憧れの日本で出会った和菓子は、知れば知るほど奥が深くて魅力がいっぱい

23/07/24まで

眠れない貴女へ

放送日:2023/07/16

#インタビュー#たべもの#ワールド

イタリア・フィレンツェ出身で和菓子バイヤーのジュンティーニ・キアラさんに、日本を好きになったきっかけや日本の百貨店に就職しようと考えた経緯、仕事を続けるにあたり苦労したことやどうやってその壁を乗り越えてきたか、など、興味深いお話を伺いました。

【出演者】
ジュンティーニ:ジュンティーニ・キアラさん(ゲスト)
和田:和田明日香さん(ご案内)

ジュンティーニ・キアラさん

【ジュンティーニ・キアラさんのプロフィール】
イタリアのフィレンツェ出身。10代の頃、漫画やアニメを通して日本に興味を持ち、イタリアでの学生時代に3度日本に留学。その後、日本の老舗百貨店に就職し、販売を経験したあと、和菓子部門のバイヤーを担当。以来、和菓子に情熱を注ぎ、バイヤーとして全国各地を回るほか、SNSなどで和菓子の魅力を発信し、注目されている。

日本の百貨店に就職した理由とは

和田:
皆さんどうですか? 和菓子、お好きですか? 私は大好きです。粒あんかこしあんか・・・粒あん派です。なんかこう、すごく季節感もあるし、日本ならではの何というか、“ワビサビ”みたいなのとか“色使い”とかね、いろいろ勉強できることもあって、和菓子好きです。

和田明日香さん

さて、百貨店のバイヤーとは、お店で取り扱う商品を買い付けたり、管理をするお仕事です。ジュンティーニさんは、百貨店に入っているお店とやりとりをしたり、商品の新規開拓のために全国各地をまわったり、和菓子のイベントの際には、店頭に出てお菓子の魅力を伝えるなど、幅広くお仕事されています。
まずは、ジュンティーニさんに、なぜ百貨店で働こうと思ったのか、その理由を伺いました。

ジュンティーニ:
留学している間に、もう少し日本に残りたいので仕事を探し始めて、その時に普通の日本人の学生と同じように就職活動でいろんな、たくさんではないんですけれども、いくつかの会社を受けたりとかしてて。当時はあんまりどういう仕事をしたいとか、どうなりたいとか、そんな具体的にわからなかったので、百貨店でしたらいろんな仕事の可能性があるので、まあ普通に接客から入るんですけれども、そのあと部署によって全然違う仕事ができる。事務とか宣伝関係だったりとか、今みたいなバイヤーの仕事とか。あと、ジャンルにしても、百貨店はもちろんファッションのイメージが強いんですけれども、今の仕事みたいに食品関係もありますし、化粧品だったりとかいろいろあるので、その中で自分に合う仕事を見つけられるのかなと思って入ったんですね。

あんまり日本でイタリア人とか外国人がやれそうな仕事をやりたくなかったんですね、わざと。本当に日本の方と同じような仕事ができるようになったら、自分の強みになるのかなと思って。例えばイタリア語の先生だったりとか、そういう仕事はもしいつかやりたいと思ったら、すぐできるってわけではないんですけれども、まあまた、もうちょっと簡単にできるかもしれないと当時思ってたので、最初はちょっとハードな方から入ったんですけどね。

和田:
本当にね、日本で生きていくという覚悟を感じる決断というか、チャレンジですよね。確かに買い物に行く場所としてとしか思ってなかったですけど百貨店って。総合的なお仕事があるという場所。なるほどなと思いました。

頑張ろう、やってやろうという強い気持ちで

和田:
ジュンティーニさんにとっては、母国イタリアからはるかはるか遠い日本での就職、ということになりますね。苦労した事も多かったのではないでしょうか。

ジュンティーニ:
まず日本語、言語の壁。当時も日本に留学してたので日本語はある程度できてたんですけれども、さすがに日常で使う日本語と仕事で使う日本語、特に接客で使う日本語は全然違うので、そこはまず一番最初の壁だったんですけど。

