケースもあるし、もっと言えば、政治問題があったとしても市民レベルでの交流やお互いに好意的な感情があれば、それが平和にもつながるので、いいことずくめだと思う、とおっしゃっていました。
  •  ♪ この番組は、らじる★らじるの聴き逃しでお楽しみいただけます!
    放送後1週間お聴きいただけますので、ぜひご利用ください。

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23/08/07まで

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  •  ♪ 番組では皆さんのおたよりをお待ちしています。
    8月のテーマは「ちょっとしたぜいたく」です。頑張っている自分へのごほうびにこんなちょっとしたぜいたくをしてみました、またはしてみたい!というエピソードをリクエスト曲とともにお寄せください。

眠れない貴女へ

NHK-FM 毎週日曜 午後11時30分

おたよりはこちらから


【放送】
2023/07/30 「眠れない貴女へ」

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