もちろん大変だった時もありましたけれども、どちらかと言いますとそうですね、頑張ろう、やってやろうという気持ちの方が勝ってましたね。困ってた時も、ここは乗り越えるべき壁であろうなと思ってたんですけどね。まあ、違う国に住んでるので、何でも受け入れないといけないっていうのはないんですが、ある程度、自分から慣れるべきだと思うんですね。外からこの環境に入った私なので、ここに住みたいんだったらある程度慣れないといけないんですけど。それもありますよね。

和田:
言葉はね、特に接客だとお客様に対する敬語っていうんですか、敬語はなかなか日本人でも難しくないですか? どの程度の敬語を使うかっていう、そこもすごくセンスみたいな部分だし。あと、接客って日本はもうほんとに、とっても丁寧な接客をしてくれる国だと思うんですけど、海外だとね、良く言えばフレンドリーというか、悪く言うとちょっと放っておかれちゃうところもあって、そういう文化的な接客っていうこともね、捉え方から変えていかなきゃいけなかっただろうから。でも、すごく頑張ろうっていう気持ちで、すごい強い方だなと思いました。

ジュンティーニさんは、はじめ食品売り場の販売を担当し、4年目から和菓子のバイヤーをされています。バイヤーのお仕事には新入社員のころから興味があって、希望を出していたそうですが、当時、若手にバイヤーを任せたいという会社の意向もあって、担当が決まったそうです。

商品があふれている時代だからこそ

和田:
バイヤーになっておよそ10年となるジュンティーニさん。バイヤーとして和菓子を選ぶうえで、大切にしていることは何なのでしょうか。

ジュンティーニ:
まず食べ物なので、おいしいものであることが前提だと思うんですけれども、ただ、おいしさもやっぱり好みがバラバラなので、もちろん自分が好きなものに偏りがちなんですけれども、やっぱりお客様の好みが多様なので、逆にそれも意識しながら、こっちだけ選ぶのではなくて、幅広く選ぶべきではあると思います。

あとやっぱり、作り手の気持ちとかこだわりとかを大事にしてますね。例えば単純に材料とか、作り方のこだわりもそうですし、作り手の思い、どういうお菓子を作りたいとか、どういう気持ちでお菓子を作っているのか。そういうところもやっぱり、今の時代は特に商品とかその物だけを置いて販売するのが難しいので、やっぱりその商品自体のストーリーとか物語とかが大事な時代ではあるので。

これたぶん、お菓子とかに限らず、いろんな物とかいろんな商品があふれている時代なので。で、いろんな所で買えるので。お店もそうですし、オンラインショップだったりとかいろいろあるので、何が良いとか、誰も消費者としても選べない感じになっているので、そこでもちろん単純に「これが好きだから」「これがおいしいから食べたい」っていうのもありますけれども、新しい物にしたら、何か気持ちに刺さること、興味を持ってもらえるための何かがあった方が間違いなく売れるのかな、とは思います。

番組からのメッセージ

  •  ♪ 日本中どこに行っても小さな和菓子屋さんから大きいお店までたくさんあって、その地域にしかない新しいお菓子を見つけるのが楽しいとおっしゃるキアラさん。家族経営で閉店を余儀なくされているお店も増えていて残念に思うので、若者たちにもっと和菓子の魅力を知ってもらって、和菓子ファンが増えて、小さなお店でも継続していけたらうれしい、とおっしゃっていました。
  •  ♪ この番組は、らじる★らじるの聴き逃しでお楽しみいただけます!
    放送後1週間お聴きいただけますので、ぜひご利用ください。

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23/07/24まで

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  •  ♪ 番組では皆さんのおたよりをお待ちしています。
    7月のテーマは「ターニングポイント」です。皆さんが振り返って思い当たるターニングポイントにまつわるエピソードをリクエスト曲とともにお寄せください。

眠れない貴女へ

NHK-FM 毎週日曜 午後11時30分

おたよりはこちらから


【放送】
2023/07/16 「眠れない貴女へ」

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